バーベルトレーニングは筋力アップと体づくりの王道として多くのトレーニーに支持されています。一本のバーベルがあれば全身の筋肉を効率的に鍛えられ、初心者から上級者まで幅広いレベルに対応できるのが魅力です。この記事では50種類以上のバーベル筋トレ種目を部位別に解説し、それぞれの効果や正しいフォームについて詳しく紹介します。理想的な体づくりのための最適なバーベルトレーニングメニューを見つけましょう。
バーベルトレーニングの効果
バーベルを使った筋トレは、効率的に全身の筋肉を鍛えられる優れたトレーニング方法です。一本のバーベルを使うだけで多くの種目を実践でき、効果的な筋力アップを実現できます。
バーベルトレーニングがもたらす主な効果:
- 効率的な筋肉増強(複数の筋群を同時に刺激)
- 代謝アップによる脂肪燃焼効果
- 基礎筋力の向上
- 姿勢改善と怪我予防
- ホルモンバランスの最適化
This review provides evidence that resistance training is effective in enhancing several important aspects of physical and mental health. Beginning with the progressive reduction in muscle mass and resting metabolism associated with inactive aging, resistance training studies have consistently demonstrated significant increases in lean weight and metabolic rate, accompanied by significant decreases in fat weight.
引用:Westcott, Wayne L. PhD. Resistance Training is Medicine: Effects of Strength Training on Health. Current Sports Medicine Reports 11(4):p 209-216, July/August 2012. | DOI: 10.1249/JSR.0b013e31825dabb8
Resistance Training is Medicine Effects of Strength Training on Health
【上半身:胸部】バーベル胸部トレーニング種目一覧
- バーベルフラットベンチプレス:胸部全体の筋肉発達に効果的
- バーベルインクラインベンチプレス:上部胸筋を重点的に強化
- バーベルデクラインベンチプレス:下部胸筋に効果的
- バーベルプルオーバー:胸部の伸展と大胸筋外側部の強化
- バーベルフロアプレス:胸筋の強化と肩関節の安定性向上
- バーベルギロチンプレス:大胸筋の上部と三角筋前部の強化
- バーベルクローズグリップベンチプレス:胸筋内側部と上腕三頭筋の強化
バーベルフラットベンチプレス

最も基本的な胸部トレーニング種目で、大胸筋全体を効果的に鍛えられます。肩幅よりやや広めにバーベルを握り、肩甲骨を寄せて胸を張った状態で、バーベルを胸の中央部まで下ろし、肘が完全に伸びるまで押し上げる動作を繰り返します。初心者から上級者まで、胸筋トレーニングの中心となる種目です。
バーベルインクラインベンチプレス
ベンチを30〜45度の角度に傾けて行うプレス種目で、上部胸筋と前部三角筋を重点的に鍛えられます。平らなベンチプレスよりも高い位置にバーを下ろすのがポイントで、角度が急になるほど肩への負荷が増加します。上部胸筋に厚みを出したい方や、胸の上部を発達させたい方におすすめです。
バーベルデクラインベンチプレス
ベンチを10〜15度ほど頭が下がる方向に傾けて行うプレス種目で、下部胸筋を重点的に鍛えられます。バーベルを下部胸に下ろす際、肩が前に出すぎないように注意が必要です。平らなベンチプレスより重量を扱いやすく、下部胸筋のライン形成に効果的な種目です。
