カフェインの飲み合わせ|クレアチン・プロテイン・BCAAと一緒に飲んでいい?
朝のコーヒーとプレワークを毎日両方飲んでいる。クレアチンとカフェインは別々に摂るべきか迷う。風邪薬を飲んだ日にコーヒーで動悸が止まらなくなった経験がある。
じつは、運動前60分に1回・量さえ守れば、ほとんどの組み合わせはOKです。ただし「薬」と「空腹時の重ね飲み」だけは話がまるで違います。
筋トレ歴12年・トレーナー歴8年、自分でもクライアントでもカフェイン併用の失敗を散々見てきた立場から、ヒト研究13件で正直に整理しました。
※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。服薬中の方、心疾患・不整脈・カフェイン感受性のある方は、自己判断で併用せず必ず医師・薬剤師にご相談ください。
※併用ルールに入る前に、カフェイン本体の運動効果や量・タイミングの基本をおさらいしたい方は、先に カフェイン×筋トレ完全ガイド|効果・量・タイミング・副作用 をご覧ください。
カフェイン併用OK/NG早見表【サプリ5種+薬4種】
細かい話に入る前に、結論だけ先に貼っておきます。「自分の組み合わせは安心していいのか」を最初に確認してください。
サプリとの併用
- クレアチン × カフェイン:◎(運動前カフェイン1回・クレアチン食後ならむしろ追い風)
- プロテイン × カフェイン:◎(吸収阻害のヒト試験は存在しない)
- BCAA × カフェイン:◎(脳が感じる疲労を抑える相乗効果あり)
- EAA × カフェイン:◎(BCAAと同様、競合する作用なし)
- プレワーク × コーヒー:△(合計400mg/日を超えやすいので逆算必須)
薬との併用
- 風邪薬(無水カフェイン配合):×〜△(重複でカフェイン過剰になりやすい)
- 気管支拡張薬(テオフィリン系):×(動悸・不整脈リスク、医師相談必須)
- 経口避妊薬(低用量ピル):△(カフェイン分解が遅くなり半減期が約1.5〜2倍)
- キノロン系抗菌薬(エノキサシン等):×(カフェイン代謝を強く阻害)
サプリ側はほぼ「気にしすぎ」、薬側は「自己判断厳禁」が大枠の答えです。以下、それぞれの根拠を順番に見ていきます。
カフェイン×クレアチン|「打ち消し論争」の現在地
そもそもカフェイン自体が運動成績を底上げするからこそ、組み合わせが議論される前提があります。Grgicら(2018)の複数の研究をまとめた分析でも、運動前カフェインは筋力・パワーへの向上効果が確認されており、上半身の筋力でとくに有意でした。そのうえで、カフェイン併用で最も有名な議論が「クレアチンの効果を打ち消す」という説です。これは1996年の1本の論文が独り歩きしている話で、現在の研究を読むと結論が変わっています。
1996年の打ち消し古典:Vandenberghe
議論の発端になった研究が、Vandenbergheら(1996)の比較試験です。9名の男性に対し、クレアチンのみ・クレアチン+カフェイン5mg/kg/日・偽薬の3条件を6日間ずつ試したところ、クレアチン単独では筋力・パワーが向上したのに対し、カフェイン併用群では効果が消えたと報告されました。ただし筋肉のエネルギー源(ホスホクレアチン)は両群とも4〜6%増加していたため、「貯まっているのに発揮できない」という不思議な結果でした。
このn=9の小規模研究が四半世紀にわたって「カフェインはクレアチンを打ち消す」という都市伝説の根拠になってきました。
メカニズム仮説:Hespel 2002
打ち消しの正体として有力視されたのが、Hespelら(2002)が示した「筋肉の弛緩時間の対立」です。クレアチンは筋肉が縮んだあとリラックスする時間を約5%短縮するのに対し、カフェインは逆に約10%延長させます。両者がベクトルとして真逆に働くため、毎日同時に飲むと打ち消し合うのではないか、という仮説でした。
