HMBはいつ飲む?筋トレ前・寝る前・休養日のベストタイミングはこれ
「結局いつ飲めば正解?」「筋トレしない日も飲む?」「寝る前って意味ある?」HMBで迷いやすいのがこの3点です。じつは答えはシンプルで、HMB-Caは飲んでから約2時間で血中ピークに達するため、トレ60〜90分前+休養日も毎日が現時点の基本解。ただし直接比較した比較試験は1本だけ、という留保もあります。
筆者:筋トレ歴12年・パーソナルトレーナー歴8年。タイミングの質問はクライアントから数えきれないほど聞かれた定番で、13件のヒト対象研究と国際スポーツ栄養学会の最新見解を照合して整理しました。
※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。持病をお持ちの方、薬剤を服用中の方、妊娠中・授乳中の方、18歳未満の方は必ず主治医にご相談のうえご判断ください。
効果・飲み方・副作用・選び方など、HMBの全体像を先につかみたい方は HMBとは?効果の条件と選び方を最新エビデンスと現場視点で総まとめ【保存版】 にまとめています。
結論|HMB-Caは「トレ60〜90分前+1日3回分割+休養日も毎日」が最適解【早見表】
最初に結論を早見表で示します。HMBのタイミングは「筋トレ日」と「休養日」で考え方を分けると、迷わず決まります。
トレーニング日の飲み方
- HMB-Ca(カルシウム塩)の場合:トレーニング開始の60〜90分前に1g前後。血中濃度がピークに届くのが摂取2時間後のため、運動中に効いている状態を作る
- HMB-FA(遊離酸)の場合:トレーニング開始の30〜60分前に1g前後。HMB-Caよりピーク到達が速いため、直前寄りでも間に合う
- 残りの2回:朝食・夕食など食事のタイミングに合わせて1gずつ分割。1日合計約3gを目安に
休養日(運動しない日)の飲み方
- 休養日も毎日3g継続:朝・昼・夕に1gずつ分けて。効果を示した長期試験はすべて「毎日摂取」が前提
- 時間帯はどこでもOK:運動しない日は特定のタイミングに寄せる必要はなく、飲み忘れしにくい食事時が現実的
重要な前置き
正直に書いておくと、ここまでの推奨のうち「飲むタイミングそのもの」を直接比較した比較試験は1本しかありません(Wilson 2009)。残りは「HMBが体内でどう動くか」を調べた体内動態の研究からの推論です。国際スポーツ栄養学会の2025年公式見解(Rathmacher 2025)も、この点を明記しています。以降、どのような研究から推奨が導かれているのかを順に見ていきます。
HMBは飲んでから体内でどう動くか|血中ピークは2時間後、半減期2.5時間
タイミングの推奨を理解するには、まず「HMBが体内でどう動くか」を押さえるのが近道です。ここが分かると、なぜ「トレ60〜90分前」「休養日も毎日」という発想になるのかが自然に見えてきます。
HMB-Caは飲んでから2時間で血中濃度がピークに
HMB-カルシウム塩1gを水で飲んでから、血液中のHMB濃度がピークに達するのは摂取後およそ2時間です。健康男性16名でクロスオーバー形式(全員が全条件を経験する方式)で調べた研究(Vukovich 2001)では、ピーク到達までの時間は平均2.0時間、半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)は約2.5時間と報告されました。
つまりHMB-Caを飲んで「効いている」状態がピークに届くのは2時間後。トレーニング開始時に最大効果を狙うなら、運動の60〜90分前に摂るのが筋が通った選択になります。
HMB-FAならピーク濃度が76%高く、到達も1/3に
「吸収が速い」と宣伝されるHMB-FA(遊離酸)は、数字の上でも明確に違います。健康な成人10名でHMB-Caカプセルと比較した研究(Fuller 2015)では、HMB-FAカプセルは血中ピーク濃度がHMB-Caより76%高く、ピーク到達時間も約1/3(HMB-Ca 120分に対してHMB-FAは約40分)という結果でした。
