カフェインは何時間効く?運動前のベストタイミングと寝る前の最終ライン

カフェインは何時間効く?運動前のベストタイミングと寝る前の最終ライン

15時のコーヒーで夜眠れない。運動の何分前に飲めばいいかいつも迷う。「もう効いてないから大丈夫」と夜に飲んで後悔した。「効いてる感覚」が消えても、カフェインは半分以上体内に残ったままです。半減期5時間の逆算ルールさえ覚えれば、運動前60分・就寝6時間前まで、すべて自分で計算できます。

筆者は筋トレ歴12年・トレーナー歴8年で1,000名以上を指導してきた中で、朝6時トレ・夜21時トレ・サマースタイルアワード減量期と、あらゆる時間帯のカフェイン使用を自分の体で検証してきました。

※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。妊娠中・授乳中の方、心疾患・不整脈・不眠症の既往がある方、子どもへのカフェイン使用については必ず医師・産科医にご相談ください。

※タイミングを最適化する前に、カフェインの運動効果や量の基本をおさらいしたい方は、先に カフェイン×筋トレ完全ガイド|効果・量・タイミング・副作用 をご覧ください。

カフェインの効果は何時間続く?半減期5時間で逆算する

カフェインの「効いてる時間」と「体内に残っている時間」はまったく別物です。ここを混同していると、夜に飲んで眠れなくなったり、運動前に飲むタイミングを外したりします。基本となる薬物動態を整理します。

飲んでから30〜60分でピーク(剤形で発現速度が違う)

経口で飲んだカフェインは胃と小腸からほぼ100%吸収され、血中濃度がピークに達するまでの時間はおよそ30分です。健康成人を対象にした薬物動態の研究(Blanchard 1983)では、ピーク到達までの平均時間は29.8分(個人差±8.1分)でした。経口で飲んだ場合の吸収率は約100%と、ほぼ全量が血中に取り込まれます。

ただし「30分でピーク」というのはあくまで純カフェインの目安で、剤形によって発現速度はかなり違います。コーヒーや錠剤よりもガムのほうが圧倒的に早く効き始めます。

剤形別 効果発現時間の早見表

急ぎたいときと長く効かせたいときで、剤形を使い分けるのが現場の知恵です。

  • カフェインガム:5〜10分で効き始める(口腔粘膜から直接吸収。Yang 2024)
  • マウスリンス(うがい):5分前後で覚醒感が立ち上がる(飲み込まないので副作用も最小)
  • エスプレッソ・濃いめのコーヒー:30〜60分でピーク
  • ドリップコーヒー(ホット):30〜60分
  • カフェイン錠剤:45〜90分(食事の有無で変動)
  • エナジードリンク:30〜60分(糖質と一緒で吸収やや遅れる)
  • カプセル型サプリ:60〜90分(被膜が溶ける時間が加わる)

「ウォームアップ中に飲み忘れた」と気づいたら、コーヒーや錠剤では間に合いません。ガムかマウスリンスに切り替える、というのが実用的な選択肢です。

半減期は健康成人の中央値で約5時間(個人差で2〜8時間)

半減期とは「血中のカフェイン濃度が半分になるまでの時間」のことです。健康成人の中央値はおよそ5時間で、Blanchard 1983では2.7〜9.9時間、薬物動態のレビュー(Magkos 2005)では2.5〜10時間と、人によって最大4倍もの開きがあります。

個人差を生む主な要因は、カフェインを分解する酵素CYP1A2の遺伝子型、性別、喫煙の有無、経口避妊薬の使用などです。詳しい話は後半の「個人差を生む3つの要因」で扱います。

覚えておきたいのは、「効いてる感覚」は2〜3時間で消えても、体内には半分以上残っているという事実です。15時に200mg飲むと、20時時点でまだ100mg、24時時点で50mgが残っている計算になります。

完全に抜けるには10〜12時間以上、24時間後でも微量残る

半減期が5時間なので、5時間ごとに半分・四分の一・八分の一と減っていきます。実際の減り方は次の通りです。

  • 5時間後:摂取量の50%が残存
  • 10時間後:25%
  • 15時間後:12.5%
  • 20時間後:6.3%
  • 25時間後:約3%(200mg摂取なら6mg相当)

つまり「ほぼ抜けきる」までに10〜12時間、完全に消えるには24時間以上かかるということです。前日のカフェインが翌朝の感受性に影響することがあるのもこのためです。

運動前のベストタイミングは「60分前」が王道

「運動の何分前に飲むか」は、効くかどうかを左右する最大の変数です。剤形・目的に応じて使い分けますが、純カフェイン錠やコーヒーなら60分前が王道で、ここを外すと効果が頭打ちになります。

