近年フィットネスブームに伴い、ボディビルが大きな盛り上がりを見せています。
まだボディビルに関してあまりよく分からない方、更に理解を深めたい方に読んで頂きたい内容になっています。
この記事を読むとわかることは以下のとおりです。
- ボディビルとフィジークの違い
- ボディビルのルール
- ボディビルが評価される身体
- ボディビルで必要とされる筋肉や姿勢
- ボディビルに必要なポージング
- ボディビルで有名な選手
長年ボディビルを追いかけ、実際にボディビルコンテストを観に行ったりした経験から、ボディビルを解説します!
ボディビルとは
ボディビルとは、筋肉の大きさ、バランス、定義を競う競技です。単純に筋肉の量だけでなく、均整の取れた体を作り上げることが目的です。
ビルパンと呼ばれる小さな水着を着用し、全身の筋肉量とカットを競うカテゴリーです。
つまり、フィットネス競技の中で最も筋肉量を重視するカテゴリーがボディビルです。
大きな筋肉量と極限まで体脂肪を落とした身体を目指すため、ハードなトレーニングと厳格な食事管理が必須となります。
ボディビルの語源はbodybuilding
bodybuilding = 肉体改造、肉体の形成
選手たちは「ボディビルダー」と呼ばれ、文字通り自分の体を建築するように筋肉を作り上げていきます。
ボディビルの歴史
ボディビルの歴史は19世紀後半のイギリスにまで遡ります。近代ボディビルの父と呼ばれるユージン・サンドウ(Eugen Sandow)が、筋肉美を追求する競技としてボディビルを確立しました。
1901年に「Great Competition」と呼ばれる初の大規模なボディビルコンテストがロンドンで開催されました。
アメリカでは1939年にMr. America(ミスターアメリカ)という大会が開催され、1965年にはボディビル界最高峰の大会であるMr. Olympia(ミスターオリンピア)が開催され、現在も続いています。
日本では1955年に日本ボディビル連盟(JBBF)が設立され、本格的にボディビル競技が始まりました。
ボディビル界で最も有名な選手と言えば、アーノルド・シュワルツェネッガーでしょう。彼は1970年代に7回のMr. Olympiaタイトルを獲得し、後に映画俳優として、さらにはカリフォルニア州知事としても活躍しました。
Mr. Olympiaボディビル歴代優勝者
ボディビルのルールと評価される身体
ボディビルでは、複数のポージングを通して選手の筋肉が評価されます。主なポージングには以下のようなものがあります:
- フロントダブルバイセップス
- フロントラットスプレッド
- サイドチェスト
- バックダブルバイセップス
- バックラットスプレッド
- サイドトライセップス
- アブドミナルアンドサイ(腹筋と太もも)
- モストマスキュラー
ボディビルでの大きなルールは主に3つです。
- ビルパン(極めて小さな水着)を着用
- 上半身裸、裸足
- オイルを塗り、タンニング(日焼け)を施す
ビルパンは臀部まで見えるほど小さいものを着用し、全身の筋肉を審査対象とします。
評価されるポイントを簡潔にまとめると以下のとおりです。
- 筋肉の大きさ(マス)
- バランスの取れた筋肉のつき方
- 筋肉の分離・定義(ディフィニション)
- 体脂肪の少なさ(コンディション)
- ポージングの質
- シンメトリー(左右対称性)
ボディビルでは、単に筋肉が大きければ良いというわけではなく、全身のバランスと調和が重要です。上半身だけが発達していて下半身が貧弱、という状態では高い評価は得られません。
フィジークとの違いとは
フィジークではボードショーツを履くのに対し、ボディビルでは臀部まで露出する極めて小さなビルパンを履きます。
ボディビルでは全身の筋肉が審査対象となり、特に下半身の筋肉も重要視されます。一方、フィジークでは主に上半身を評価対象とします。
ボディビルは単純に筋肉の大きさを競い、しっかりと体脂肪が削ぎ落とされた身体を前提に、大きければ大きいほど評価されるという極めて単純明快な競技です。
フィジークでは、バランスの取れた筋肉量や、逆三角形のシルエット、しっかりと割れた腹筋などが高い評価を得るのに対し、ボディビルではより大きな筋肉量と極限まで絞り込まれた体が求められます。
ボディビルとフィジークの大きな違いをまとめると以下の通りです。
- ボディビルではビルパンを履き、フィジークではボードショーツを履く
- ボディビルでは全身の筋肉(特に下半身も)が重要な審査対象
- ボディビルでは、より大きな筋肉量と極限の体脂肪率が求められる
- ボディビルでは複雑なポージングが必要
筋肉の成長と薬物使用
ボディビルでは筋肉を大きく成長させることが主な目標となりますが、その成長には限界があります。一般的に、初心者のボディビルダーは週に7時間程度のウェイトトレーニングで年間4〜7kg(8〜15ポンド)の筋肉をつけることができます。