HMB-FAを使う場合は、トレーニングの30〜60分前で十分。直前に飲み忘れに気づいてもまだ間に合う、という実用上のメリットがあります。ただし価格は一般にHMB-Caより高めです。
HMBは飲んでから150分で筋肉内濃度が上昇、分解を57%抑える
血中濃度だけでなく、実際に筋肉の中で何が起きているかを調べた研究もあります。HMB-FA 3.42g(純HMB 2.42g相当)を摂取した健康男性を対象にした研究(Wilkinson 2013)では、摂取150分後に筋肉内のHMB濃度が大きく上昇し、筋タンパクの合成を70%促進(ロイシンが110%促進と比べてやや弱い程度)、さらに筋タンパクの分解を約57%抑制する結果が示されました。
重要なのは後者の「分解を抑える」効果です。分解を抑える働きは運動の有無にかかわらず続くため、休養日でも飲み続ける意味がここに出てきます。
ロイシンから作られる代謝物という位置づけ
HMBは必須アミノ酸ロイシンが体内で分解される途中で作られる物質です。体内に入ったロイシンのうち、HMBに変換されるのはわずか5%前後にすぎません(Holeček 2017のレビュー)。つまり「プロテインやEAAを飲めばHMBも足りる」という話ではなく、サプリとして直接補う意味があるという前提で設計されています。
ここまでをまとめると、HMBは「飲んでから2時間で最大、半減期2.5時間で徐々に減る。筋肉の分解を抑える働きは連続摂取で支えられる」という成分。だから「トレ60〜90分前」「1日3回分割」「休養日も毎日」という3点セットの推奨になります。
筋トレ前|HMB-Caなら60〜90分前、HMB-FAなら30分前
ここから本題のタイミング別の話に入ります。筋トレ前の摂取については、体内動態からの推論に加えて、運動後の筋ダメージが減ることを示す研究が複数あります。
トレ60分前に飲むと運動後の筋ダメージが減る
タイミングそのものを比較した唯一の研究が、健常男性16名を対象にしたクロスオーバー比較試験(Wilson 2009)です。HMB-Ca 3gを「運動60分前に摂取(Pre群)」「運動直後に摂取(Post群)」「偽薬」の3条件で比較しました。
- Pre群(60分前):筋ダメージの指標であるLDHの上昇が唯一有意に抑えられた群
- Post群(運動後)・偽薬群:LDHが運動後に有意に上昇(研究全体では72時間後にピークとなり約180%上昇)
ただし、LDH以外の指標(クレアチンキナーゼや主観的な筋肉痛)ではPre群とPost群で明確な差が出ていません。「Pre群が勝ったのはLDHという1指標のみで、他の指標では差がなかった」と正直に押さえるのがフェアな読み方です。それでも「直前より60分前寄せ」の根拠として、現時点で唯一の直接比較である点に価値があります。
HMB-FAを運動前に飲むとCKが約1/3に
HMB-FAを運動前に摂った研究では、より大きな筋ダメージ抑制が報告されています。抵抗運動の経験がある男性20名を対象にした比較試験(Wilson 2013)では、HMB-FA 3g/日を運動前に摂取したところ、筋ダメージの指標CK(クレアチンキナーゼ)の上昇が偽薬群の329%に対し、HMB群では104%に抑えられました。
主観的な筋肉痛や知覚疲労感の改善も報告されており、翌日以降の回復感に効いた可能性があります。HMB-FAなら運動の30〜60分前でも間に合うタイミングです。筋肉痛・筋ダメージへの効果の全体像と「どんな条件で差がつくか」は HMBは筋トレ当日に何が起きる?筋肥大・筋肉痛への効果を解説 で整理しています。
HMB-FA 30分前で成長ホルモン反応が増強
もう少しトレーニング直前に寄せた研究もあります。健康な男性20名を対象にした比較試験(Townsend 2015)では、HMB-FA 1gを運動の30分前に摂取したところ、運動後の成長ホルモン反応が偽薬群に比べて有意に増強されました。
