近年フィットネスブームに伴い、フィジークが大きな盛り上がりを見せています。
まだフィジークに関してあまりよく分からない方、更に理解を深めたい方に読んで頂きたい内容になっています。
この記事を読むとわかることは以下のとおりです。
- フィジークとボディビルの違い
- フィジークのルール
- フィジークが評価される身体
- フィジーク体型に必要とされる筋肉や骨格
- フィジークに必要な身だしなみ
- フィジークで有名な選手
2014年ごろからフィジークを追いかけ、実際にフィジークコンテストを観に行ったり、フィットネスコンテスト出場経験のある私から、フィジークを解説します!
フィジークとは
フィジークとは、ビーチで一番かっこいい身体を競う競技として、2013年にMr. Olympia(ミスターオリンピア)で初開催されました。
サーフパンツを履き、程よい筋肉量とカッコ良さを競うカテゴリーです。
つまり、一般的に知られているボディビルと同じくフィットネス競技の中の1カテゴリーとしてフィジークがあります。
付けすぎない筋肉量とトレーニングを始める初心者でも目標にしやすい身体でありながらカッコ良さも追求できることから、日本では2015年頃から人気が急速に拡大していきました。
フィジークの語源はphysique
physique = (特に男性の)体格、体つき
選手の中には、カテゴリー部門としての呼び名「フィジーク」だけでなく、自分の鍛え上げた身体を「フィジーク」と呼ぶ使い方も浸透してきています。
ex:
「自分のフィジークは、去年よりもインプルーブしている」
「過去最高のフィジークで今年の大会に挑む」
フィジークの歴史
2013年にフィジークカテゴリーのコンテストはMr. Olympia(ミスターオリンピア)で初開催されました。
日本では2014年にNPCJとJBBFによって、メンズフィジークカテゴリーのコンテストが国内で初開催されました。
フィジーク部門新設当初は、様々な理由で日本人がメンズフィジークのプロ選手となることが困難でした。
2018年に日本人もIFBBのプロクオリファイ(プロカードを賭けた大会)に出場できるようになり、Mr. Olympia Amateur Las Vegasでようやく田口順平さんと竹本直人さんが日本人として初となるIFBB PROのメンズフィジークプロ選手となりました。
その後国内ではカネキンさん、JINさん、エドワード加藤さんなどがIFBB PROのメンズフィジークプロとして続いていきました。
Mr. Olympiaメンズフィジーク歴代優勝者
2013年 | Mark Anthony(マークアンソニー) |
2014年 | Jeremy Buendia(ジェレミーブエンディア) |
2015年 | Jeremy Buendia(ジェレミーブエンディア) |
2016年 | Jeremy Buendia(ジェレミーブエンディア) |
2017年 | Jeremy Buendia(ジェレミーブエンディア) |
2018年 | Brandon Hendrickson(ブランドンヘンドリクソン) |
2019年 | Raymont Edmonds(レイモントエドモンズ) |
2020年 | Brandon Hendrickson(ブランドンヘンドリクソン) |
2021年 | Brandon Hendrickson(ブランドンヘンドリクソン) |
2022年 | Erin Banks(エリンバンクス) |
2023年 | Ryan Terry(ライアンテリー) |
フィジークのルールと評価される身体
メンズフィジークでは、フロントポーズとバックポーズの2ポーズで評価されるカテゴリーです。(団体により若干異なる)
メンズフィジークでの大きなルールは主に3つです。
- サーフパンツ(ボードショーツ)を着用
- 上半身裸、裸足
- 手首・足首・首など人工物の装飾品は身につけない
ボードショーツはおへそ下1インチから膝のすぐ上までの長さを着用する必要があるために、大腿部はほとんど露出しません。
そのために、大腿部は完全にとは言えませんがあまり評価対象にならないのです。
評価されるポイントを簡潔にまとめると以下のとおりです。
- 逆三角形の上半身
- しっかりと割れた腹筋
- 削ぎ落とされた体脂肪
- バランスの取れた筋肉
フィジーク界では、筋肉の付き方や骨格に対してTシェイプやVシェイプと言った表現をします。
Tシェイプでは広背筋の付着部が背中上方にあり、正面から見た時にアルファベットのTの字に見えることからこのように呼ばれます。
一方Vシェイプは広背筋が下方から付いており、正面から見てアルファベットのVの字に見える体型のことを言います。
そして現在の評価されるフィジークの身体(トレンド)では、TシェイプよりもVシェイプだと言われています。
元々の骨格により筋肉の付着位置を変えることはできないので、Tシャイプを劇的にVシェイプへ変えることはできないとされていますが、ボードショーツの履く位置やトレーニングによって若干の変化はもたらすことができます。
ボディビルとの違いとは
ボディビルでは臀部まで露出する極めて小さなボディビルパンツを履くのに対して、メンズフィジークではボードショーツを履きます。
なのでボディビルでは臀部以下の下半身までしっかりと審査対象に入るのに対し、臀部から大腿部にかけて露出しないメンズフィジークではほとんど審査対象にならないとされています。
それからボディビルでは単純に筋肉の大きさだけを競い、しっかりと体脂肪が削ぎ落とされた身体を前提に、大きければ大きいほど評価されるという極めて単純明快な競技です。
しかしメンズフィジークでは、ボディビルやクラシックフィジークなどの上位カテゴリーに匹敵するほどの筋肉量ですと逆に減点対象になったりもします。
