クレアチン×EAA・BCAA・カフェイン・コーヒー飲み合わせ完全ガイド

クレアチン×EAA・BCAA・カフェイン・コーヒー飲み合わせ完全ガイド

朝の一杯のブラックコーヒー。トレ前に流し込むカフェイン入りプレワークアウト。トレ後のプロテイン+クレアチン一気飲み——どれもジムに通う人なら身に覚えのある「いつものルーティン」ですが、実はその組み合わせがクレアチンの効果を静かに削り取っているかもしれません。そして逆に、ネットで語り継がれてきた「コーヒーはクレアチンを打ち消す」という常識のほうが、最新の系統的レビューで大きく揺らいでいるとしたらどうでしょう?

筋トレ歴12年・トレーナー歴8年の私が、ヒト対象のRCT・メタアナリシス11件を読み込み、カフェイン・コーヒー・プロテイン・EAA・BCAAそれぞれとの相性を整理しました。最後には「1日のサプリスケジュール例」までまとめています。

※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。紹介する研究は健康な成人を対象としたものが中心で、すべての方に同じ効果が得られることを保証するものではありません。腎疾患・心疾患・高血圧・カフェイン感受性のある方、妊娠・授乳中の方、服薬中の方は、サプリメントの利用前に必ず医師・薬剤師にご相談ください。

※クレアチンそのものの効果や種類をまずおさらいしたい方は、先に クレアチンとは? | エビデンス最強のサプリメント をご覧ください。

結論|クレアチンの飲み合わせOK/NG早見表

細かい論文の話に入る前に、まず結論を1枚でまとめます。「とりあえずどう組み合わせればいいか」だけ知りたい方はこの表を見てください。

  • クレアチン × プロテイン:◎ 強く推奨。筋肥大の最適コンボ(Cribb 2007)
  • クレアチン × EAA:◎ 強く推奨。役割が違うので競合しない
  • クレアチン × HMB:◎ 働きが違うので足し算が効く。3週間で除脂肪体重がHMB単独+0.39kg、クレアチン単独+0.92kg、併用+1.54kgとの報告あり(Jówko 2001)。詳細は HMBはクレアチン・プロテインと併用すべき?足し算が効くコンボを厳選
  • クレアチン × コーヒー1〜2杯:○ 問題なし。Trexler 2016で有害作用なし
  • クレアチン × 通常用量カフェイン(〜3mg/kg):○ ローディング後ならむしろ上乗せ効果(Lee 2011/Marinho 2023)
  • クレアチン × 高用量カフェイン慢性摂取(5mg/kg/日以上):△ 条件付き。古い小規模RCT(Vandenberghe 1996, n=9)では筋力向上効果が消失と報告。最新SR(Elosegui 2022/Marinho 2023)でも慢性併用の結論は一定せず、グレーゾーンとして扱うのが妥当
  • クレアチン × BCAA単独:△ 飲んでも害はないが、BCAAをEAAに置き換えるほうが合理的(Wolfe 2017)
  • クレアチン × 空腹時の高用量カフェイン無水物:× GI不快感が増えやすい(Trexler 2016/Ostojic 2008)

「コーヒー1杯はOK、カフェイン300mgを毎日空腹で流し込むのは要注意」——これが一行サマリーです。以降の章で、なぜこの結論になるのかを論文ベースで掘り下げます。

クレアチンとカフェイン・コーヒーは打ち消し合う?論争の現在地と日常シナリオ

クレアチンとカフェインの飲み合わせは、サプリ業界で最も長く続いている論争のひとつです。「カフェインがクレアチンを打ち消す」という説の根拠、そして日常のコーヒー1杯レベルでは実際に何が起きているのか——まず研究レベルの論争、次に日常のコーヒーシナリオの順で見ていきます。