成長ホルモンが筋肥大に直接どれほど寄与するかは議論があるものの、「HMB-FAなら30分前でも体が反応している」ことを示すデータとして参考になります。
HMB-FA 60分前で24時間後に作業能力が回復
運動パフォーマンスそのものを見た研究もあります。若年男性23名を対象にした比較試験(Correia 2018)では、HMB-FA 3gを運動の60分前に1回だけ摂取したところ、ハードな運動から24時間後の作業能力(総仕事量)が偽薬群に比べて有意に回復していました。
連日のトレーニングで「翌日のセットをこなす余力」が欲しい方には、運動前1時間が選択肢になります。
筋トレ歴12年の立場で、私自身は「トレ1時間前」を指標にしてきました。ジムに向かう前、家でプロテインやHMBを飲んで、着替えて移動して、ウォーミングアップを済ませる頃にちょうど1時間。これが飲みやすくて続くリズムでした。数値比較をしたわけではなく体感の話ですが、Wilson 2009の「60分前」にたまたま近く、後から研究を読み直して「理にかなっていたんだな」と納得した経緯があります。あくまで主観ですが、続けやすさも含めて1時間前は無理のない選択です。
筋トレ後|「ゴールデンタイム」信仰に注意、トレ前に軍配
筋トレ後の摂取についてよくある質問が「プロテインのゴールデンタイムみたいに、HMBも運動後すぐ飲むべき?」です。結論から言うと、HMBに限れば現時点の研究はトレ前に軍配が上がります。
Wilson 2009のPost群でLDH抑制効果なし
先述のWilson 2009では、HMB-Ca 3gを運動直後に摂取したPost群では、筋ダメージ指標LDHの上昇が有意に抑えられませんでした。偽薬群と同等に上昇しており、「運動直後」というタイミングではPre群のような抑制効果が得られなかったことになります。
これは体内動態からも説明がつきます。HMB-Caはピーク到達までに2時間かかるため、運動直後に飲んでも「運動で筋ダメージが進行している最中」には間に合わないのです。
とはいえ「プロテインと同時にトレ後」でも無駄ではない
とはいえ、実用面で「運動後のプロテインと一緒にHMBも飲みたい」というニーズは大きいはずです。トレ後のHMBが完全に無効というわけではありません。飲まないより飲んだほうが1日の総摂取量として積み上がりますし、長期試験(Nissen 1996など)の多くは「運動前・運動後のどちらか、または食事と一緒」のプロトコルで効果を示しています。
まとめると、「タイミングを最適化したいならトレ前に寄せる」「継続しやすさを優先するならトレ後でも食事時でも可」という二段構えが現実解です。
寝る前|理屈はあるが直接の比較試験は乏しい、現時点の正直な評価
次によく聞かれるのが「寝る前に飲むと筋肉の分解が抑えられるのでは?」という疑問です。この問いには、理屈としては合理的だが直接の比較試験は存在しない、と正直に答えるのが誠実な整理です。
理屈としては筋が通っている
睡眠中は食事が入らないため、体内のアミノ酸プールが減り筋タンパクの分解がやや進むことが知られています。HMBには筋タンパクの分解を抑える作用(Wilkinson 2013で57%抑制、Holeček 2017のレビューで機序解説)があるため、「就寝前に飲んでおけば夜間の分解にブレーキをかけられる」という推論は筋が通っています。
半減期が2.5時間前後であることを考えると、就寝前に1g摂ることで入眠後の数時間はHMBが血中に残る形になります。プロテイン界隈で「就寝前のカゼインプロテイン」が語られるのと、発想は同じです。
ただし直接比較した比較試験は存在しない
一方で、「寝る前に飲んだ群 vs それ以外の時間に飲んだ群」を直接比較した比較試験は、現時点で公表されていません。国際スポーツ栄養学会の2025年公式見解(Rathmacher 2025)も、「HMBの摂取タイミングの違いを直接評価した臨床研究は存在しない」と明記しています。