バーベルプルオーバー
ベンチに横向きに寝て行う種目で、胸郭を拡張させる効果があります。バーベルを頭の後ろ方向に弧を描くように下げることで、大胸筋の外側部と広背筋上部、前鋸筋を刺激します。呼吸を意識しながら行うことで効果が高まり、胸の厚みを増すのに役立ちます。
バーベルフロアプレス
床に仰向けになって行うプレス種目で、可動域が制限されることで肩関節への負担を軽減できます。通常のベンチプレスと比べて肘の曲がる角度が小さくなるため、肩や胸の痛みがある方でも取り組みやすいです。胸筋の中央部に効率的に刺激を与え、胸筋のピーク形成に効果的です。
バーベルギロチンプレス
バーベルを首の後ろに通し、頭上に押し上げる種目です。主に上部胸筋と三角筋前部を刺激し、胸の上部の幅と厚みを増すのに効果的です。肩関節の柔軟性が必要で、肩に問題がある場合は避けるべき上級者向けの種目です。正しいフォームで行わないと首や肩を痛める恐れがあります。
バーベルクローズグリップベンチプレス
通常のベンチプレスより手幅を狭くして行うバリエーションで、胸筋内側部と上腕三頭筋に負荷がかかります。肩幅程度か、それよりやや狭い位置でバーを握り、胸の下部に下ろして押し上げます。胸筋の内側の谷間を発達させたい方や、上腕三頭筋も同時に鍛えたい方におすすめです。
【上半身:背中】バーベル背中トレーニング種目一覧
- バーベルデッドリフト:背中全体と下半身の総合的な強化
- バーベルベントオーバーロウ:広背筋と僧帽筋の発達
- バーベルシュラッグ:僧帽筋上部の集中的な強化
- グッドモーニング:脊柱起立筋と臀部の強化
- バーベルペンドレイロウ:背中下部と広背筋の強化
- バーベルTバーロウ:広背筋と僧帽筋中部の集中的強化
- バーベルウィンドミル:側腹筋と体幹の強化、肩の安定性向上
- バーベルスネークプレス:脊柱起立筋とインナーマッスルの強化
バーベルデッドリフト

全身の筋力向上に最も効果的な種目の一つで、特に背中全体と下半身の筋肉を総合的に強化します。床に置いたバーベルを、背中をまっすぐに保ちながら持ち上げる動作で、大臀筋、ハムストリングス、広背筋、僧帽筋など多数の筋群を同時に鍛えられます。基礎代謝の向上とホルモンバランスの改善にも効果があります。
バーベルベントオーバーロウ
上体を45度程度前傾させた姿勢で、バーベルを下腹部に向けて引き上げる種目です。広背筋全体と僧帽筋中部・下部を効果的に発達させることができます。背中を丸めず、肩甲骨を寄せるように意識して引くことで、背中の厚みと筋肉の分離度が向上します。背中のV字ラインを形成するのに非常に効果的です。
バーベルシュラッグ
僧帽筋上部を集中的に鍛える種目で、肩をすくめる動作を行います。バーベルを太ももの前で持ち、肩をできるだけ高く引き上げ、少し維持してからゆっくりと下ろします。首を傾けずに真っ直ぐ保ち、肩だけを動かすことが重要です。ネックラインの見た目向上や、肩の安定性強化に役立ちます。
グッドモーニング
脊柱起立筋と臀部を重点的に強化する種目です。バーベルを肩の後ろに担ぎ、膝を軽く曲げた状態で上体を前方に倒し、お辞儀をするような動作を行います。背中を丸めずに腰のヒンジ動作を意識することが重要で、ハムストリングスの柔軟性向上にも効果があります。デッドリフトやスクワットのパフォーマンス向上にも役立ちます。
バーベルペンドレイロウ
上体を床と平行になるまで前傾させ、バーベルを床から持ち上げて引く種目です。背中下部と広背筋を強化し、特に背筋の分離を高める効果があります。バーを床から持ち上げる際に脚を使わず、上腕二頭筋ではなく背中の筋肉を使って引くことがポイントです。彫刻的な背中を作るのに適したトレーニングです。
バーベルTバーロウ
バーベルの片側を固定し、もう片側を持ち上げるようにして行うロウイング種目です。広背筋と僧帽筋中部を集中的に強化できます。通常のロウイングよりも胸を近づけやすく、背中の中央部に強い収縮をもたらします。バーの軌道が固定されるため、フォームを維持しやすく、初心者でも比較的安全に行える背中種目です。
バーベルウィンドミル
