ベータアラニンの摂取量|1日何g・いつ・何週間?ローディング不要を解説

ベータアラニンの摂取量|1日何g・いつ・何週間?ローディング不要を解説

「1日何g飲めばいい?」「トレ前30分って本当?」「寝る前に飲んでも大丈夫?」ベータアラニンの飲み方でいちばん多い3つの疑問です。

じつは答えはシンプルで、ベータアラニンは「いつ飲むか」より「累積で何g飲んだか」で効きが決まります。タイミングに神経質になる必要はありません。

筋トレ歴12年・トレーナー歴8年の私が、13本のヒト研究と現場の体感を突き合わせて整理しました。

※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。持病のある方、医師の処方薬を服用中の方は、サプリメント摂取前に必ず医師にご相談ください。

結論:ベータアラニンの飲み方5原則

細かい話に入る前に、覚えておくべき原則を5つにまとめます。これだけ守れば、ほぼ全員が効果を体感できる飲み方になります。

  • 原則1:1日3〜6gを目標にする。ISSNの公式推奨は4〜6g、最低でも3gは確保したい(Trexler 2015)
  • 原則2:1回800mg以下に分けて飲む。4〜6回に小分けすると吸収もピリピリ対策も両立する(Harris 2006、Trexler 2015)
  • 原則3:飲むタイミングはいつでもOK。トレ前・トレ後・食前・食後・寝る前、どれでも効果に差はない(Saunders 2017、Stellingwerff 2012)
  • 原則4:ローディングは不要。クレアチンと違って大量摂取で蓄積を早めるメリットはない(Stellingwerff 2012、Rezende 2020)
  • 原則5:最低4週間、できれば10週間続ける。効果は累積で出るので途中でやめると元の木阿弥(Hill 2007、Georgiou 2024)

多くの人がつまずくのは、原則3と原則4です。「トレ前30分に飲まないと意味がない」「最初の1週間で5g×4回飲んで一気に蓄積させたほうがいい」という情報がネットに残っていますが、いずれも研究データとは合いません。なぜそう言えるのか、ここから1つずつ見ていきます。

※ベータアラニンが効く運動・効かない運動、効果論争の全体像については、先に ベータアラニンは効果なし?40件の研究で「効く運動/効かない運動」を整理 をご覧ください。

1日の摂取量は3〜6g|体重別の1回量も整理しておく

もっとも大事なのが「1日の合計用量」です。ここを外すと、いくらタイミングや製品にこだわっても効果は出ません。

ISSN公式推奨は1日4〜6g

スポーツ栄養の国際学会であるISSNが2015年に発表した公式見解(Trexler 2015)では、ベータアラニンの推奨量を次のように示しています。

  • 1日4〜6gを最低2〜4週間継続することで筋カルノシンが顕著に増加する
  • 体重1kgあたり約10mgを基準に計算してもよい
  • 1回あたり800mg以下に分けて摂取することでピリピリを抑えられる

「とりあえずいくら飲めばいいの?」という疑問にいちばんシンプルに答えるなら、1日5g前後です。多くの研究で採用されている標準量で、効果と安全性のバランスが最も検証されています。

体重別の1回量×回数の早見表

体重によって1回あたりの最適量も変わります。体重1kgあたり10mgを基準にすると、次のようになります。

体重 1回の上限量(10mg/kg) 1日4gの組み合わせ例 1日5gの組み合わせ例 1日6gの組み合わせ例
50kg 0.5g 0.5g×8回 0.5g×10回 0.5g×12回 or 1g×6回
60kg 0.6g 0.6g×7回 or 0.8g×5回 0.6g×8回 or 1g×5回 0.6g×10回 or 1g×6回
70kg 0.7g 0.7g×6回 or 0.8g×5回 0.7g×7回 or 1g×5回 0.75g×8回 or 1g×6回
80kg 0.8g 0.8g×5回 0.8g×6回 or 1g×5回 0.8g×7回 or 1g×6回
90kg 0.8g(上限固定) 0.8g×5回 0.8g×6回 or 1g×5回 0.8g×7回 or 1g×6回

表が複雑に見えるかもしれませんが、覚え方は単純です。「1回0.6〜1g、1日4〜8回」のレンジに収まっていればOK。1回量が1.6gを超えるとピリピリが強く出やすくなるので、その手前で止めるのが目安です。

少なくて3g、多くて6gが現実的なライン

3gを下回ると、効果は確認されているものの体感までは届きにくいというのが現場感覚です。逆に6gを超えても、それ以上の上乗せ効果は研究で示されていません。訓練を積んだ若年男性331名を対象にした最新の統合分析(Georgiou 2024)でも、1日5.6〜6.4gで効果がピークに達すると報告されています。