理屈はあるが直接根拠はない。この状態で「寝る前こそベストタイミング」と言い切るのは誠実ではありません。
実用解:1日3回分割の1回として夜に寄せる
推論としての合理性はあるので、「1日3回分割の1回を夜(夕食時〜就寝前)に置く」のは十分アリです。ただし「寝る前の1回だけ必ず守る」のではなく、1日の総量3gを3分割する中の1回として位置づけるのが現時点での妥当な運用です。
休養日こそ毎日飲むべき|分解抑制は24時間続く
タイミング記事で見落とされやすい最大の論点が、「休養日(運動しない日)はどうするか」です。結論は明確で、休養日も毎日3g摂る。HMBの効果を示した研究はすべて「毎日摂取」が前提であり、休養日だけ抜くパターンを肯定したデータはありません。
HMBの効果研究は全て「毎日摂取」前提
HMBの効果を示した代表的な研究を見ると、プロトコルはどれも「1日3g×週7日」です。
- Nissen 1996:HMB 1.5gまたは3g/日を3週間・7週間毎日摂取し、筋分解指標が減少、挙上重量と除脂肪体重が有意に増加。HMB研究の原点
- Wilson 2014:HMB-FA 3g/日を12週間毎日摂取し、除脂肪量で7.4kg増(偽薬2.1kg増)と報告。数字の大きさには議論があるものの、プロトコルは毎日
- Knitter 2000:長距離ランナー13名がHMB 3g/日を6週間毎日摂取し、20kmラン後の筋ダメージ指標(CPKとLDH)の上昇を抑制。持久系でも毎日が前提
つまり「HMBが効く」と言えるのは、休養日も含めて毎日3g入っている状態の話です。休養日に抜くと、この前提条件から外れてしまいます。
ISSN 2025も38mg/kg/日の毎日摂取を推奨
国際スポーツ栄養学会の2025年公式見解(Rathmacher 2025)でも、推奨は「体重1kgあたり38mg/日」と明示されています。体重80kgなら約3g、70kgなら約2.7gで、週末だけ抜くような指示はどこにもありません。効果を最大化したいなら、曜日に関係なく毎日淡々と摂るのが正解です。
BCAAと違いHMBは連続摂取で働く
BCAAは「運動前後の瞬発的なアミノ酸供給」を狙う成分で、運動しない日に飲む意味は薄いとされます。一方HMBは、筋タンパクの分解を抑える作用が運動の有無にかかわらず働く成分。「運動する日だけ飲むBCAA」と「毎日淡々と飲むHMB」は設計思想が違うと理解すると、使い分けが納得できます。
私自身HMBを半年試した時期、最初の数週間は「ジム行かない日はもったいないから抜く」派で運用していました。ただ論文に戻って確認すると、効果を示した研究(Nissen 1996、Wilson 2014、Knitter 2000)はすべて週7日の毎日摂取プロトコル。自分が勝手に休養日を抜く運用をしていたら、研究で検証されていない別設計をやっていることになる、と気づいて以降は休養日も夕食時に1gだけ淡々と入れる形に統一しました。結局のところ曜日で迷わないほうが、続けやすさでは勝ります。
朝・空腹時・食後|食事と一緒でも吸収はほぼ変わらない
「朝起きてすぐに飲む?」「食後と空腹時で違う?」という細かい疑問にも触れておきます。結論は「食事との併用で大きくは変わらないので、続けやすい時間でOK」です。
グルコース併用でピーク到達は遅れるが総吸収量は同等
先述のVukovich 2001では、HMB-Ca 1gを「水のみ」と「グルコース(ブドウ糖)併用」で比較する実験も行われました。結果、グルコース併用でピーク到達時間は遅れた(吸収が緩やかになった)ものの、血中濃度曲線の面積で見た総吸収量(AUC)はほぼ同等でした。
つまり食事と一緒に摂っても、時間はかかるが最終的に体に入る量は変わりません。胃腸が弱い方は食後、空腹でも平気な方は食間・朝起床時など、自分に合う時間で続ければOKです。