研究レベルの論争:カフェイン高用量5mg/kgはクレアチンを打ち消すか

Vandenberghe 1996のRCT(論争の出発点)。Vandenbergheら(1996)は、健康な男性9名にクレアチンローディング(0.5g/kg/日)を6日間実施し、片群にはさらにカフェイン5mg/kg/日を併用させた小規模RCTです。クレアチン単独群は最大トルクが10〜23%向上した一方、カフェイン併用群ではこのエルゴジェニック効果が消失したと報告されました。筋肉のホスホクレアチン(PCr)量自体は両群で同等に上昇しており、「PCrは溜まったのに力に変わらない」という結果です。ただしn=9という非常に小規模な単一試験であり、ここから「カフェインがクレアチンを打ち消す」と一般化するのは慎重であるべき、というのが現在の専門家の見方です。

Hespel 2002のメカニズム研究。Hespelら(2002)は、なぜ筋力に変換されにくい場面があるのかをメカニズム面から調べました。クレアチンは骨格筋の弛緩時間を約5%短縮するのに対し、カフェイン3日間摂取は約10%延長させ、両者が筋収縮・弛緩サイクルの面で部分的に対立する可能性を示しました。これが「打ち消し論」の理論的バックボーンとされてきましたが、後述のとおり、その後のレビューではこの仮説を支持しない結果も多く、結論はまだ一定していません。

20代後半の頃、海外製プレワークアウト(カフェイン300mg+クレアチン5g配合)を空腹で一気飲みしてトレーニングに突入し、開始30分で下腹部がゴロゴロ……というのを何度かやらかしました。あとで論文を読み込んだら、これは「打ち消し」というより空腹胃へのカフェイン刺激が原因。今では同じ組み合わせでも、必ず食後+水多めにしてからにしています。

フィット

Lee 2011のRCT(むしろ上乗せされる)。Vandenberghe 1996の結論に対する最大の反証が、Leeら(2011)のRCTです。Leeらは、クレアチンローディングを完了した被験者に対して運動前1回だけカフェイン6mg/kgを投与したところ、繰り返しスプリント性能が単独群より有意に向上することを示しました。「ローディング後の急性カフェイン摂取はむしろ性能を底上げする」というのがポイントです。

Elosegui 2022とMarinho 2023の系統的レビュー(現時点の到達点)。2022年、Eloseguiらが過去のクレアチン+カフェイン研究を統合した系統的レビューを発表しました。結論は「クレアチンローディング後の急性カフェイン摂取については阻害作用は見られない一方で、クレアチンローディング期間中にカフェインを慢性併用した場合はクレアチンの効果を妨げる可能性がある」というものでした。翌年のMarinhoら(2023)の系統的レビュー(10研究を解析)も方向性は同じで、ローディング完了後の急性カフェイン摂取は5研究中3研究で上乗せ効果を確認。一方で、クレアチン負荷期間中の毎日カフェイン投与で利益が出たのは5研究中1研究のみと、慢性併用についてはむしろ追加的な利益を支持しないトーンです。

整理すると、現時点のエビデンスは「急性併用は問題なし、むしろプラス寄り」「慢性高用量併用については研究結果がばらつき、最終的な結論は一定していない」という条件付きの結論です。Vandenberghe 1996を根拠に「カフェインはクレアチンを打ち消す」と断定するのは小規模単一試験への過大解釈であり、逆に「すべての併用が安全」と言い切るのも、Eloseguiらが指摘する慢性併用のリスクを無視することになります。日常のコーヒー1〜2杯はまったく心配ない一方、カフェイン5mg/kg/日級の高用量を毎日継続しながらローディングする条件については、現時点でも「慎重に扱った方がよいグレーゾーン」というのが筆者の立場です。

日常シナリオ:コーヒー1〜2杯ならどうか(Trexler 2016の決定打)

論文の用量を「日常のコーヒー何杯分か」に翻訳すると、論争の見え方ががらっと変わります。

研究用量とコーヒー1杯のギャップ。Vandenberghe 1996の「カフェイン5mg/kg/日」は、体重70kgの人で1日350mgに相当します。これはドリップコーヒー約3〜4杯、エスプレッソなら5〜6杯分の量です。一方、日本人の平均的なコーヒー1杯のカフェインは80〜100mg。普通の人が朝にコーヒー1杯飲む程度では、研究の「打ち消し条件」には到底届きません