「もっと飲めばもっと効くのでは?」と量を増やしたくなる気持ちもわかりますが、ベータアラニンは累積で決まるサプリです。1日6gを超えても、筋カルノシンの蓄積スピードはあまり変わりません。むしろピリピリだけが強く出るデメリットのほうが大きくなります。

1回800mg以下に分けて飲むのが最適

1日量と同じくらい大事なのが「1回量」です。ここを外すと、同じ5g飲んでも吸収効率・体感・ピリピリのすべてに影響します。

1回800mg超で血中濃度が一気に跳ね上がる

体重別に10mg・20mg・40mg/kgのベータアラニンを飲ませて血中濃度を測定した研究(Harris 2006)では、1回40mg/kg(体重70kgなら2.8g)を飲んだ場合に血中濃度が急上昇し、ピリピリ感も強く出ることが確認されました。一方、10mg/kg(体重70kgなら0.7g)に分けると、血中濃度はゆるやかで、ピリピリもほとんど感じない範囲に収まりました。

注目すべきは、合計の吸収量はどちらの飲み方でもほぼ同じだったという点です。1回に大量に飲んでも、小分けに飲んでも、最終的に筋肉に届く量は変わらない。違うのは「血中濃度のピークの高さ」と「ピリピリの強さ」だけです。

つまり、1回1.6gを超える飲み方を選ぶ理由はありません。ISSNも公式に「1回800mg以下に分割」を推奨しています(Trexler 2015)。

1日4〜6回への分割が現実解

1日5gを1回800mgで割ると、6〜7回に分けることになります。「そんな何回も飲めない」と感じるかもしれませんが、実際にやってみると意外と回せます。

  • 朝食時:1g
  • 昼食時:1g
  • トレ前 or 間食時:1g
  • 夕食時:1g
  • 就寝前:1g

食事のタイミングに合わせれば、1日5回で5gは十分に到達できます。プロテインに混ぜたり、EAAに足したり、水と一緒に飲んだりと、生活動線に組み込みやすい飲み方を選ぶのが続けるコツです。

初日に「面倒だから一気に飲もう」と4gを空腹で水で流し込んだら、強烈なピリピリで仕事に集中できなくなりました。翌日から800mg×5回に分けたら、同じ4gでもピリピリはほぼ気にならないレベル。手間というより、合理的な飲み方だと体感しています。あくまで主観ですが、Harris 2006の血中濃度のデータと一致する印象です。

フィット

ピリピリが気になるなら徐放型錠剤もある

分割が難しい場合の選択肢として、徐放型(ゆっくり吸収されるタイプ)の錠剤もあります。即放型と徐放型を比較した研究(Décombaz 2012)では、徐放型の血中濃度のピークは即放型の約3分の1(248→82μmol/L)に抑えられ、ピリピリ感は偽薬と区別できないレベルまで軽くなりました。吸収総量はほぼ同じだったため、効果は変わらないと考えられています。

さらに6g/日を28日間続けた比較試験(Varanoske 2019)では、徐放型のほうが筋カルノシンの増加量が大きい(+50.1% vs +37.9%)という結果も報告されています。「分割で飲むのが面倒」「ピリピリだけは避けたい」という人には、徐放型は十分に合理的な選択肢です。ピリピリ感の正体や対処法をより詳しく知りたい方は ベータアラニンフラッシュ(ピリピリ)はなぜ?正体・対処法を解説 をご覧ください。

飲むタイミングはいつでもOK|「トレ前30分」は神話だった

「トレ前30分に飲むのがベスト」「空腹時のほうが吸収がいい」といった情報がネットに溢れていますが、ベータアラニンに関してはこれらはすべて神話です。タイミングは効果に影響しません。

累積摂取量で効果が決まる

40件の比較試験・1461名を統合した分析(Saunders 2017)では、ベータアラニンの効果の出方を左右する要因を網羅的に検討した結果、「飲むタイミング」「1日の用量」「累積総量」のいずれも効果差を生む要因とは確認されませんでした。効果に有意な影響を与えていたのは、運動の継続時間(30秒〜10分の運動で効果が大きい)だけでした。

2つの飲み方を直接比較した研究(Stellingwerff 2012)では、最終的なカルノシン増加量は累積摂取量だけに依存し、1日量・ベースライン・筋線維タイプには依存しないと結論されています。累積で100g飲むごとに筋カルノシンが約2 mmol/kg増えるという一定のペースで蓄積していくことが確認されています。