片手でバーベルを頭上に保持しながら、もう片方の手を床に向かって伸ばす高度な種目です。側腹筋と体幹の強化、肩の安定性向上に効果的です。体側を大きく伸ばすことで、通常のトレーニングでは刺激しにくい筋肉にアプローチできます。コアの強化とバランス能力の向上に役立ち、他のリフティングのパフォーマンス向上にも繋がります。
バーベルスネークプレス
床に伏せた状態でバーベルを持ち、体をうねらせるように持ち上げる種目です。脊柱起立筋とインナーマッスルを効果的に強化します。脊柱の分節的な動きを促進し、背骨の可動性と安定性を同時に高める特徴があります。特に姿勢改善や腰痛予防に効果があり、他の背中トレーニングを補完する種目として取り入れると良いでしょう。
【上半身:肩】バーベル肩トレーニング種目一覧
- バーベルショルダープレス:三角筋全体の強化
- バーベルフロントレイズ:前部三角筋の集中的な強化
- バーベルアップライトロウ:肩と僧帽筋の複合的な強化
- バーベルプッシュプレス:爆発的な肩の力の向上
- バーベルビハインドネックプレス:後部三角筋と僧帽筋の強化
- バーベルブラッドフォードプレス:三角筋全体の総合的な強化
- バーベルスクラブ:肩の可動域と安定性の向上
- バーベルラテラルレイズ:中部三角筋の分離強化(高度な種目)
バーベルショルダープレス

肩の主要種目で、三角筋全体と上腕三頭筋を強化します。バーベルを鎖骨の前部に担ぎ、頭上まで真っ直ぐに押し上げる動作を行います。胸を張り、コアを引き締めた状態で行うことで、安定した軌道でプレスできます。肩幅で握るとバランス良く三角筋全体に刺激が入り、ワイドグリップでは中部三角筋により強い刺激が入ります。
バーベルフロントレイズ
前部三角筋を集中的に強化する種目です。バーベルを太ももの前で持ち、腕をまっすぐに保ちながら肩の高さまで前方に持ち上げます。上げる際に肘を曲げず、ゆっくりとコントロールして行うことがポイントです。肩の前面に立体感を出したい方におすすめで、軽めの重量でも十分な刺激が得られます。
バーベルアップライトロウ
肩と僧帽筋上部を複合的に強化する種目です。バーベルを太ももの前で持ち、肘を外側に向けながら顎の高さまで引き上げます。肘が常に手首より高い位置にくるようにし、肩をすくめる動作を加えることで僧帽筋の活性化も促進します。肩の丸みと僧帽筋の発達を同時に目指す効率的な種目です。
バーベルプッシュプレス
脚の推進力を利用して行う爆発的な肩のトレーニングです。膝を軽く曲げてから伸ばす反動を使い、バーベルを頭上に押し上げる動作を行います。通常のショルダープレスより大きな重量を扱えるため、肩の力と爆発的なパワーの向上に効果的です。特にパワー系スポーツのパフォーマンス向上に役立つアスレチックな種目です。
バーベルビハインドネックプレス
バーベルを首の後ろに担ぎ、頭上に押し上げる種目です。後部三角筋と僧帽筋上部に強い刺激が入りますが、肩関節への負担も大きくなります。肩の柔軟性が必要で、肩に問題がある方は避けた方が良い上級者向けの種目です。正しいフォームで行えば、肩の後部を効果的に発達させることができます。
バーベルブラッドフォードプレス
バーベルを首の前後で交互に移動させながら行うプレス種目です。バーを頭の前から後ろ、そして再び前に移動させた後、頭上へプレスします。この動きにより三角筋全体に均等に刺激が入り、特に安定性と協調性が向上します。肩の可動域全体を使うため、肩のバランスの取れた発達を促進します。
バーベルスクラブ
肩の可動域と安定性向上に効果的な動的ストレッチのような種目です。バーベルを頭上で保持し、円を描くように腕を回転させます。肩関節の周囲筋をくまなく使用するため、肩のインナーマッスル強化と怪我予防に役立ちます。軽い重量から始め、徐々に可動域を広げていくことで肩の健康維持と機能向上が期待できます。
バーベルラテラルレイズ
バーベルを使って行う横方向への挙上種目で、中部三角筋を分離して強化します。一般的にはダンベルで行うことが多いですが、バーベルで行うことでより高度な安定性と協調性が求められます。手のひらを下に向けて持ち、肘を軽く曲げた状態で肩の高さまで横に持ち上げます。肩の横幅を広げたい方向けの上級者用種目です。