2011年以降の流れが変わった研究:Lee
ところがLeeら(2011)が、クレアチンを5日間先にローディングしたあと、運動前にだけ急性的にカフェイン6mg/kgを飲ませる方法を試したところ、スプリント1〜2回目のパワーが偽薬より有意に向上しました。「毎日同時」ではなく「クレアチンは継続、カフェインは運動前1回」という時間差設計だと、打ち消すどころか上乗せされたのです。
2016年の決定的反証:Trexlerのコーヒー併用RCT
そして決定的だったのがTrexlerら(2016)の比較試験です。クレアチンローディング中にコーヒー(カフェイン303mg)または無水カフェインを併用させたグループと、クレアチン単独グループを比較したところ、運動成績に差は出ませんでした。コーヒーで一緒に飲んでも打ち消し効果は再現されなかったのです。むしろ無水カフェイン群で4名がお腹がゴロゴロする不快感を報告したのに対し、コーヒー群はゼロ。剤形(粉のサプリかコーヒーか)のほうが体への当たりに影響していました。
系統的レビューの結論:Elosegui 2022/Marinho 2023
2022年と2023年に出た「複数の研究をまとめた整理」では、結論はこう収束しています。
- 急性投与(ローディング後の運動前1回):4研究中3研究で干渉なし、むしろ追い風(Elosegui 2022)
- 慢性併用(毎日同時に長期間):10研究中、急性投与プロトコルを調べた5研究のうち3研究で追加効果が確認された一方、慢性投与プロトコルでは追加効果は限定的(Marinho 2023)
Trexler & Smith-Ryan(2015)のナラティブレビュー(複数の研究を網羅的に紹介する読み物形式の総説)も、打ち消しの本質は薬の代謝の干渉ではなく、「筋肉の弛緩時間の対立」または「胃腸の不快感の重なり合い」だと整理しています。実際、Ostojicら(2008)はクレアチン10gの一気飲みで下痢発生率55.6%、5g×2回で28.6%と報告しており、お腹がゴロゴロする本当の原因は「カフェインのせい」ではなく「クレアチンの一気飲み高用量」だったわけです。
コンテスト準備期に「カフェインとクレアチンは離す」を厳格に守る6週間と、運動前にまとめて飲む6週間を自分で比較したことがあります。結論は体感差なし。スクワットの重量も体重もほとんど同じでした。研究と一致する結果で、無理に時間をずらす必要はないというのが今の私の立場です。
カフェイン×プロテイン|「吸収を妨げる」という俗説の検証
「コーヒーで割ったプロテインはタンパク質の吸収が落ちる」という説をSNSや古いブログでよく見かけます。結論から言うと、ヒトでこの吸収阻害を証明した比較試験は存在しません。試験管レベル・動物レベルでの「タンニン(コーヒーの渋み成分)がタンパク質と結合する」というデータが拡大解釈された都市伝説です。
運動後の糖質+カフェインはむしろ追い風:Pedersen 2008
逆に、運動後の栄養補給ではカフェインが助けになる場面すらあります。Pedersenら(2008)の比較試験では、激しい運動後に糖質+カフェイン8mg/kgを摂ったグループは、糖質単独のグループより筋肉のエネルギー貯蔵(グリコーゲン)の回復速度が66%速いと報告されました。プロテインそのものの吸収を直接見た研究ではありませんが、「運動後にカフェインが入っているとリカバリーを邪魔する」という前提が成り立たないことを示すデータです。
では、コーヒーで割ってもいいのか
味と温度が好みなら問題ありません。風味が好きで続けやすいならむしろ正解です。ただし注意点が2つあります。
- 熱いコーヒー(70℃以上)でプロテインを溶く:ホエイは熱でダマになりやすいので、温度を下げてから混ぜる
- カフェインの総量:朝コーヒー+プロテインコーヒー+トレ前カフェインで合計400mgを超えないように逆算する