Trexler 2016のコーヒー実験。Trexlerら(2016)は、まさにこの「日常のコーヒー」シナリオを直接検証した数少ないRCTです。クレアチンとコーヒー由来のカフェイン303mgを併用した条件で、運動パフォーマンスと主観的GI不快感を評価しました。結果はパフォーマンスへの有害作用なし(null result)。一方で、消化器症状については興味深い差がありました。

  • コーヒー(液体)でカフェインを摂取した群:GI不快感は増加せず
  • カフェイン無水物(粉末・カプセル)で摂取した群:4名が軽度のGI不快感を報告(コーヒー群ではゼロ)

つまりコーヒーという「飲み物」の形で摂る限り、お腹を壊しにくい。打ち消し論で語られていない「形態の違い」こそ、実生活で意識すべきポイントです。

私自身、コンテスト準備期に「カフェインを完全に分離する6週間」と「いつも通り併用する6週間」を意識的に切り替えて比較したことがあります。BIG3の重量・トレ中の体感ともに、有意に感じる差はありませんでした。試行錯誤の結論として、「コーヒー好きが無理にカフェインを抜く必要はない」というのが私の現場感覚です。

顧客事例:「コーヒー5杯飲むからクレアチンは無駄ですか?」40代男性の顧客から、過去にこの質問を受けたことがあります。「自分はオフィスで1日5杯コーヒーを飲むので、クレアチンを始めても無駄では?」というものでした。私はLee 2011とTrexler 2016の話をして、「ローディング後の急性カフェインはむしろ追い風になる可能性すらあります」と説明し、まずは8週間試してもらうことに。結果、ベンチプレスは85kgから92.5kgへ向上し、本人も「コーヒーは関係なかった」と納得していました。コーヒー愛好家にこそ知っておいてほしいエビデンスです。

クレアチンとプロテインの併用と筋肥大:研究で示されている関係

クレアチンとプロテインの組み合わせは、ボディメイク領域で最も研究の多い「鉄板コンボ」です。詳細は専用記事に譲りますが、根拠だけ短くまとめておきます。

Steenge 2000・Cribb 2007の知見

Steengeら(2000)は、クレアチンとプロテイン50g+糖質47gを併用したところ、高糖質単独と同等にクレアチンの筋肉内貯留を促進することを示しました。インスリン応答がクレアチン取り込みを助けるためです。

Cribbら(2007、Med Sci Sports Exerc)は、レジスタンストレーニング中の男性を対象に、クレアチン+ホエイの併用群とホエイ単独群を11週間比較し、筋力・筋肥大ともに併用群で有意に大きい結果を報告しました。これは現場で「クレアチンはプロテインに混ぜて飲め」と言われる根拠の一つです。

「クレアチンとプロテインは一緒でいいのか」「順番はどうするのか」など、さらに踏み込んだ話は クレアチンとプロテインは一緒に飲んでいい?混ぜる効果と正しい飲み方 で詳しく解説しています。

クレアチンとEAAは併用すべき:役割が違うから

「クレアチンを飲んでいるならEAAは要らない?」とよく聞かれますが、答えは明確に「No、両方使う価値がある」です。理由はシンプルで、役割がまったく違うからです。

クレアチンとEAAの作用点の違い

  • クレアチン:高強度運動時のATP再合成を助ける = 「もう1レップ挙げる力」を出す
  • EAA(必須アミノ酸9種):筋タンパク合成のスイッチ(mTOR)を入れる = 「壊れた筋肉を作り直す材料」を供給する

つまりクレアチンは「運動中のパフォーマンス」に効き、EAAは「運動後のリカバリーと合成」に効きます。両者は競合せず、むしろ補完関係にあります。同じシェイカーに溶かして同時摂取しても、化学的に問題ありません。

EAA単独 vs BCAA単独:なぜEAAが優先されるか

Wolfeら(2017)のレビューが、この論点に決着をつけました。BCAA(ロイシン・イソロイシン・バリン)だけでは筋タンパク合成を最大化する根拠が不十分であり、残り6種の必須アミノ酸が揃って初めて合成が回るというのがメカニズム上の結論です。「BCAAはmTORのスイッチを押せても、材料がなければ家は建たない」というたとえ話が分かりやすいでしょう。