【上半身:腕】バーベル腕トレーニング種目一覧
- バーベルカール:上腕二頭筋の効果的な強化
- バーベルトライセプスエクステンション:上腕三頭筋の強化
- バーベルリストカール:前腕筋群の強化
- バーベルリバースカール:前腕と上腕二頭筋の強化
- バーベルプリーチャーカール:上腕二頭筋の集中的な強化
- バーベルドラッグカール:上腕二頭筋と前腕の連動強化
- バーベルJMプレス:上腕三頭筋のピーク部分の強化
- バーベルスカルクラッシャー:上腕三頭筋の長頭部分の強化
- バーベルクロースグリップリバースカール:腕橈骨筋と上腕二頭筋の強化
- バーベルスパイダーカール:上腕二頭筋の分離と集中強化
バーベルカール
上腕二頭筋を効果的に鍛える最も基本的な種目です。肘を固定して上腕二頭筋のみの力でバーベルを持ち上げる動作を行います。肩幅程度にバーを握り、手のひらを上に向け、背筋を伸ばした状態で行うのが基本フォームです。上腕二頭筋のピークを高め、腕の前面に立体感を出すために欠かせない種目と言えます。
バーベルトライセプスエクステンション
上腕三頭筋全体を強化するための種目です。バーベルを頭上に持ち上げ、肘を固定したまま肘を曲げて頭の後ろに下ろし、再び伸ばす動作を繰り返します。肩関節を固定し、肘だけを動かすことがポイントです。上腕三頭筋を効率よく鍛えることができ、腕の後面の太さと形状を改善します。
バーベルリストカール
前腕筋群を強化するための種目です。バーベルを手のひらを上に向けて持ち、腕を固定した状態で手首だけを動かして巻き上げるように持ち上げます。握力の向上と前腕の発達に効果的で、太い腕を目指す場合には前腕も均等に鍛えることが重要です。他のすべてのバーベルトレーニングのパフォーマンス向上にも繋がります。
バーベルリバースカール
手のひらを下に向けて行うカール種目で、前腕の伸筋群と上腕二頭筋を同時に強化します。通常のカールとは異なる角度から上腕二頭筋にアプローチでき、特に腕橈骨筋に効果的です。前腕の発達とバランスの取れた腕の形成に役立ち、手首の安定性も向上します。若干軽めの重量で正確に行うことがポイントです。
バーベルプリーチャーカール
プリーチャーベンチ(腕置き台)を使用して行うカール種目で、上腕二頭筋を最大限に孤立させて鍛えることができます。腕をベンチに固定することで体の反動を使えなくなり、純粋に上腕二頭筋の力だけでバーベルを持ち上げる必要があります。上腕二頭筋の下部から上部までしっかりと刺激でき、特に腕の付け根部分の発達に効果的です。
バーベルドラッグカール
バーベルを体に沿わせながら行うカール種目で、上腕二頭筋と前腕の連動を強化します。通常のカールと異なり、バーベルが常に体に触れた状態で持ち上げるため、異なる角度からの刺激を与えることができます。腕全体の協調性を高め、前腕から上腕にかけての連続的な筋肉の流れを作り出すのに効果的です。
バーベルJMプレス
ベンチプレスとスカルクラッシャーを組み合わせたような動きで、上腕三頭筋のピーク部分を効果的に強化します。バーベルを額の近くまで下ろし、そこから押し上げる動作を行います。通常のトライセプスエクステンションとは異なる角度から三頭筋を刺激でき、特に上腕三頭筋の外側頭を発達させるのに役立ちます。上級者向けの種目です。
バーベルスカルクラッシャー
ベンチに仰向けになり、バーベルを額の上まで下ろす種目で、上腕三頭筋の長頭部分を重点的に強化します。肘の位置を固定し、前腕だけを動かすことで三頭筋にしっかりと集中した刺激を与えられます。上腕三頭筋の後部(内側)の太さと形状を改善するのに効果的で、腕の全体的な太さを増すために欠かせない種目です。
バーベルクロースグリップリバースカール
手幅を狭くし、手のひらを下に向けて行うバリエーションカールです。腕橈骨筋と上腕二頭筋の外側部分に強い刺激が入ります。手首の角度と狭いグリップによって、通常のカールでは刺激しにくい部位にアプローチできます。前腕の形状と上腕二頭筋の外側の発達に効果的で、腕の立体感を向上させます。
バーベルスパイダーカール