ISSN推奨は運動60分前×3〜6mg/kg

国際スポーツ栄養学会(ISSN)の公式見解(Guest 2021)では、運動パフォーマンスを高める基本プロトコルとして体重1kgあたり3〜6mg、運動60分前に摂取を推奨しています。Tmax 30分で血中濃度が立ち上がり、運動開始時点でちょうど高い濃度を維持しているタイミングです。

体重60kgなら180〜360mg、70kgなら210〜420mgが目安です。9mg/kgを超える高用量は副作用が増えるだけで追加の効果は期待できないと、ISSNの公式見解は明示しています。1日400mgの安全上限と体重別早見表を含む量の詳しい設計は カフェインの1日摂取量は何mg?体重別の早見表で運動者の最適量を解説 で整理しています。

1時間前が最も安定した効果(30分前は爆発系には有効)

タイミング比較の比較試験(Harty 2020)では、健康成人を対象にカフェイン6mg/kgを運動の30分前・60分前・120分前のいずれかに摂取させ、下半身の筋力・パワーを比較しました。結果、1時間前の摂取がもっとも一貫してパフォーマンスを底上げし、30分前は反復ジャンプなどの爆発的種目で短期的な効果が出やすい一方、120分前は効果が弱まる傾向でした。

有酸素・筋力・パワー系を横断する大規模なエルゴ効果のまとめ(Grgic 2020)でも、各種競技で60分前摂取が標準的なプロトコルとして採用されています。

ガム・マウスリンスなら5〜10分前で間に合う

カフェインガムの効果をまとめた最新の体系的レビュー(Yang 2024)では、100〜300mgまたは2〜4mg/kgのカフェインガムが口腔粘膜から急速に吸収され、運動・生理応答に正の影響を与えることが示されています。コーヒーや錠剤と違い、消化管を経由しないため5〜10分で立ち上がるのが特徴です。

  • 突発的にやる気を上げたいとき:ガム5〜10分前
  • 飲み忘れたとき・移動中:ガムまたはマウスリンス
  • 計画通りに動けるとき:コーヒーまたは錠剤60分前
  • 長時間の競技:60分前に摂取後、中盤に少量を追加(中・後半の落ちを抑える)

朝トレ・昼トレ・夜トレでの実用設計

同じカフェインでも、トレ時刻によって設計が変わります。睡眠への影響を最小にするための時間割を整理しました。

  • 朝6時トレ:起床直後(5時頃)にコーヒー60〜200mg。空腹時で吸収が早く、効きも強い。1日の他のカフェインを控えれば夜まで影響しない
  • 昼12時トレ:11時に錠剤またはコーヒー200mg前後。トレ後の午後の眠気にも乗せられる。17時以降の追加は避ける
  • 夕方17時トレ:16時に100〜150mg。17時以降は半減期の関係で23時時点でも50mgが残るので、量を抑える
  • 夜21時トレ:原則カフェインなし。どうしても使うならガムかマウスリンスのみ(飲み込まない)。それ以外は睡眠を犠牲にする

試合・大会当日のタイミング戦略

大会・試合の場合は競技開始の60分前に体重比3〜6mg/kgを摂取するのが王道です。競技時間が90分を超える長時間競技では、中盤に1〜2mg/kgを追加する「スプリット投与」が報告されています。普段カフェインを飲んでいる人は試合の1〜2週間前から減らして耐性をリセットしておくと、当日の効きが大きく違います。

朝6時セッションが続く週は、5時起床後すぐに濃いめのコーヒー(カフェイン約120mg)を空腹で飲んでから5時45分にジムに着くようにしています。空腹時は吸収が早く、6時のトレ開始時点で血中濃度がピークに乗ってくる感覚があります。これを起床と同時にやらず、5時20分以降にずれ込ませた日はトレ前半が眠くて全然力が出ません。タイミングは本当にシビアです。

フィット

寝る何時間前までセーフ?「就寝6時間前」ルール

カフェインで運動効果を取りに行くなら、夜の睡眠への影響をゼロにはできません。半減期5時間を逆算すれば、何時までに摂取を終えるべきか自分で決められます。

就寝6時間前の400mgでも睡眠が削られる

もっとも引用される研究が、就寝の0時間前・3時間前・6時間前にカフェイン400mgを飲んだ場合の睡眠への影響を比較した比較試験(Drake 2013)です。結果、就寝6時間前に摂取しても総睡眠時間が有意に短縮することが報告されました。「6時間あれば抜けるだろう」という感覚は、量が多ければ通用しないということです。

