今回はタブーな内容として扱われることの多い筋肉増強剤・ステロイドについてです。
筋肉をもっとつけたいから使おうかな・もっと筋肉をつけてモテたいから使おうかななどステロイド利用を検討されている方向けに書いた内容になります。
あくまでこちらの記事はステロイドそのものやステロイドユーザーを否定したり、ある方をステロイドユーザーと特定するような意図を持って書かれた記事ではありません。
実際にステロイドを使われた人がどんな影響を受け、どのように感じたのかをまとめたものとなります。
ステロイド利用を考える方に少しでも立ち止まって考える時間を与えたいという意図を持って書きました。
ナチュラル時代とユーザー時代どちらも経験のあるRon Harrisとは
今回はアメリカのMuscular Development雑誌でライターと記者をしていているRon Harrisさんのインタビュー動画を参考にステロイドについて考察していきます。
筋肉記者として多くのボディビルダーにインタビューをして、その中には筋肉増強剤を投与し続けなければならなくなった人、短命に終わった人など様々な人を見てきたそうです。
そしてRonさん自身も13歳からボディビルディングを始め、19歳で初のコンテスト出場を果たしました。
Ronさんは14年間ナチュラルでトレーニングを続け、28歳からステロイド利用を始めました。
ステロイドを利用してから筋肉量は約12kg増加、彼が得たステロイドの効果はこれでも平均的だったと語っています。
相性が良い人はその倍以上増える人もいれば、ほとんど効果を得られない人もいるそうです。
12kg筋肉量が増えたなかで、弱点である腕は期待に反し遅れて成長し、長所の脚は更にデカくなったと語っています。
そんなステロイド利用者(ユーザー)である彼から滅多に聞けることのない"Should you stay natural?" 「ナチュラルでいるべきか?」に答えた内容となっております。
心理的な中毒性
Ron氏は最初にステロイドを使用して、ナチュラルでは付かない筋肉量を得たらすぐにステロイドの使用をやめて、ナチュラルに戻ろうと思っていたそうです。
ただ現実はそう甘いものではありませんでした。
ステロイドを利用するとそれで得た迫力のある見た目とその感覚に慣れてしまいます。
ステロイドの利用をやめると、それで得た筋肉が減少します。
そしてそれをまた取り戻したいと思うようになります。
その後また利用を再開すると言ったループに陥り、それを繰り返しているうちに本当の自分というのがわからなくなるそうです。
ステロイドを抜いているときは自分が落ちぶれたように感じると語ります。
このようにステロイドの利用は、一度サイクルに入ってしまうと心理的な中毒性がとても高いのです。
身体への負荷
Ron氏はこのインタビュー時にまもなく50歳を迎える年でした。
この50歳前後という比較的若い同年代で、身体の大きいステロイドを利用したボディビルダーの友人を心臓の病気で何人も亡くしたそうです。
体が自然に生成するホルモンの何十倍もの量をステロイドによって人工的に身体へ入れ込むので、心臓や肝臓にはどうしても負担がかかってしまうのだそうです。
ステロイドは身体にとって無害ではなく、絶対に負荷がかかるものだと語っています。
ナチュラルの時の積み上げも無かったことになる
ナチュラルの人がステロイドユーザーをどう見ているのか。
Ronさん自身はステロイドユーザーに対して偏見などはないそうですが、、、
一般的には努力で培ったものも全てステロイドのおかげと思われるのです。
一度ステロイドを使ってしまえば、ナチュラル時代にいくら積み上げてきた筋肉も全て無かったことになるということです。
ステロイドを使うということは、言い換えれば努力が認められないレールに立つということであり、ずるをした悪者というレッテルが貼られることなのだとRon氏は語ります。
まとめ
Should you stay natural? ナチュラルのままでいるべきか?
Ronさんの答えは、ナチュラルのままでいればよかったとたまに思うとのことでした。
ご自身がステロイドユーザーである立場である以上、自分の首を閉める事にもなりかねないこの話題を発信してくれたのはとても貴重です。
筋肉のために本当にステロイドを使用すべきか、もう一度自分に問いかけてみてください。
ただ、ちょっとした好奇心と想いが人生を壊しかねない一歩となることを一人でも多くの皆様に知ってもらいたく、このタブーな記事を書こうという思いに至りました。
(Anabolic Space【筋肥大する小部屋】Youtubeチャンネルにて"Should you stay natural?"の日本語訳あります)