壁に背中をつけ、腕を壁に沿わせながら行うカール種目です。上腕二頭筋を分離させ、集中的に鍛えることができます。体の反動を完全に排除し、純粋に上腕二頭筋だけでバーベルを持ち上げるため、筋肉への集中度が高まります。上腕二頭筋のピークと形状を改善し、腕の前面に美しいラインを作り出すのに適しています。
【下半身】バーベル下半身トレーニング種目一覧
- バーベルスクワット:大腿四頭筋を中心とした下半身全体の強化
- バーベルフロントスクワット:大腿四頭筋と体幹の強化
- バーベルルーマニアンデッドリフト:ハムストリングスと臀部の強化
- バーベルランジ:大腿四頭筋とハムストリングスのバランス強化
- バーベルヒップスラスト:臀筋の集中的な強化
- バーベルカーフレイズ:ふくらはぎの筋肉強化
- バーベルブルガリアンスプリットスクワット:大腿四頭筋とハムストリングスの片足強化
- バーベルハックスクワット:大腿四頭筋の集中的な強化
- バーベルスモウデッドリフト:内転筋と大腿四頭筋の強化
- バーベルシシースクワット:大腿四頭筋の特に外側広筋の強化
- バーベルスティフレッグドデッドリフト:ハムストリングスの強化と柔軟性向上
- バーベルスクワットジャンプ:爆発的な下半身の筋力とパワー向上
バーベルスクワット

下半身トレーニングの王様とも呼ばれる基本種目で、大腿四頭筋を中心に下半身全体を鍛えます。バーベルを肩の後ろに担ぎ、腰を落として再び立ち上がる動作を繰り返します。膝がつま先より前に出過ぎないよう注意し、背筋をまっすぐに保つことがポイントです。全身の筋肉量を増やし、基礎代謝を向上させる最も効果的な種目の一つです。
バーベルフロントスクワット
バーベルを肩の前側(鎖骨上)に担いで行うスクワットです。通常のスクワットよりも大腿四頭筋と体幹により強い刺激が入ります。上体をより垂直に保つ必要があるため、腰への負担が軽減されますが、肘と手首の柔軟性が必要です。オリンピックリフティングのクリーンの受け方と同じ姿勢で行うため、クロストレーニングにも効果的です。
バーベルルーマニアンデッドリフト
ハムストリングスと臀部を重点的に強化する種目です。膝を軽く曲げた状態で固定し、上体を前傾させながらバーベルを太ももに沿って下げていきます。背中をまっすぐに保ち、お尻を後ろに突き出すように動作することで、ハムストリングスを効果的に伸展させます。柔軟性向上と怪我予防にも役立つ重要な種目です。
バーベルランジ
片脚ずつ前に踏み出して行う種目で、大腿四頭筋とハムストリングスをバランス良く強化します。バーベルを肩に担ぎ、大きく一歩踏み出して膝を曲げ、元の位置に戻ります。左右の脚を交互に行うことで、脚のバランスを整えられます。日常動作や様々なスポーツのパフォーマンス向上に役立ち、体幹の安定性も高めます。
バーベルヒップスラスト
臀筋を集中的に鍛える種目です。肩をベンチに乗せ、バーベルを骨盤上に置き、腰を上下に動かす動作を行います。臀部を高く持ち上げた状態で収縮を感じるようにすることがポイントです。臀筋の形状改善と機能強化に非常に効果的で、他の下半身種目や走る・跳ぶといった動作のパフォーマンス向上にも繋がります。
バーベルカーフレイズ
ふくらはぎの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)を強化する種目です。バーベルを肩に担ぎ、足のつま先だけで立つように踵を上げ下げする動作を繰り返します。台の端に踵を下げることで可動域を広げると効果的です。細かく分けると、足を真っ直ぐにするとヒラメ筋に、足を少し外向きにすると腓腹筋の内側頭に、内向きにすると外側頭に効果的です。
バーベルブルガリアンスプリットスクワット
片脚を後ろのベンチに乗せた状態で行う高度な片足スクワットです。前脚の大腿四頭筋とハムストリングスに強い刺激が入り、バランス能力も向上します。バーベルを肩に担ぎ、前脚の膝を曲げて腰を落とし、再び立ち上がります。左右の脚力のバランスを整え、股関節の柔軟性も高める効果があります。スポーツパフォーマンス向上に最適です。
バーベルハックスクワット