100mgなら4時間前まで/400mgは12時間前でも影響

2025年に発表された量とタイミングの最新の比較試験(Gardiner 2025)では、より細かいルールが示されました。100mgなら就寝4時間前の摂取でも睡眠への悪影響は確認されませんでした。一方、400mgは12時間前でも寝つきの遅れと眠りの構造変化が出て、8時間前以内では睡眠の分断が悪化、4時間前以内では主観的な睡眠の質が34%低下しました。Drake 2013より量別に最終リミットが整理されており、従来ルールが最新研究で更新された格好です。

つまり「6時間前ルール」は少量(100mg前後)を前提とした目安であり、400mgクラスを飲むなら12時間前まで遡る必要があります。

摂取量別 体内残量早見表

半減期5時間で計算した、量×時間ごとの体内残量です。就寝時に50mg未満まで落としておくのが睡眠の質を守る目安になります。

  • 50mg摂取:1h後 44mg/3h後 33mg/5h後 25mg/8h後 16mg/12h後 9mg
  • 100mg摂取:1h後 87mg/3h後 66mg/5h後 50mg/8h後 33mg/12h後 19mg
  • 200mg摂取:1h後 174mg/3h後 132mg/5h後 100mg/8h後 66mg/12h後 38mg
  • 300mg摂取:1h後 261mg/3h後 198mg/5h後 150mg/8h後 99mg/12h後 57mg
  • 400mg摂取:1h後 348mg/3h後 264mg/5h後 200mg/8h後 132mg/12h後 76mg

200mg摂取の場合、就寝時に50mg未満にするには8〜10時間の猶予が必要だと分かります。「夕方コーヒー1杯くらい」と思っていたカフェオレ(150mg)が、22時就寝なら14時までに飲み終えるべき、という具体的な計算ができるようになります。

就寝時刻別 最終摂取リミット早見表

就寝時刻と量から逆算した最終リミットです。「就寝時に体内50mg未満」を基準にしました。

  • 22時就寝・100mg摂取:18時まで(4時間前)
  • 22時就寝・200mg摂取:16時まで(6時間前)
  • 22時就寝・400mg摂取:10時まで(12時間前)
  • 24時就寝・100mg摂取:20時まで
  • 24時就寝・200mg摂取:18時まで
  • 24時就寝・400mg摂取:12時まで
  • 26時就寝・200mg摂取:20時まで
  • 26時就寝・400mg摂取:14時まで

「夜トレで400mg、24時就寝」というスケジュールはそもそも睡眠と両立しないのが分かります。夜トレ派は量を200mg以下に絞るか、ガム・マウスリンスで飲み込まずに使うのが現実解です。

「眠れた気がする」でも深い眠りは減っている

カフェインと睡眠の関係をまとめた大規模な分析(Gardiner 2023)では、総睡眠時間が平均45分短縮、深い眠りが11.4分減少、寝つくまでの時間と浅い眠りが増加することが示されました。

同じ分析では「コーヒー107mgは就寝8.8時間前まで、運動前サプリの平均量217.5mgは就寝13.2時間前まで」が睡眠への悪影響が出ない最終ラインとされています。「飲んでも眠れる」と感じても、深い眠りの段階が削られて回復や筋肥大が損なわれる可能性が高いということです。

仕事の都合で夜21時からトレーニングする時期があったとき、最初は普段通り200mgのカフェインを使っていました。トレーニング自体は問題なくこなせて「眠れてる」感覚もあったのですが、起床時の疲労感が明らかに違う。心拍変動を測ると自律神経の戻りが弱く、回復が削られているのが数字でも分かりました。それ以降、夜トレの日はマウスリンス(飲み込まない)に完全に切り替えています。

フィット

同じ量でも効き方が違うのはなぜ?タイミング設計に効く3つの要因

「先輩は400mgで普通にトレしてるのに、自分は200mgで動悸する」「2杯目で手が震える」。同じ量で反応がここまで違うのは、気合や慣れではなく体質と生活習慣の差です。タイミング設計を自分用に最適化するには、自分の代謝タイプを知っておく必要があります。ここでは「タイミングを動かすかどうか」の判断に直結する3つの軸だけ短く整理し、遺伝子型ごとの効果差や運動効果の出方の詳細は カフェインが効かない・効きすぎるのはなぜ?体質と遺伝子で決まる個人差を解説 に委ねます。