クレアチンと組み合わせるなら、迷わずEAA。もしすでにBCAAを使っているならEAAへの切り替えを検討してよいタイミングです。EAAとBCAAの違いをもっと詳しく知りたい方は EAAとBCAAの違いは?どっちがいいか目的別に解説|選び方ガイド を参照してください。

30代女性の顧客で、トレ前にEAA10g+クレアチン5gを同じシェイカー1本に溶かす「ワンボトル運用」に切り替えてもらった方がいます。それまではプロテイン・BCAA・クレアチンと3つに分けていて、面倒で続かなかったのが、シェイカー1本になってから3か月で除脂肪体重が+1.2kg。続けやすさが結果を作るというのを改めて感じた事例です。

フィット

クレアチンとBCAA:飲んでもOK、ただしEAA優先の理由

もうひとつ整理しておきたいのが、クレアチンとBCAAの組み合わせです。結論から言うと「飲み合わせ自体に問題はない、けれど現代的にはEAAを選ぶ方が合理的」というのが私の立場です。

業界のBCAA→EAAシフト

私がトレーナーを始めた8年前、業界の定番はBCAAでした。トレ中シェイカーにはほぼ全員BCAA。それが2017〜2018年頃から流れが一気に変わり、現場のサプリメントカウンターからEAAが台頭しました。背景にあったのが、Wolfe 2017をはじめとする「BCAAだけでは合成は回らない」という再評価です。私自身、BCAAを5年ほど使ってきた経験がありますが、EAAに完全に切り替えてからのほうがトレ後の張りや回復感は明らかに良くなりました。

クレアチン+BCAAは「無駄ではないが上位互換がある」

クレアチン+BCAAの組み合わせ自体は、化学的にも生理学的にも問題ありません。すでに大量にBCAAを買い込んでしまった人は無理に捨てる必要はなく、使い切ってからEAAへ移行するのが現実的です。ただし新規購入なら、同じ予算でEAAを選んだほうが筋タンパク合成の上限を引き上げやすいというのが最新の見解です。

4サプリの役割マトリクス【保存版】

クレアチン・プロテイン・EAA・BCAAの4つを「いつ・なんのために飲むのか」を1枚で整理します。役割が分かれば、無駄なダブり買いがなくなります。

  • クレアチン:役割=ATP再合成/タイミング=1日の都合の良い時/優先順位=★★★(筋トレ初心者でも最初に入れたい)
  • ホエイプロテイン:役割=総タンパク質摂取の底上げ/タイミング=食事間・トレ後/優先順位=★★★(食事で足りない分を埋める基盤)
  • EAA:役割=筋タンパク合成スイッチ+材料/タイミング=トレ前〜中/優先順位=★★(プロテインで足りない時間帯のブースター)
  • BCAA:役割=中枢性疲労軽減・抗異化/タイミング=有酸素中・断食トレ/優先順位=★(用途は限定的、EAAで代替可能)

シンプルに言えば、「クレアチン+プロテインは全員必須、EAAは2つ目のレベルアップ、BCAAは特殊用途」という優先順位です。

クレアチンとの併用を含む筋トレサプリメント全体の優先順位は、 結局どれ?筋トレサプリの優先順位|30種試したSS〜Dランク で30種を実体験ベースに比較しています。

1日のサプリスケジュール例(時間分離テンプレート)

「結局、何時に何を飲めばいいの?」という疑問に答える、実際に私が今使っているテンプレートを公開します。トレーナー歴8年の試行錯誤の結論です。

私自身の現在のルーティン

  • 朝7:00:ブラックコーヒー1杯(カフェイン約100mg)/目覚まし用
  • トレ前30分(夕方):EAA10gを水500mlに溶かして飲む
  • トレ後すぐ:ホエイプロテイン25g+クレアチン5g+バナナ1本/同じシェイカーに全部
  • 夜21:00:夕食でタンパク質30g(鶏胸・魚・卵など)