つまり、いつ飲んでも、何回に分けても、最終的なゴールに向かう速度は同じです。ベータアラニンは「貯金型のサプリ」で、入金のタイミングは関係ありません。

トレ前30分神話の正体

「トレ前30分」というのは、おそらくクレアチンやカフェイン、プレワークアウトの飲み方とごっちゃになって広まったものです。クレアチンもベータアラニンと同じ累積型ですが、カフェインや一部のプレワークは即効型なので、トレ前30〜60分が最適とされています。

ベータアラニンは「飲んでから30分でカルノシンが増える」サプリではありません。何週間もかけてジワジワ蓄積していく性質なので、その日にトレ前に飲んでも、トレ後に飲んでも、当日のパフォーマンスへの即時影響はありません。大事なのは「飲み忘れない」こと、それだけです。

寝る前に飲んでも大丈夫|吸収と排出のスピードから根拠を確認

「寝る前に飲んで眠れなくならない?」「寝てる間に吸収されないのでは?」という疑問もよく聞きます。結論から言うと、寝る前に飲んでも問題ありません。

飲んでから2時間でほぼ排出される

Harris 2006の研究では、ベータアラニンを口から飲んだあとの血中濃度の動きを詳しく追跡しています。結果は次の通りでした。

  • 飲んでから30分でピークに到達
  • 1〜2時間でほぼベースラインに復帰
  • 余ったベータアラニンは尿として排出される

つまり、寝る前に飲んでも、血中濃度は寝入る頃にはピークを過ぎ、2時間後にはほぼ消えています。睡眠の質に影響を与える物質ではありません。

カフェインのような覚醒作用はない

ベータアラニンはカフェインのような覚醒作用を持つ成分ではないので、寝る前に飲んでも睡眠を妨げるという報告はありません。一過性のピリピリ感が気になる人は寝つきに影響する可能性がありますが、徐放型を選ぶか、就寝30分以上前に飲むことでほぼ気にならなくなります。

「夜の分を飲み忘れて寝てしまった」というケースでも、慌てる必要はありません。翌日からいつも通りに戻せばOK。累積総量で効果が決まるので、1回分のズレで何かが大きく変わることはありません。

ローディングは不要|クレアチンとは違う蓄積メカニズム

クレアチンを使ったことがある人ほど「ベータアラニンもローディング期が必要では?」と気になりますが、ベータアラニンにはローディング不要です。むしろ大量摂取はデメリットのほうが大きくなります。

大量摂取で蓄積を早められない

Stellingwerff 2012の比較試験では、1日の用量を変えても最終的なカルノシン蓄積パターンは同じであることが示されました。累積で100g摂取するごとに筋カルノシンが約2 mmol/kg増えるという一定のペースで進み、1日の用量を倍にしても蓄積速度はほぼ変わりません。

累積量と筋カルノシン濃度の関係を分析した研究(Rezende 2020)でも、累積377gで最大効果の半分に達し、累積1000gでは最大効果の7割レベルに到達する確率が約7割と報告されています。重要なのは「いかに早く100gに到達するか」ではなく、「コツコツと積み上げる」ことです。

クレアチンのローディング期(最初の1週間に20g/日)は、筋クレアチンを早く飽和させるために理にかなった戦略ですが、ベータアラニンに同じ理屈は通用しません。仕組みが違うサプリだという認識が必要です。

ローディングで起きるのはピリピリだけ

もし「1日10g飲めばもっと早く効くのでは」と試したくなっても、おすすめしません。1回量が増えてピリピリが強くなるだけで、効果のスピードアップにはつながりません。安全面でも、これまでヒトを対象にした研究では1日6.4gを24週間続けても重大な副作用は報告されていませんが(Saunders 2020)、それ以上の高用量で長期的に安全とは確認されていません。肝臓・腎臓・タウリン低下懸念・とりすぎリスクなど副作用全般について詳しく知りたい方は ベータアラニンの副作用は?肝臓・腎臓・肌荒れ・上限量を最新研究で正直に解説 をご覧ください。

「コツコツ毎日3〜6g、4〜10週間継続」が、もっとも合理的で副作用も少ない飲み方です。

効果が出るまで4〜10週間|継続期間と維持量

ベータアラニンを始めたばかりの人にいちばん伝えたいのは、「効果が出るまでに時間がかかる」という事実です。期間を理解して飲み始めるかどうかで、続けられるか諦めるかが決まります。