しかし、トレーニング開始から2年を過ぎると筋肉の成長は遅くなり、年間2〜7kg(5〜15ポンド)程度になります。5年以上経つと、年間の筋肉増加量は1〜5kg(3〜10ポンド)程度にまで落ちていきます。
この限界を超えるため、また怪我からの回復を早めるために、一部のボディビルダーはアナボリックステロイドなどのパフォーマンス向上薬物を使用することがあります。しかし、これらの薬物使用は健康上の深刻なリスクを伴います。
多くのボディビル大会では薬物使用を禁止していますが、大会によってはドラッグテスト実施の有無や厳格さが異なります。ナチュラルボディビルという、薬物を使用しないことを前提とした大会も行われています。
ボディビルで有名な日本人選手
日本で有名なボディビル選手を紹介します。
山岸秀匡
山岸秀匡さんは日本を代表するボディビルダーの一人で、世界大会でも好成績を収めています。
バランスの取れた優れた筋肉と、完成度の高いポージングが特徴です。
鈴木雅
鈴木雅さんは、日本ボディビル選手権で複数回の優勝経験を持つトップボディビルダーです。
バランスの良い体格と繊細な筋肉の分離が評価されています。
佐藤茂男
佐藤茂男さんは、長年にわたり日本のボディビル界をけん引してきたレジェンドの一人です。
50代を超えても現役として活躍し、若い選手の模範となっています。
ボディビルで有名な外国人選手
続いて海外で有名なボディビル選手を紹介します。
Ronnie Coleman(ロニー・コールマン)
ロニー・コールマンさんは、Mr. Olympiaを8回連続で制覇した伝説的なボディビルダーです。
彼の巨大な筋肉量と驚異的な強さは、今でもボディビル界の基準となっています。「Yeah Buddy!」や「Light Weight Baby!」といった彼の言葉は、トレーニング中の合言葉として世界中で使われています。
Phil Heath(フィル・ヒース)
フィル・ヒースさんは、7回連続でMr. Olympiaを制覇した現代を代表するボディビルダーです。
完璧なバランスと筋肉の分離度の高さから「The Gift(天才)」と呼ばれています。
Dorian Yates(ドリアン・イェイツ)
ドリアン・イェイツさんは、1992年から1997年まで6連覇を達成し、「The Shadow(影)」の異名を持つ伝説的なボディビルダーです。
彼の圧倒的な筋肉量と密度は、モダンボディビルの先駆けとなり、現代のボディビルのスタイルを確立しました。
ボディビル大会に出場するには
ボディビル大会へ出場するためには、ボディビルのコンテストを開催している団体を選び、出場登録する必要があります。
国内では、JBBFを中心に、FWJなどでボディビルのコンテストが開催されています。
各団体によって若干ルールやレベルが異なるため、事前に調べて出場登録しましょう!
ボディビルを目指すためのトレーニング
初心者がボディビル大会で上位を目指すためにはまず以下のポイントを考慮してトレーニングされるといいかと思います。
- 全身の筋肉をバランスよく鍛える
- 高重量トレーニングで筋肉の大きさを追求する
- 十分な栄養摂取と休息
- ポージングの練習
全身の筋肉をバランスよく鍛える
ボディビルでは、全身の筋肉バランスが重要です。上半身だけでなく、下半身も同様に鍛えましょう。
特に弱点となる部位は意識的に追い込んでトレーニングすることが大切です。
高重量トレーニングで筋肉の大きさを追求する
ボディビルでは筋肉の大きさが重要なため、基本的な複合種目(スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど)で高重量を扱うトレーニングが効果的です。
栄養摂取と休息の重要性
筋肉の成長には適切な栄養摂取と十分な休息が不可欠です。特にタンパク質の摂取は重要で、体重1kgあたり1.6〜2.2gのタンパク質を摂取することが推奨されています。
また、トレーニングと同様に重要なのが休息です。筋肉は休息中に修復・成長するため、適切な睡眠と回復期間を確保しましょう。
ポージングの練習
ボディビルでは、筋肉をいかに美しく見せるかも重要な要素です。大会前には十分なポージング練習が必要です。
鏡の前で各ポーズの練習を繰り返し、筋肉の見せ方を研究しましょう。
ボディビル大会のための準備
ボディビルのコンテストに向けては、以下の準備が必要です:
- ビルパン(ポージングパンツ)の用意
- タンニングの準備
- 適切な減量とピーキング
特に大会直前のコンディショニングは勝敗を分ける重要な要素です。体脂肪を極限まで落としながら、筋肉の満足度を高めるのが理想です。
大会に出場する前に、経験者のアドバイスを受けたり、コーチについてもらうことも検討しましょう。