バーベルを背中ではなく、体の後ろ側で持って行うスクワットです。大腿四頭筋に集中的な負荷がかかり、特に太ももの前面を発達させる効果があります。上体が通常のスクワットより垂直になるため、腰への負担が少なく、膝が前に出る動作になるため大腿四頭筋への刺激が増します。大腿四頭筋の分離度と太さを向上させたい方におすすめです。
バーベルスモウデッドリフト
足幅を広くとり、つま先を外側に向けて行うデッドリフト変形種目です。内転筋と大腿四頭筋に特に効果があります。通常のデッドリフトより腰を低い位置から始めるため、太ももの内側に強い刺激が入ります。相撲レスラーのような足の構えから名付けられており、足の内側部分の筋肉を発達させ、下半身の安定性を向上させる効果があります。
バーベルシシースクワット
膝を前に出し、かかとを上げた状態で行う特殊なスクワットで、大腿四頭筋の特に外側広筋を強化します。膝へのストレスが大きい種目ですが、大腿四頭筋の分離を高める効果があります。サポートを使って行うことが多く、膝の動きに集中した種目です。大腿四頭筋の外側部分に「ティアドロップ」と呼ばれる筋肉の盛り上がりを作るのに効果的です。
バーベルスティフレッグドデッドリフト
膝をほぼ伸ばした状態で行うデッドリフト変形種目で、ハムストリングスを強化し柔軟性を向上させます。ルーマニアンデッドリフトより膝の曲げが少なく、よりハムストリングスを伸ばす動作になります。背中を丸めずに行うことが重要で、柔軟性に合わせて可動域を調整します。ハムストリングスの発達と柔軟性向上のバランスが取れた種目です。
バーベルスクワットジャンプ
スクワットの動作から爆発的に跳躍する動作を加えた種目で、下半身の筋力とパワー向上に効果的です。バーベルを肩に担ぎ、スクワットの姿勢から一気に踏み切ってジャンプします。スピード筋繊維の発達を促進し、垂直跳びの向上や爆発的な動きが必要なスポーツのパフォーマンス向上に役立ちます。安全のため軽めの重量で行いましょう。
【全身・複合】バーベル複合トレーニング種目一覧
- バーベルクリーン:下半身から上半身への力の伝達と全身の爆発力向上
- バーベルクリーン&ジャーク:全身の筋力と爆発力、協調性の向上
- バーベルスナッチ:肩の可動域と全身の爆発的な力の向上
- バーベルスラスター:下半身と上半身の連動性と心肺機能の向上
- バーベルトラスターランジ:下半身と上半身の総合的な筋力と持久力向上
- バーベルコンプレックス:異なるバーベル種目を連続して行う複合トレーニング
- バーベルトルコスタンドアップ:全身の協調性と体幹の強化
バーベルクリーン
オリンピックウエイトリフティングの基本種目で、床からバーベルを一気に肩まで引き上げる動作を行います。下半身の爆発的な力を上半身に伝達する能力を養い、全身の筋力とパワーを向上させます。複数の関節を連動させる複合的な動きで、下半身の力強さ、背中の牽引力、肩の安定性を同時に高めます。アスリートのパフォーマンス向上に非常に効果的な高度な種目です。
バーベルクリーン&ジャーク
クリーンでバーベルを肩まで持ち上げた後、さらに頭上まで押し上げる(ジャーク)動作を加えた種目です。全身の筋力と爆発力、協調性を総合的に向上させます。下半身の力を効率的に上半身に伝える能力を養い、複数の筋群を連動させる高度な技術が必要です。アスリートの総合的な力の向上と全身の発達に最適な種目です。
バーベルスナッチ
床から一気にバーベルを頭上まで持ち上げる最も技術的なオリンピック種目です。肩の可動域と全身の爆発的な力を向上させ、柔軟性、調整力、パワーを同時に鍛えられます。一連の動作で全身の筋肉を連動させ、特に肩関節の安定性と可動性を高める効果があります。正しいフォームで行うには専門的な指導を受けることをおすすめします。
バーベルスラスター
フロントスクワットとショルダープレスを組み合わせた種目で、下半身と上半身の連動性と心肺機能の向上に効果的です。バーベルを肩の位置に担ぎ、スクワットから立ち上がる勢いを利用して頭上にプレスします。短時間で全身を効率的に鍛えられ、特に爆発的なパワーと持久力の両方を向上させる効果があります。高強度インターバルトレーニングに最適です。
