この記事ではフィットネスや筋トレに関心がある方でしたら一度は聞いたことあるであろう、IFBBプロに関して解説していきます。
これを読めば以下のことが分かります。
- IFBBプロの成り立ち
- 日本と海外でのIFBBプロ大会
- エリートプロとの関係
- IFBBプロになるための道筋
- IFBBプロの収入源と賞金
- IFBBプロの日本人選手
IFBBプロとは
IFBBプロとはThe International Federation of Bodybuilding and Fitness Professional Leagueの略です。
IFBBプロはボディビル・クラシックフィジーク・フィジーク・フィギア・ビキニ・ウェルネス競技を対象とした世界最大の国際プロスポーツ統括団体連盟です。
簡単にまとめると、世界で最も大きくそして権威のあるボディコンテスト団体といえます。
現在では40か国がIFBB Professional Leagueに参加しており、各国で行われるプロ大会で優勝を収めた選手のみ出場できるのが、毎年11月に行われるMr. Olympiaです。
日本でのIFBBプロ大会
日本ではフィットネス・コンテスト団体であるFWJ(Fitness World Japan)が独占してIFBB PROFESSIONAL LEAGUEと契約しています。
そのため日本でIFBBプロ関連の大会を開催できるのはFWJのみとなります。
ちなみにIFBBとFWJの契約は数千万円かかっているとのことをFWJの堺部さんはご自身のブログで言及されています。
皆さんもご存知かと思いますが、現在日本の団体、法人でIFBB Professional League Proと契約を交わしているのは一般社団法人NPCJだけです。
堺部元行 ヘッドパーソナルトレーナー日記2
この契約はもちろん無償ではなく数千万円単位の高額な契約を結んでの名称使用、大会開催、ロゴ使用許可です。
知的所有権を我々はIFBB Professional Leagueから契約し購入しているれっきとしたビジネスであり国や県など公共事業ではなく、非常に厳しいルールに基づいての契約です。
日本でのIFBBプロ大会は以下の二つです。
- JAPAN PRO
- TOKYO PRO SUPER SHOW
海外でのIFBBプロ大会
国籍や地域は関係なく、プロカードを獲得してIFBB PROFESSIONAL LEAGUEに登録している選手は、世界各国で行われているプロ大会に出場することができます。
大会によって開催カテゴリーや規模、賞金など様々です。
主な海外のIFBBプロ主要大会
- Mr. Olympia
- アーノルドクラシック
- ニューヨークプロ
- トロントプロ
IFBBプロとIFBBエリートプロの関係
元々IFBBプロとIFBBエリートプロは一つの団体でした。
- IFBB Professional League
米国に本部があり、ジム・マニオンさんが率いています。Mr. Olympiaをはじめとする米国内および国際的なプロイベントを開催してきた組織です。 - IFBB Amateur International
スペインに本部があり、ラファエル・サントンハさんが会長を務めています。米国を含む世界中のIFBBアマチュアイベントを開催してきた組織です。
IFBB内に存在していた主にプロ大会を主催する組織であるIFBB Professional LeagueとIFBB Amateur Internationalが2017年に分裂してしまい、今では完全に別組織となってしまいました。
元々は同じ組織であった背景から、IFBBエリートプロの大会ルールやカテゴリー分けなどはIFBBプロとかなり似ていたりもします。
IFBBプロになる方法とは
日本でIFBBプロになるには、以下の手順を踏む必要があります。
- FWJのリージョナル大会に最低1回出場し、プロクオリファイの出場権を獲得
- FWJが主催するプロクオリファイに出場
- プロクオリティでプロカード獲得
FWJのリージョナル大会出場
リージョナル大会とは、地区大会のような位置付けです。
とはいってもリージョナル大会での成績はその後のプロクオリティに一切影響はなく、1年に1度プロクオリティ前までに出場すれば、プロクオリティへ出場することができるようになります。
FWJのプロクオリティに出場
プロクオリティ前までにリージョナル大会へ出場した選手はプロクオリティに出場できます。
日本での主なプロクオリティは年に2回です。
・5月頃開催のHIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSIC
・11月頃開催のOLYMPIA AMATEUR JAPAN
プロクオリティでプロカード獲得
HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICでは主に各カテゴリーにつき1枚プロカードが発行されます。
HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICでは主に各カテゴリーにつき1枚プロカードが発行されます。
OLYMPIA AMATEUR JAPANでは各カテゴリーにつき、3枚づつプロカードが発行されます。
IFBBプロ選手の収入と賞金
基本的にIFBBプロになったからといって、サッカーや野球のように、契約金が入るわけではありません。
IFBBプロ選手の収入源は主に以下の通りです。
- プロ大会の賞金
- スポンサーからの契約金
- トレーナーとしての活動
- フィットネス関連の事業展開
プロ大会の賞金
IFBBプロになると、プロ選手のみがエントリーできるプロ大会に出場することができます。
プロ大会で上位の成績を収めると、以下のように賞金を得ることができます。
ですが賞金も大会規模や順位によって大きく変動し、これだけで1年通して満足のいく生活は送れないのが現実です。
プロ選手にとってプロ大会の賞金はあくまでおまけのように考えている方がほとんどです。
スポンサーからの契約金
プロ選手になると、知名度に応じてスポンサーが付く選手もいます。
スポンサー契約の内容はあまり公には出ませんが、各選手の知名度やSNSのフォロワーなどが評価対象となるでしょう。
スポンサー企業はサプリメント会社やフィットネスアパレル会社、トレーニングマシン会社などがあげられます。
トレーナーとしての活動
IFBBプロの選手は自身の経験や実績を活かしてトレーナーとして活動している方もいます。
トレーナーの活動方法も最近では多岐に渡り、実際にトレーニングをマンツーマンで指導する方法から、コンテストに出場するアマチュア選手へのコンテスト調整方法のコーチング、オンライン指導、セミナー活動などが挙げられます。
フィットネス関連の事業展開
最後にご自身の知名度とブランド力を武器に、自身でフィットネス関連の事業を展開するIFBBプロの選手もいます。
主にフィットネスアパレルやジム経営などです。
選手の中には熱狂的なファン層を抱えている方も少なくなく、選手の活動だけではなく今やご自身でビジネス展開をしているのです。
IFBBプロの日本人選手
ボディビルディング
山岸秀匡
日本が世界に誇るBIG HIDEこと山岸さん。
日本人がIFBBプロになるのがとても困難であった2003年からIFBBプロとして活動されています。
2016年には、Mr. Olympiaを除いて最もハイレベルで権威のあるプロ大会アーノルドクラシックの212ボディビルディングにて優勝を果たし、名実ともに日本のIFBBプロ界を牽引されています。
クラシックフィジーク
児玉晋一朗
2019年HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICのボディビルディングでオーバーオール優勝を果たして、見事プロカードを獲得されました。
その後、ボディビルディングからクラシックフィジークへカテゴリーを転向して活動されています。
メンズフィジーク
小池友仁
2019年HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICのメンズフィジークでオーバーオール優勝を果たして、見事プロカードを獲得されました。
エドワード加藤
2021年HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICのメンズフィジークでオーバーオール優勝を果たして、見事プロカードを獲得されました。
金子駿
カネキンこと金子駿さんはバミューダ諸島で行われた2019年Caribbean Grand Prixでメンズフィジークオーバーオール優勝を果たして、IFBB プロカードを取得しました。
ビキニ
倉地美晴
日本人で初めてIFBB Bikiniのプロカードを取得されました。
加藤サリアーン
2020年、HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSICにてIFBBプロカードを取得されました。
IFBBメンズフィジークプロ選手であるエドワード加藤さんのお姉さんです。
フィギュア
櫻井美沙季
みさみさの相性でお馴染みとなった櫻井美沙季さんは、2022年のOLYMPIA JAPANでIFBBプロカードを取得されました。