あくまで、バランスの取れた筋肉量や、逆三角形のシルエット、しっかりと割れた腹筋などが高い評価を得ると言われているために、しっかりと考えて鍛えていく必要があるカテゴリーといえます。
ボディビルとメンズフィジークの大きな違いをまとめると以下の通りです。
- ボディビルでは面積な小さなビルパンを履き、フィジークではボードショーツを履く
- フィジークでは、露出しない臀部から大腿部は大きな審査対象とならない
- フィジークでは、単に筋肉の大きさを競うのではなく、バランスの取れた筋肉やシルエットを競う
フィジークで有名な日本人選手
日本で有名なメンズフィジーク選手を紹介します。
各選手Instagramはもちろんのこと、YouTubeもやっていることが多いので、フィジーク選手がどのようなトレーニングをしているのかも参考にするといいです。
カネキン
カネキンさんは2015年からアマチュアのフィジーク選手として活動しています。
YouTubeやジム経営などビジネス面での印象もありますが、あくまでも選手としての活動を第一に考えているのが好感を持てます。
カネキンさんは、2019年にIFBB PROメンズフィジーク選手となりました。
エドワード加藤
日本でもトップの人気とカリスマ性を誇るエドワード加藤さんは、恵まれた骨格と誰もが憧れる丸々としたメロン肩を持った選手です。
2021年にIFBB PROカードを取得しました。
また選手活動だけでなく、フィットネスブランドやジム経営をされ、各方面から日本のフィジーク界を盛り上げています。
JIN
小池友仁ことJINさんは、2019年にIFBB PROメンズフィジーク選手になりました。
JINさんは日本にフィジークカテゴリーが新設された当初からコンテストに出場し、名実ともに日本のフィジーク界を牽引してきた内の一人です。
田口順平
田口順平さんは日本で初めてIFBB PROのメンズフィジーク選手となりました。
恵まれた骨格とイケメンな容姿は、まさしくフィジーク選手そのものです。
左右均等でバランスの取れたフィジークをしています。
フィジークで有名な外国人選手
続いて海外で有名なメンズフィジーク選手を紹介します。
今や日本で有名なフィジーク選手も、外国人のフィジーク選手に憧れてトレーニングを始めた方は多いです。
Jeremy Buendia(ジェレミーブエンディア)
ジェレミーさんは、最も権威があり世界最高峰のフィットネスコンテストであるMr. Olympia(ミスターオリンピア)のメンズフィジークカテゴリーにて、2014-2017年に4連覇を成し遂げました。
世界一有名なメンズフィジーク選手と言っても過言ではありません。
2013年にメンズフィジークが新設されたことを考えると、ジェレミーがメンズフィジークというカテゴリーを作ったと言っても過言ではありません。
Brandon Hendrickson(ブランドンヘンドリクソン)
ジェレミーさんの4回優勝に続いて、ブランドンさんはMr. Olympiaでメンズフィジーク3回優勝を記録しています。
ここ数年の審査基準(トレンド)になりつつあるVシェイプはブランドンさんの優勝によって作られてきたと思います。
Andre Ferguson(アンドレファーガソン)
アンドレファーガソンさんはIFBB PROのメンズフィジーク大会において世界一の優勝回数18回を記録しています。
丸々とした上半身の筋肉に溝の深い6パックはまさにメンズフィジーク理想の身体を体現しています。
フィジーク大会に出場するには
フィジーク大会へ出場するためには、フィジークカテゴリー部門のコンテストを開催している団体を選び、出場登録する必要があります。
国内では、JBBF・FWJ・APF・MUSCLE GATEなどでフィジークのコンテストが開催されています。
各団体によって若干ルールやレベルが異なるため、事前に調べて出場登録しましょう!
フィジークを目指すためのトレーニング
初心者がフィジーク大会で上位を目指すためにはまず以下のポイントを考慮してトレーニングされるといいかと思います。
- 筋肉の各部位を満遍なく鍛える
- 逆三角形のアウトラインを目指す
- しっかりと割れた腹筋
筋肉の各部位を満遍なく鍛える
メンズフィジークではどこかの筋肉が目立ちすぎるほど発達している筋肉はあまり評価されません。
特に上半身において鍛えすぎると目立ってしまう肩・胸・腕・背中は、バランス良く鍛えてあげましょう。
逆三角形のアウトラインを目指す
フロント・バックから見た時に逆三角形(Vシェイプ)となるようなアウトラインを目指してトレーニングします。
広背筋と三角筋をしっかりと鍛えることで、Vシェイプを形成していくこたができます。
しっかりと割れた腹筋
しっかりと凹凸感のある腹筋を目指しましょう。
コンテストにおいて割れた腹筋を披露するためには、しっかりと体脂肪を落とすことが重要です。
またコンテスト中のポージングでは、ずっとお腹に力を入れておく必要があるので、長い時間腹筋に力を入れる練習も効果的です。
フィジーク大会に必要なサーフパンツ
メンズフィジークのコンテストにおいて、選手が着用するサーフパンツ(ボードショーツ)選びはとても大切です。
メンズフィジークカテゴリーが新設された当初は、 少しゆとりのある膝ぐらいまでの長さがあるサーフパンツを履く選手が多く見られました。
ですが近年の傾向として、ある程度ぴったりのサイズ感と膝上ぐらいで履くのが主流となっています。
またウエスト周りのカラーによっては、メンズフィジークの審査基準であるウエスト周りを太く見せてしまうことから、ウエスト周りに膨張色である白系の色が使われているサーフパンツは避けるのが無難です。
VEATM寺島遼選手、岡田涼平選手のサーフパンツ数量限定際販売
2024年2月22日(木)17:00より、VEATMのサーフパンツが再販開始となりました!
2023年のTOKYO PROで寺島遼選手、岡田涼平選手が着用していた超人気モデルになります。