バーベルトラスターランジ
スラスターにランジ動作を組み合わせた高度な複合種目です。下半身と上半身の総合的な筋力と持久力向上に効果的です。片足ずつ前に踏み出してランジを行い、立ち上がる際にバーベルを頭上に押し上げます。左右の脚を交互に使うため、バランス能力も向上し、より実践的な全身運動になります。心肺機能の向上とカロリー消費にも優れた種目です。
バーベルコンプレックス
異なるバーベル種目を休憩なしで連続して行う複合トレーニング方法です。例えば、デッドリフト→クリーン→フロントスクワット→プレス→バックスクワットの順に行うなど、様々な組み合わせがあります。全身の筋肉を短時間で効率的に刺激でき、心肺機能と持久力も同時に向上します。脂肪燃焼と筋力アップを同時に目指す方にとって時間効率の良いトレーニング方法です。
バーベルトルコスタンドアップ
床に横になった状態からバーベルを頭上に保持したまま立ち上がる、非常に高度な全身運動です。全身の協調性と体幹の強化に効果的で、特に腹斜筋と回旋能力の向上に役立ちます。一連の動作で体幹、肩、脚の筋肉を連動させる必要があり、バランス能力と筋力、柔軟性を総合的に高めます。アスレチックな動きを求めるアスリートに最適な種目です。
【体幹】バーベル体幹トレーニング種目一覧
- バーベルロールアウト:腹直筋と体幹深層筋群の強化
- バーベルサイドベンド:腹斜筋と側腹部の強化
- バーベルツイスト:回旋動作による腹斜筋の強化
- バーベルランドマイン:体幹の回旋安定性の向上
- バーベルオブリークホールド:斜め腹筋と体幹安定性の向上
バーベルロールアウト
腹直筋と体幹深層筋群を効果的に強化する種目です。膝立ちの状態でバーベルを転がすように前に押し出し、限界まで伸ばした後、腹筋の力で元の位置に戻します。体幹の安定性と前面の筋力を向上させ、特にインナーユニットと呼ばれる深層筋の強化に効果的です。少しずつ距離を延ばしていくことで、徐々に難易度を上げることができる応用性の高い種目です。
バーベルサイドベンド
腹斜筋と側腹部を強化する種目です。片手でバーベルを持ち、体を横に倒す動作を繰り返します。反対側に体を傾ける際は、腹斜筋をしっかり使って行うことがポイントです。腰を回転させず真横に倒すことで、側腹部に効果的な刺激が入ります。ウエストラインの引き締めと体幹の側面強化に役立ち、スポーツにおける側方への安定性も向上します。
バーベルツイスト
回旋動作による腹斜筋の強化に効果的な種目です。肩にバーベルを担ぎ、腰を固定したまま上半身を左右にひねる動作を行います。腰や膝が動かないよう注意し、回旋動作は腹部の筋肉だけで行うことが重要です。日常生活やスポーツでの回転動作をサポートし、体幹の捻じれに対する強さを向上させます。野球やゴルフなどの回転を多用するスポーツに効果的です。
バーベルランドマイン
バーベルの片側を固定し、もう片側を持って回転させる種目で、体幹の回旋安定性向上に効果的です。片足を前に出し、腰を固定しながら上半身だけを回転させます。腹斜筋と脊柱起立筋、多裂筋などの深層筋を同時に強化できる高度な種目です。様々な角度から体幹を刺激でき、回転時の安定性とパワーが向上します。
バーベルオブリークホールド
バーベルを斜め上方向に持ち上げて保持する静的種目で、斜め腹筋と体幹の安定性を向上させます。通常のプランクより高い負荷をかけることができ、特に腹斜筋と腹横筋に効果的です。保持時間を徐々に伸ばすことで難易度を調整でき、他のトレーニングの合間に取り入れやすい種目です。姿勢改善と腰痛予防にも役立ちます。
グリップバリエーション
バーベルトレーニングでは、グリップの種類を変えることで刺激される筋肉や効果が変わります:
- オーバーハンドグリップ(プロネイテッドグリップ):標準的なグリップ方法
- アンダーハンドグリップ(スピネイテッドグリップ):上腕二頭筋への刺激増加
- ミックスグリップ(交互グリップ):重量を扱いやすく、デッドリフトなどで使用
- ワイドグリップ:大胸筋や広背筋の外側部分への刺激増加
- ナローグリップ:上腕三頭筋や胸筋内側への刺激増加