朝起床時は理屈上は合理的、ただし直接の比較試験はなし
夜間の絶食明けにアミノ酸を入れる発想で、「朝起床時のHMB」を推す論は一部にあります。夜間に進んだ分解を一時的に止める意味では理屈は通っており、Wilkinson 2013の分解抑制データとも矛盾しません。
ただし「朝一 vs 他の時間」を直接比較した比較試験はありません。朝一をわざわざ死守する必要はなく、1日3回分割のうちの朝の1回として自然に組み込むのが現実解です。
分割した1回分はいつ飲むか|食事時に合わせるのが続きやすい
1日の総量(体重1kgあたり38mg/日)と分割回数の設計は HMBの摂取量|1日何gを何回に分ける?体重別の飲み方を早見表と論文で解説 で詳しく整理しています。結論だけ書くと、国際スポーツ栄養学会の2025年公式見解(Rathmacher 2025)も1日3g前後を2〜3回に分割する運用を推奨しており、半減期2.5時間(Vukovich 2001)の観点からも合理的です。
WHEN軸で言えば、分割した1回分をどの時間帯に置くかが現場の工夫どころになります。実運用で私がクライアントに勧めているのは「朝・昼・夕の食事時に1gずつ」という配置です。理由は2つ。1つ目は消化器への負担を分散できること。HMB-Caは人によって胃部の違和感を訴えることがあり、3gを一度に飲むより1gずつのほうがトラブルが少ない傾向があります。2つ目は飲み忘れ防止で、食事と紐づけておくと習慣化しやすい。エビデンスというより現場の工夫ですが、半減期を考えた設計とも整合します。
一方で|タイミング以前に効果そのものを疑う見方もある
タイミングを詰めても、「そもそもHMBに効果があるのか」という前提への疑問は残ります。競技アスリートや若年の筋トレ実践者を対象にした複数の統合分析では、筋力・体組成への差が確認されなかった結果が報告されており、効果が出にくい集団にとってはタイミング最適化の上乗せ幅も小さくなります。
本記事のタイミング論は「HMBを飲むと決めた人」に向けた整理です。「誰に効き、誰に効かないか」の判定は HMBは効果なし?意味ないと言われる理由を14件の研究で検証 で14件の研究をもとに整理しているので、そもそも飲むべきかの判断はそちらをご確認ください。
よくある質問
Q. 飲み忘れた日はどうすればいい?
気づいた時点で1g摂る程度で大丈夫です。次の回で倍量(2g)に増やす必要はありません。HMBは単発で飲み忘れても、それ一度でそれまでの積み上げが大きく崩れる成分ではないので、翌日からいつものリズムに戻してください。飲み忘れが続くようなら、食事とセットで習慣化できるタイミング(朝食時など)に寄せるのが現実的です。
Q. トレーニングしない日も本当に飲むべき?
はい、毎日の摂取がHMB研究の前提です。Nissen 1996・Wilson 2014・Knitter 2000など、効果を示した長期試験はすべて「1日3g×週7日」で実施されており、休養日だけ抜いたプロトコルで効果を示した研究はありません。筋タンパクの分解を抑える作用は運動の有無にかかわらず働くため、休養日こそ1日3gを淡々と継続するのが効果の前提条件になります。
Q. 水で飲んでいい?ジュースの方がいい?
水で問題ありません。Vukovich 2001ではグルコース併用でピーク到達時間は遅れるものの、総吸収量(AUC)は水単独とほぼ同等と報告されています。「ジュースと一緒のほうが吸収が良くなる」という科学的根拠は確認されていません。胃腸が弱い方は食後、それ以外は水で十分です。
Q. 何週間続ければ効果が出る?
最低でも2〜6週間の継続が目安です。Nissen 1996では3週間の時点で筋分解指標と筋力に差が出始め、Bideshki 2025の統合レビューでは8週を超える介入のほうが効果が出やすいと報告されています。短期で判断せず、少なくとも1〜2ヶ月は毎日継続してから評価するのが妥当です。