CYP1A2遺伝子型で半減期が大きく動く

カフェインを分解する主な酵素はCYP1A2と呼ばれ、この遺伝子の型によって代謝速度が大きく変わります。速い代謝タイプ(AA型)と遅い代謝タイプ(CC型)では半減期に最大4倍の差が出ることが報告されており、CC型の人は午後のカフェインが翌朝まで残ってしまうこともあります。同じ量で動悸や不眠が強く出る人はCC型寄りの体質かもしれません。遺伝子型ごとの運動効果の差(AA型はタイム短縮、CC型は逆効果)まで踏み込みたい方は カフェインが効かない・効きすぎるのはなぜ?体質と遺伝子で決まる個人差を解説 で詳しく整理しています。

体重・性別・喫煙・経口避妊薬・妊娠で変動

遺伝子以外にもタイミングに影響する要因が複数あります(Pickering 2018)。

  • 喫煙者:CYP1A2活性が上がるため代謝が早い(半減期が短い)。同じ量でも効きにくい
  • 経口避妊薬を使っている女性:肝臓のカフェイン代謝が遅くなる。半減期が約1.5〜2倍に延びるとの報告(Abernethy 1985で1.5倍、Grzegorzewski 2022で約2倍)。詳細な運用は カフェインと女性|生理・ピル・貧血のときの飲み方を運動視点で整理
  • 妊娠中:妊娠後期で半減期が10時間以上に延びることがある(産婦人科の指示が最優先)
  • 体重:絶対量だけでなくmg/kg比で考える。体重80kgと50kgでは同じ200mgでも効き方が違う
  • 性別:女性のほうが平均的にやや代謝が遅い傾向(諸研究で差は小さい)

毎日摂ると慣れで効きが弱まる(耐性形成)

毎日カフェインを摂っていると、徐々に効きが弱まる「耐性」が形成されることが複数の比較試験で示されています(Lara 2019ほか)。タイミングそのものへの影響として、耐性形成中は同じ60分前のタイミングでも効果が体感しにくいため、量・時間ではなく一度抜いて再導入する設計が必要になります。耐性形成のメカニズムと、断ち日数・運動者向けサイクリングプロトコル(重要日だけ効かせる設計)は カフェイン断ちの効果は何日で出る?耐性リセットと運動者向けサイクリング設計 で4パターン提示しています。

時間帯別カフェイン活用シナリオ(運動者の実例)

ここまでの薬物動態と個人差を踏まえて、実際のトレーニーがどう設計するかを具体例で示します。自分の生活時間帯に近いものを参考にしてください。

朝トレ派(朝6時開始)の組み立て

朝トレの強みは、カフェインの影響が夜まで残らないことです。空腹時で吸収が早く、低用量でも十分効きます。

  • 5時00分:起床、ぬるま湯コップ1杯
  • 5時05分:濃いめのコーヒー1杯(カフェイン100〜150mg)またはカフェイン錠100mg
  • 5時45分:ジム到着、ウォームアップ
  • 6時00分:トレ開始。血中カフェインがピーク前後
  • その日の追加カフェイン:午前中にもう1杯(80mg程度)までならOK。午後以降は控える

夜トレ派(21時以降)の睡眠を守る使い方

夜トレで睡眠を犠牲にしないなら、選択肢は2つです。

  • カフェインなしのプレワークアウト:シトルリンマレートやベタアラニンなど、覚醒系成分を使わずパンプ・持久力を狙う
  • カフェインガム or マウスリンス:トレ5〜10分前に使用。マウスリンスは飲み込まないので体内吸収を最小化できる

「効かせて寝る」は両立が難しいので、夜トレの日はそもそもカフェインを使わない選択も合理的です。

減量期:朝のファスト有酸素前のカフェイン×夕方完全カット

サマースタイルアワード2017の減量期、私は朝5時半に空腹で錠剤を飲み、6時から30分のファスト有酸素を行うルーティンを組んでいました。本記事はタイミング軸なのでここでは時間設計に絞ると、半減期5時間からの逆算で14時以降はカフェイン完全カットを徹底することで、減量期でも睡眠の質を落とさずに過ごせました。減量期の具体的な量(朝のファスト有酸素時の体重別mg設計)、朝vs夕方の脂肪酸化比較、低血糖の落とし穴の避け方など、目的を「脂肪酸化の底上げ」に絞った活用法は カフェインはダイエットに使える?脂肪燃焼の仕組みと減量期の活用法を13研究で整理 で詳しく扱っています。