ポイントは「朝のコーヒーとクレアチンの時間を空ける」こと。論文上は併用しても問題ないと分かっていますが、私の場合は「コーヒーは目覚まし、クレアチンはトレ後の回復」と役割を分けたほうが、心理的にも続けやすいです。

休養日のシンプル運用

休養日はトレ前EAAを省略し、朝食後または夕食後にクレアチン5gを水・お茶・プロテインなどに溶かして1回飲むだけ。クレアチンは「血中濃度を保つサプリ」ではなく「筋肉のプール量を満たすサプリ」なので、休養日もスキップせず毎日続けるのが原則です。基本的なタイミングの考え方は クレアチンの飲み方・飲むタイミングを徹底解説【筋トレ前?後?寝る前?】 でさらに詳しく解説しています。

注意したい飲み合わせ・誤解の訂正

ここまで「基本的に飲み合わせは問題なし」という話をしてきましたが、現場で見てきた本当に注意したいパターンと、ネットで広まりすぎた誤解の修正を最後にまとめます。

本当に注意したいパターン

  • 空腹時の高用量カフェイン無水物+クレアチン:Trexler 2016の通り、無水カフェインはGI不快感を増やす。空腹で粉末カフェイン300mgを流し込むのはNG
  • 1回10g以上のクレアチン一気飲み:Ostojicら(2008)は1回10g以上の摂取で下痢発生率55.6%と報告。1日量を5g×2回などに分けるべき
  • カフェイン5mg/kg/日を毎日継続+ローディング:Vandenberghe 1996/Hespel 2002の特殊条件。コーヒー4〜5杯を毎日飲む人は、ローディング期だけはカフェインを少し抑えるのも一案

コンテスト前のカット期、減量で集中力が落ちたのを補おうとしてBCAA20g+クレアチン5g+カフェイン300mgを空腹のままトレ前に流し込んだことがあります。結果、トレ中ずっと胃もたれと吐き気で集中どころではありませんでした。「単体ではOKでも、空腹で同時に詰め込むと総量がオーバーする」——これも私が身をもって学んだ教訓です。

フィット

一方で、ネットで広まる誤解の訂正

クレアチンの飲み合わせに関しては、研究の裏付けがないまま広がった神話も多く存在します。ISSN(国際スポーツ栄養学会)の専門家11名がまとめたAntonioら(2021)の誤解レビューでは、以下の点を明確に否定しています。

  • 「クレアチンで脱水・熱中症リスクが上がる」:Lopezら(2009)の系統的レビューでも、クレアチンが体液バランスや熱中症リスクに悪影響を与えるエビデンスはないと結論
  • 「腎機能を悪化させる」:健康な成人での悪影響は確認されていない
  • 「コーヒーで完全に打ち消される」:本記事で見たとおり、日常用量では起きない
  • 「サイクル(休止期間)が必須」:継続摂取の安全性は多数のRCTで確認済み

副作用の全体像については、専用記事の クレアチンの副作用【はげる・腎臓・下痢】は本当か?実体験とエビデンスで徹底解説 でさらに詳しく扱っています。

よくある質問

Q. プレワークアウトドリンクにクレアチンが入っていれば別途飲まなくていい?

基本的に追加で5g摂る必要があります。市販プレワークアウト製品の多くはクレアチンを2〜3g程度しか配合しておらず、研究で効果が確認されている1日5gという量に届かないことが多いからです。私もトレーニーから同じ質問をよく受けますが、「プレワークアウトは『興奮剤+αのクレアチン』、別途モノハイドレートで5gを満たす」が定型回答です。

Q. 朝のコーヒーとクレアチンを一緒に飲んでも本当に大丈夫?

現時点の研究では問題は報告されていません。Trexler 2016では、コーヒー由来のカフェイン303mgとの併用で有害作用は確認されませんでした。気になる方は時間を1〜2時間ずらせば心理的にも安心ですが、生理学的には同時でも大きな問題はありません。