- フックグリップ(サムレス):より重い重量を保持するためのテクニック
オーバーハンドグリップ
手のひらを下に向けて握る最も一般的なグリップ方法です。ベンチプレス、ロウイング、ショルダープレスなど、多くのバーベル種目で使用されます。手首への負担が比較的少なく、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。手首と前腕を真っ直ぐに保ちやすいため、力を効率よく伝えることができ、バーの安定性も高まります。
アンダーハンドグリップ
手のひらを上に向けて握るグリップ方法で、上腕二頭筋への刺激が増加します。バーベルカールで最もよく使われ、ロウイングやチンニングの変形としても有効です。肘を体に近づけやすくなるため、広背筋下部や菱形筋にも効果が高まります。ただし、手首への負担が大きくなることがあるため、徐々に重量を上げていくのがおすすめです。
ミックスグリップ
片方の手をオーバーハンド、もう片方をアンダーハンドにするグリップ方法で、主にデッドリフトで使用されます。バーベルが回転しにくくなるため、より重い重量を扱うのに適しています。握力が限界に達した後も、リフティングを続けられる利点がありますが、左右の筋肉バランスに影響する可能性があるため、定期的に手を入れ替えることが推奨されます。
ワイドグリップ
肩幅よりも広く握るグリップ方法で、大胸筋や広背筋の外側部分への刺激が増加します。特にベンチプレスやラットプルダウンで効果的で、胸の外側や背中の広がりを強調したい場合に適しています。肘の角度が変わることで、刺激される筋繊維が異なり、筋肉のさまざまな部位を発達させることができます。ただし、肩関節への負担が増す場合があるので注意が必要です。
ナローグリップ
肩幅よりも狭く握るグリップ方法で、上腕三頭筋や胸筋内側への刺激が増加します。ベンチプレスでこのグリップを使うと、三頭筋への負荷が大きくなり、腕の後面の発達に役立ちます。また、ショルダープレスでナローグリップを用いると、三角筋前部と上腕三頭筋に効果的です。筋肉の内側部分を強調したい場合に選択すると良いでしょう。
フックグリップ
親指をバーの下ではなく、他の指と同じ側に回して握る技術で、主にオリンピックリフティングや重いデッドリフトで使用されます。親指を巻き込むことでバーをしっかりと握れ、より大きな重量を扱うことが可能になります。ただし、バーが滑りやすくなるリスクもあるため、熟練した技術が必要です。初心者は十分な練習と適切な指導の下で使用することをおすすめします。
バーベルトレーニングの基本ルール
効果を最大化し、怪我を防ぐためには以下のルールを守りましょう:
- 正しいフォームを最優先する
- 自分の限界に合った重量で行う
- ウォームアップを十分に行う
- 動作中の適切な呼吸を意識する
- トレーニング後の十分な回復時間を確保する
バーベルトレーニングのよくある質問
Q: 初心者はどのバーベル種目から始めるべきですか?
A: 初心者は基本的な5種目(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト、ショルダープレス、ベントオーバーロウ)から始めるのがおすすめです。軽い重量でフォームを習得しましょう。
Q: バーベルトレーニングの頻度はどれくらいが適切ですか?
A: 初心者は週2-3回、中級者以上でも筋肉グループごとに分けて週4-5回が上限です。同じ筋肉群には48-72時間の回復期間を与えましょう。
Q: バーベルだけで全身を鍛えることは可能ですか?
A: はい、バーベルだけで全身の主要な筋肉群を効果的に鍛えることができます。この記事で紹介した種目を組み合わせることで、バランスの取れた筋力トレーニングが可能です。
Q: オリンピックバーとスタンダードバーの違いは何ですか?
A: オリンピックバー(20kg、直径28mm)は国際基準の競技用で回転するカラーが特徴です。スタンダードバー(10-15kg、直径25mm)は一般的なトレーニング用で、重量制限があります。ほとんどのジムではオリンピックバーが使用されています。