試合・大会前2週間の耐性リセット戦略

大会当日の効きを最大化したいなら、Lara 2019の知見を踏まえて大会2週間前から段階的にカフェインを抜くのが王道です。1週間目は普段の半量、2週間目はゼロまたはデカフェ。離脱に伴う頭痛や倦怠感は2〜9日で落ち着いてくるという報告があります。当日は60分前に体重比4〜6mg/kgで久しぶりのカフェインを摂ると、血中濃度が立ち上がるタイミングと耐性ゼロが重なり、効果を体感しやすくなります。耐性リセットの具体プロトコルや断ち頭痛の乗り切り方は カフェイン断ちの効果は何日で出る?耐性リセットと運動者向けサイクリング設計 で詳述しています。

よくある質問

Q. コーヒー1杯(90mg)は何時間で抜ける?

半減期5時間で計算すると、5時間後に45mg、10時間後に23mg、15時間後に11mgまで減ります。「ほぼ抜ける」のは10時間後が目安、完全に消えるのは20〜25時間後です。15時に飲んだ90mgは、22時時点でまだ約32mg残っている計算で、就寝23時なら睡眠の質に影響する可能性があります。

Q. 50mgでも寝る前は避けたほうがいい?

就寝直前の50mgは避けたほうがいいです。Gardiner 2023の複数の研究をまとめた分析では、就寝に近いほど総睡眠時間と深い眠りが削られることが示されています。50mg摂取でも1時間後には44mg、3時間後でも33mgが体内に残るため、就寝3〜4時間前までを最終ラインに考えてください。緑茶(150mlで約20mg)でも夜の連続摂取は要注意です。

Q. コーヒーと錠剤で吸収速度はどう違う?

純カフェイン錠剤は45〜90分でピーク、コーヒーは30〜60分でピークと、コーヒーのほうがやや早く立ち上がります。錠剤は被膜を溶かす時間が加わるためです。「何時間前」を考えるときは、錠剤なら60〜90分前、コーヒーなら45〜60分前を目安にすると外しません。

Q. 妊娠中の半減期は?

妊娠後期では半減期が10時間以上に延びることがあると報告されています。各国の食品安全機関のレビューでは妊娠中の上限は1日200〜300mg程度とされていますが、本記事は妊娠中の摂取設計を扱う範囲ではありません。必ず産婦人科医にご相談ください。

Q. カフェインが切れたサインは?

覚醒感のピーク(飲んでから1〜2時間)が過ぎ、徐々にぼんやりした疲労感が戻ってくるのが「効いてる感覚が消える」タイミングです。ただし体感が消えても血中濃度は半分残っていることに注意してください。「もう効いてないから2杯目を」と15時に追加すると、夜の睡眠を大きく削ることになります。体感ではなく時計と量で管理するのが鉄則です。

まとめ

  • 飲んでから30〜60分でピーク:純カフェインのTmaxは約30分(Blanchard 1983)。コーヒー30〜60分、錠剤45〜90分、ガム5〜10分と剤形で発現速度が違う
  • 半減期は健康成人で約5時間(個人差で2〜10時間):CYP1A2遺伝子・喫煙・経口避妊薬で大きく変わる
  • 「効いてる感覚」が消えても体内には半分残る:体感ではなく時計と量で管理する
  • 運動前は60分前×3〜6mg/kgが王道:ISSN見解(Guest 2021)。Harty 2020でも1時間前が最も安定した効果
  • ガム・マウスリンスは5〜10分前で間に合う:突発時・夜トレ・移動中の選択肢(Yang 2024)
  • 就寝6時間前ルールは200mg以下が前提:400mgなら12時間前まで遡る(Drake 2013、Gardiner 2025)
  • 「眠れた気がする」でも深い眠りは45分削られる:総睡眠時間-45分、深い眠り-11.4分(Gardiner 2023)
  • 個人差は遺伝子で4倍:CC型(遅い代謝)は4mg/kgで逆にパフォーマンス低下(Guest 2018)
  • 毎日摂ると効きが弱まる:初日に最大の効果が出て20日にかけて漸減(Lara 2019)。大会前は2週間で耐性リセット
  • 全体像を俯瞰するには:効果・量・タイミング・副作用・体質差・併用ルールを横断的にまとめた カフェイン×筋トレ完全ガイド|効果・量・タイミング・副作用 で、本記事の位置づけも見えてくる

カフェインのタイミング設計は、半減期5時間という1つの数字で全部逆算できます。「運動60分前・就寝6時間前(200mg超なら12時間前)」を基準に、自分の代謝タイプ・トレ時刻・大会日程に合わせて微調整してください。体感ではなく時計と量で管理する習慣が、効果と睡眠を両立する一番の近道です。

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参考文献

この記事の内容も、数千件のフィットネス論文を人の手で一つずつ読み解いた研究データベースに基づいています。同じデータベースを直接検索できる「FitOnline Lab」なら、あなた自身の気になるテーマも調べられます。

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