4週で約+59%、10週で約+80%まで蓄積

初期の代表的な研究(Hill 2007)では、ベータアラニンを継続したときの筋カルノシン濃度の変化を時系列で追跡しています。

  • 4週間時点:筋カルノシン+58.8%、サイクリング総仕事量+13.0%
  • 10週間時点:筋カルノシン+80.1%、サイクリング総仕事量+16.2%

体感としても、4週目あたりから「HIITの最終ラウンドで粘れる」「高レップ筋トレで最後の1〜2レップが楽になった」と感じる人が増えてきます。逆に最初の1〜2週間は、何も変わらないように感じる時期です。ここで諦めるのが「効果なし」と判断する人の典型パターンになっています。

2024年の最新統合分析(Georgiou 2024)でも結論は変わりませんでした。訓練を積んだ若年男性331名のデータでは、4週間以上の継続で効果がはっきり大きくなり、4〜10分の高強度運動でもっとも顕著な改善が確認されています。

維持期は1.2g/日でOK

蓄積期を終えたあとの維持量は、もっと少なくて済みます。負荷期に3.2g/日を46日間続けたあと、維持期に用量を変えて筋カルノシンの維持に必要な最低量を検証した研究(Stegen 2014)では、1日1.2g(体重1kgあたり約18mg)で十分にカルノシンを維持できることが確認されました。

「ずっと5g飲み続けるのは大変」という人は、最初の8〜10週間をしっかり蓄積期として5〜6g/日で過ごし、そのあとは維持量として1.2〜1.5g/日に落とすという飲み方が合理的です。コスト面でも、ピリピリ面でも、続けやすくなります。

高齢者でも効果は出る

「歳をとっても効くの?」という疑問もよく聞かれます。60〜80歳の高齢者18名を対象にした研究(Del Favero 2012)では、3.2g/日(徐放型800mgを1回2錠×1日2回)を12週間続けた結果、筋カルノシン+85.4%、持久時間+36.5%と報告されています。若年者と同等以上の反応で、ベータアラニンの効果は年齢に左右されないことが示されています。

ノンレスポンダーはほぼ存在しない

「自分は効かない体質かも」と心配する人もいますが、その心配はほぼ不要です。575名のデータをまとめた分析(Rezende 2020)では、99.3%の被験者で筋カルノシンの増加が確認されました。さらに、効くか効かないかの個人差を詳しく分析した研究(Esteves 2021)でも、ベータアラニンに「効かない体質」と呼べる集団は確認されていません。

「4〜10週間きちんと飲んだのに体感がない」という場合、原因は体質ではなく、用量・期間・運動種目のいずれかの問題です。効果論争・効かない4パターンの詳細は ベータアラニンは効果なし?40件の研究で「効く運動/効かない運動」を整理 をご覧ください。

市販製品の換算|プロテイン・EAA・プレワークの何杯飲めばいい?

「自分が使っているサプリにベータアラニンが入っているけど、これで足りる?」という質問もよく受けます。市販の主な製品形態ごとに、目安を整理しておきます。

製品形態別の含有量と必要量

製品形態 1スクープあたりの含有量目安 1日5g摂るのに必要なスクープ数
純粉末(単体製品) 2〜3g(付属スプーン1杯) 2杯前後
プレワークアウト 1.6〜3.2g 1〜3杯(多くは1日1〜2杯まで)
EAA・BCAA配合品 0〜2g 製品により大きく異なる
ホエイプロテイン 0g(通常は含まれない) 単体ベータアラニンが必要
徐放型錠剤 800mg×1錠 1日6〜8錠

表で見て分かるのは、プレワークアウトだけで1日5gを賄うのは難しいということです。多くのプレワークは1スクープに1.6〜3.2gのベータアラニンを含みますが、カフェインなどの他成分の関係で1日1〜2杯までが上限。それだけだと1日3g前後にしか届かず、ISSN推奨の4〜6gには足りないことが多いです。

もっとも合理的なのは「純粉末を1日2回」

コストと続けやすさのバランスがいちばんいいのは、純粉末タイプを1日2〜3回に分けて飲む方法です。1回1〜1.5gを朝食時・夕食時・就寝前のように生活の中に組み込めば、ピリピリも抑えられて、1日5g前後を無理なく確保できます。

プレワークアウトを使っている人は、足りない分を純粉末で補うのが現実的です。例えば、プレワーク1スクープ(1.6g)+ 純粉末1g×3回 = 4.6g、といった組み合わせで4〜6gレンジに収めることができます。

商品名で言うと、純粉末はマイプロテインや国内ブランド(VALX、バルクスポーツ、エクスプロージョン等)が、プレワークアウトはC4、JACKED FACTORY、Gold Standardなどが代表的です。ブランドによる効果の差は研究で示されていないため、続けやすい価格と味で選んで問題ありません。