Q. EAAとプロテインとクレアチンを全部同じシェイカーで飲んでもいい?

はい、化学的にも問題ありません。ただし味は混ざるので、フレーバー選びは慎重に。私の顧客で続いているのはノンフレーバーのクレアチン+フルーツ系EAA+バニラ系プロテインの組み合わせです。

Q. お茶や紅茶のカフェインも避けたほうがいい?

避ける必要はありません。緑茶や紅茶のカフェイン量はコーヒーの半分以下で、日常的な摂取は研究のネガティブ条件に届きません。むしろ水分補給という意味でプラス面が大きいです。

Q. アルコールと一緒に飲んでも大丈夫?

クレアチンとアルコールの直接的な相互作用を示した強いエビデンスはありませんが、アルコールは筋タンパク合成を抑制し、脱水を招くため、トレ後に大量飲酒する習慣はクレアチンの恩恵を相殺します。「飲み合わせ」の問題というより、トレーニング効果全体の問題と考えてください。

Q. クレアチンを朝飲むか夜飲むかで効果は違う?

長期的には大きな差はありません。クレアチンは血中濃度ではなく筋肉プール量で効くため、1日のどこかで5gを摂れば十分です。続けやすい時間帯を選ぶのがベストアンサーです。

Q. どうしても気になる場合、コーヒーとクレアチンは何時間あければ安心?

生理学的には「空ける必要なし」が答えです。Trexler 2016(PMID 26439785)では、コーヒー由来カフェイン303mgとクレアチンローディングの併用でパフォーマンスへの有害作用は確認されませんでした。それでも心理的に気になる方は、朝コーヒー→夕方トレ後クレアチンのように「朝と夕で役割を分ける」運用がシンプルでおすすめです。数分単位で厳密に空けることに意味はありません。飲むタイミング全体の考え方は クレアチンの飲み方・飲むタイミングを徹底解説【筋トレ前?後?寝る前?】 も参考にしてください。

Q. クレアチン+BCAA+EAAの3つを全部同時に飲んでも問題ない?

化学的・生理学的には問題ありませんが、BCAAとEAAを両方買うのは多くの人にとって予算の無駄です。Wolfe 2017(PMID 28852372)のレビューが示すとおり、BCAAだけでは筋タンパク合成を最大化できず、EAA(必須アミノ酸9種)を摂る時点でBCAA成分も全量カバーされます。すでに両方持っているなら同じシェイカーに溶かしてもOKですが、新規購入ならEAA+クレアチンの2本立てに絞るのが合理的です。

Q. クレアチンは食後と空腹時、どちらに飲むのが正解?

吸収効率だけを見るなら食後、特に糖質・タンパク質を含む食事の直後が有利です。インスリン応答がクレアチンの筋肉内取り込みを助けるため、Cribb 2007(PMID 17277594)ではホエイ+クレアチンの併用群で筋力・筋肥大ともに有意な上乗せが報告されています。一方、空腹時の高用量無水カフェイン+クレアチンはGI不快感を招きやすいので避けましょう。最もシンプルな運用は「トレ後の食事またはプロテインシェイクに5g混ぜる」です。

Q. エナジードリンクとクレアチンを一緒に飲んでも大丈夫?

1本程度なら問題ありませんが、2本以上の連飲は避けたほうが無難です。市販エナジードリンクのカフェインは1本あたり80〜160mg程度で、コーヒー1〜2杯相当。Elosegui 2022(PMID 35016154)の系統的レビューも、急性のカフェイン併用がクレアチン効果を阻害する一貫した根拠はないと結論づけました。ただし糖質と人工甘味料が多く、空腹で一気飲みするとカフェイン+糖質+クレアチンで胃に負担がかかりやすい点には注意してください。