Q. プロテインと同時に飲んで大丈夫?
問題ありません。HMBとプロテインの併用で重篤な有害事象を示した臨床試験は確認されておらず、体内動態上も相性は良好です。プロテインは「材料」の供給、HMBは「分解を抑える+合成を少し後押しする」働きで、役割が重なりません。運動後のプロテインと一緒にHMBを1g入れるのは、続けやすさの面でも合理的な運用です。
まとめ
- トレ日はHMB-Ca 60〜90分前が第一選択:血中ピーク2時間後という体内動態から、運動中に効いている状態を作る(Vukovich 2001、Wilson 2009)
- HMB-FAなら30〜60分前でOK:ピーク到達がHMB-Caの約1/3で、直前寄せでも間に合う(Fuller 2015、Townsend 2015、Correia 2018)
- 筋トレ後の摂取も無駄ではないが優位性は劣る:Wilson 2009のPost群でLDH抑制効果が確認できなかったため、タイミング最適化ならトレ前に軍配
- 寝る前の摂取は理屈は合理的だが直接比較試験は乏しい:分解抑制の機序から推論は成り立つが、ISSN 2025も「タイミング比較の臨床研究は存在しない」と明記
- 休養日も毎日3g継続が効果の前提:効果を示した長期試験(Nissen 1996、Wilson 2014、Knitter 2000)はすべて毎日摂取で実施
- 食事との併用は吸収に大きく影響しない:ピーク到達は遅れるが総吸収量は同等(Vukovich 2001)。続けやすい時間を優先
- 1日3回分割が体内動態上は合理的:半減期2.5時間の観点から、1日3gを3回に分けて1gずつが推奨
- 効果そのものの議論は HMBは効果なし?意味ないと言われる理由を14件の研究で検証 参照:タイミングを論じる前に、そもそも自分が「効く条件」に当てはまるかを確認
- 全体像を俯瞰するには:効果・飲み方・副作用・選び方・属性別の使い分けを9つのテーマで総まとめした HMBとは?効果の条件と選び方を最新エビデンスと現場視点で総まとめ【保存版】 で、本記事の位置づけも見えてくる
HMBのタイミングは、体内動態から考えれば「トレ60〜90分前+1日3回分割+休養日も毎日」が現時点の合理解です。ただし直接比較した比較試験はまだ1本だけで、完全な結論には届いていません。過剰に厳密になるより、「1日3gを続けやすいリズムで毎日」を守るほうが、効果を引き出す近道です。
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- 筋トレ当日にHMBが体内でどう働くか → HMBは筋トレ当日に何が起きる?筋肥大・筋肉痛への効果を解説
参考文献
FitOnlineでは数千件のフィットネス関連論文を解析し、その内容をひとつずつ人間が確認したうえでデータベース化しています。このデータベースからあなたの疑問や悩みに直接答える検索エンジン「FitOnline Lab」もご活用ください。
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この記事を書いた人
フィット
- 2014年7月 筋トレスタート(歴10年)
- 2018年5月 パーソナルトレーナースタート(歴7年)
- 2019年6月 社内で最速級の速さで店長へ就任
- 2020年4月 フリーランスパーソナルトレーナーとして独立
- 2022年7月 株式会社FITONLINE設立
- 2026年3月 FitOnline Labを開発。2,000以上のフィットネス関連論文を査読。
- 2026年6月 FitOnlineで試飲したプロテイン24ブランド・235フレーバー
- パーソナルトレーナーとして最高月収150万円達成
- 実際に飲んで試してきたプロテインの種類50種類以上、サプリメント30種以上
- ANYTIME、JOYFIT、FASTGYM、ゴールドジム、FIT PLACE、東急スポーツオアシスなど計10以上の大手ジム利用経験あり
- 通算1,000名以上のお客様へカウンセリング・セッション
- お客様の最高減量幅34kg
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