よくある質問

Q. 飲み忘れた日があったらどうすればいい?

翌日からいつも通りに戻せばOKです。ベータアラニンは累積総量で効果が決まる(Stellingwerff 2012)ので、1日分のズレで筋カルノシンの蓄積が大きく落ちることはありません。翌日に倍量飲む必要もありません。倍量で飲むとピリピリだけが強く出るだけで、吸収量は同じです。あくまで「コツコツ累積」が原則です。

Q. クレアチンと同じグラスで一緒に飲んでも大丈夫?

問題ありません。ベータアラニンとクレアチンは相互作用が報告されておらず、むしろ併用で相乗効果が示唆されています。混ぜて飲んでも、別々に飲んでも、効果に違いは出ません。続けやすさで選んでください。Hoffman 2006のRCTでベータアラニン単独では出にくかった除脂肪・筋力への効果が併用で見えてきた、という詳しい解説は ベータアラニンは効果なし?40件の研究で「効く運動/効かない運動」を整理 をご覧ください。

Q. プロテインに混ぜると味は変わる?

ベータアラニン純粉末はわずかに酸味のある淡白な味です。チョコ・バニラ・ストロベリーなど甘めのプロテインに混ぜると、ほとんど気になりません。EAAやBCAAに混ぜる場合はフルーティ系のフレーバーと相性が良いです。「ベータアラニンの味が苦手で続かない」というケースはほとんどありません。

Q. トレ休みの日も飲むべき?

はい、毎日同じように飲んでください。ベータアラニンの効果は「累積でどれだけ蓄積したか」で決まるので(Saunders 2017、Stellingwerff 2012)、トレの有無は関係ありません。トレ休みの日に飲み忘れると、その分だけ蓄積カーブが遅れます。曜日に関係なく、生活リズムに組み込むのが続けるコツです。

Q. やめたあと、どれくらいで筋カルノシンは元に戻る?

ベータアラニンをやめると、筋カルノシンは1週間あたり約2%のペースで徐々に戻っていきます(Stellingwerff 2012)。完全に元に戻るには数か月かかる計算です。「大会前だけ集中して飲んで、終わったらやめる」という使い方の場合は、大会の少なくとも8〜10週間前から開始するのが現実的です。

Q. 1日に何回も飲むのが面倒。1〜2回でまとめてもいい?

最終的なカルノシン蓄積量で見れば、1日2回でもまとめて飲めば効果は同じです。ただしその場合、1回量が大きくなるためピリピリ感が強く出ます。気にならないなら問題ありませんが、不快な場合は徐放型錠剤に切り替える(Décombaz 2012、Varanoske 2019)か、食事と一緒に飲んで吸収をゆっくりにすると軽減できます。

まとめ

  • 1日3〜6gが基本:ISSN推奨は4〜6g、最低でも3gは確保したい(Trexler 2015)
  • 1回800mg以下に分割:4〜6回に分けると吸収もピリピリ対策も両立する(Harris 2006、Trexler 2015)
  • 体重1kgあたり10mg基準:体重別の早見表で1回0.6〜1g・1日4〜8回がレンジ
  • タイミングは効果に影響しない:「トレ前30分」は神話で、タイミング・1日量・累積量はいずれも効果差を生む要因として確認されなかった(Saunders 2017)、増加量は累積摂取量だけに依存する(Stellingwerff 2012)
  • 寝る前OK:1〜2時間でほぼ排出されるため睡眠に影響しない(Harris 2006、Décombaz 2012)
  • ローディング不要:大量摂取で蓄積を早めることはできず、ピリピリだけが強くなる(Stellingwerff 2012、Rezende 2020)
  • 効果は4〜10週間で出る:4週で+59%、10週で+80%。途中でやめないのが最重要(Hill 2007、Georgiou 2024)
  • 維持量は1.2g/日:蓄積期を終えたら少量で十分(Stegen 2014)
  • 高齢者でも効く・ノンレスポンダーはほぼ存在しない:99.3%で増加が確認(Del Favero 2012、Rezende 2020、Esteves 2021)
  • 市販製品の換算は「純粉末を1日2〜3回」が合理的:プレワーク単独では1日量に届かないことが多い

ベータアラニンの飲み方は、覚えてしまえばシンプルです。1日3〜6gを、1回800mg以下に分けて、いつ飲んでもよく、ローディング不要で、4週間以上続ける。これだけです。タイミングや銘柄に神経質になるより、「毎日忘れずに累積で飲む」ことに意識を向けるのが、結果につながる飲み方です。

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参考文献

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