まとめ

  • 打ち消し論争はまだ完全決着していない:急性のカフェイン併用については最新SR(Elosegui 2022/Marinho 2023)が阻害作用を否定。一方、ローディング期間中の慢性高用量併用については結果がばらつき、結論は一定していない
  • コーヒー1杯はまったく問題なし:Trexler 2016でカフェイン303mgでも有害作用なし。GI不快感は無水カフェインで増えやすい点だけ注意
  • ローディング後の急性カフェインはむしろプラス:Lee 2011でスプリント性能向上、Marinho 2023の5研究中3研究で上乗せ効果
  • プロテイン併用は鉄板:Steenge 2000・Cribb 2007で筋肥大・筋力ともに有意な上乗せ
  • EAA併用は強く推奨:クレアチンは「力」、EAAは「材料」で役割が違う
  • BCAA単独はEAAに劣る:Wolfe 2017でメカニズム上の限界が明確化
  • 本当の注意点は3つ:空腹時の高用量無水カフェイン/1回10g以上のクレアチン一気飲み(Ostojic 2008)/Vandenberghe型の特殊条件
  • 脱水・熱中症リスク神話は否定済み:Antonio 2021/Lopez 2009

サプリの「飲み合わせ」は、表面的な噂に振り回されるとお金も時間も無駄になります。エビデンスを軸にしてシンプルに組み立てれば、クレアチンは想像以上に他のサプリと仲良くやってくれます。「とりあえずプロテイン+クレアチン、余裕があればEAA、コーヒーは気にせず飲む」——この一行を覚えて帰ってもらえれば十分です。

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参考文献

  1. Vandenberghe K, Gillis N, Van Leemputte M, Van Hecke P, Vanstapel F, Hespel P. Caffeine counteracts the ergogenic action of muscle creatine loading. Journal of Applied Physiology. 1996;80(2):452-457.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8929583/
  2. Hespel P, Op't Eijnde B, Van Leemputte M. Opposite actions of caffeine and creatine on muscle relaxation time in humans. Journal of Applied Physiology. 2002;92(2):513-518.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11796658/
  3. Lee CL, Lin JC, Cheng CF. Effect of caffeine ingestion after creatine supplementation on intermittent high-intensity sprint performance. European Journal of Applied Physiology. 2011;111(8):1669-1677.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21207054/
  4. Trexler ET, Smith-Ryan AE, Roelofs EJ, Hirsch KR, Persky AM, Mock MG. Effects of coffee and caffeine anhydrous intake during creatine loading. Journal of Strength and Conditioning Research. 2016;30(5):1438-1446.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26439785/
  5. Elosegui S, López-Seoane J, Martínez-Ferrán M, Pareja-Galeano H. Interaction between caffeine and creatine when used as concurrent ergogenic supplements: a systematic review. International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism. 2022;32(4):285-295.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35016154/
  6. Marinho AH, Gonçalves JS, Araújo PK, Lima-Silva AE, Ataide-Silva T, de Araujo GG. Effects of creatine and caffeine ingestion in combination on exercise performance: a systematic review. Critical Reviews in Food Science and Nutrition. 2023;63(20):4785-4798.
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  7. Steenge GR, Simpson EJ, Greenhaff PL. Protein- and carbohydrate-induced augmentation of whole body creatine retention in humans. Journal of Applied Physiology. 2000;89(3):1165-1171.
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  8. Cribb PJ, Williams AD, Stathis CG, Carey MF, Hayes A. Effects of whey isolate, creatine, and resistance training on muscle hypertrophy. Medicine and Science in Sports and Exercise. 2007;39(2):298-307.
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  10. Ostojic SM, Ahmetovic Z. Gastrointestinal distress after creatine supplementation in athletes: are side effects dose dependent? Research in Sports Medicine. 2008;16(1):15-22.
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  11. Antonio J, Candow DG, Forbes SC, Gualano B, Jagim AR, Kreider RB, Rawson ES, Smith-Ryan AE, VanDusseldorp TA, Willoughby DS, Ziegenfuss TN. Common questions and misconceptions about creatine supplementation: what does the scientific evidence really show? Journal of the International Society of Sports Nutrition. 2021;18(1):13.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33557850/
  12. Lopez RM, Casa DJ, McDermott BP, Ganio MS, Armstrong LE, Maresh CM. Does creatine supplementation hinder exercise heat tolerance or hydration status? A systematic review. Journal of Athletic Training. 2009;44(2):215-223.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19295968/

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