カフェイン×BCAA・EAA|脳疲労を抑える相乗のしくみ
カフェインと BCAA・EAA の組み合わせは、競合する作用がほぼゼロの「相性の良い組」です。とくに長時間運動では、両者を合わせると脳が感じる疲労を二重に抑える効果が確認されています。
長時間ランでの相乗効果:Peltier 2011
Peltierら(2011)の比較試験では、2時間のトレッドミル走行中に糖質+BCAA+カフェインを摂ったグループが、偽薬群より以下の改善を示しました。
- 走行成績:約2%向上
- 脳が感じる疲労(中枢性疲労):有意に低減
- 筋肉そのものの疲労(末梢性疲労):有意に低減
- 主観的なきつさ(RPE):有意に低下
BCAA は脳内のセロトニン合成を抑えて「疲れた感」を遅らせる方向、カフェインはアデノシン受容体をブロックして覚醒を高める方向。違うルートで疲労感を抑えるため、足し算で効くのです。EAA も BCAA を内包しているため、同じ枠で考えて構いません。
朝6時のクライアントセッション前に BCAA 10g+カフェイン200mg を水に溶かして飲むと、寝起きでも頭が冴えて指導の言葉が滑らかに出てくる感覚があります。注意点は1つだけ、利尿作用が強くなるので水分補給を普段の1.5倍に増やすこと。これだけ守れば、長時間トレーニングや早朝指導の鉄板コンビです。
カフェイン×薬|風邪薬・気管支拡張薬・避妊薬・抗菌薬の落とし穴
ここからが本記事で最も注意すべきパートです。サプリ同士はほぼ「気にしすぎ」で済みますが、薬との併用は体内のカフェイン濃度を一気に押し上げることがあり、動悸・不整脈・不眠の引き金になります。
カフェインが代謝される仕組み
カフェインは肝臓の特定の酵素(カフェインを分解する肝臓の酵素)でほぼすべて分解されます。Carrillo & Benitez(2000)の臨床薬理レビューによれば、この酵素を阻害したり、同じ酵素で分解される薬を一緒に飲んだりすると、カフェインが体内に蓄積して半減期が2〜5倍に伸びることが報告されています。普段なら4〜5時間で半分になるカフェインが、10時間以上残り続けるイメージです。
風邪薬:無水カフェイン重複と興奮系成分
市販の総合感冒薬・鼻づまり薬には、覚醒成分として無水カフェイン50〜80mgが配合されている製品が多くあります。さらに鼻づまり用のプソイドエフェドリンなど、心拍数を上げる興奮系成分が同時に入っていることもあります。これに気づかず朝コーヒー+トレ前プレワークを足すと、簡単に1日のカフェイン総量が500mgを超え、動悸・手の震え・不眠が連鎖します。
実際にあった例として、花粉症シーズンに市販の鼻炎薬(プソイドエフェドリン+無水カフェイン配合)を1日3回服用しながら朝コーヒー1Lを飲んでいた方が、午後から動悸が止まらず相談に来られました。コーヒーを半量に減らし、薬剤師にカフェイン非配合の鼻炎薬に変えてもらったところ、その日のうちに動悸は治まりました。薬の成分表に「無水カフェイン」「カフェイン」の記載があるかを必ず確認することが、最低限のリスク管理です。
気管支拡張薬(テオフィリン系):構造が似すぎる
喘息・気管支炎で処方されるテオフィリンは、カフェインと化学構造がほぼ兄弟の薬で、同じ酵素で代謝されます。一緒にコーヒーを飲むと両者の血中濃度が押し上げ合い、動悸・吐き気・不整脈のリスクが上がります。テオフィリンを処方されている方が運動前カフェインを摂る場合は、必ず処方医に「コーヒーやプレワークを飲んでも安全な量」を確認してください。
経口避妊薬(低用量ピル):カフェインの効きが約1.5〜2倍に
低用量ピルに含まれるエストロゲンは、カフェインを分解する肝臓の酵素の働きを弱めます。Carrillo & Benitez(2000)やGrzegorzewski 2022のレビューでは、ピル使用中の女性はカフェインの半減期が約1.5〜2倍に延びると報告されています(古典的なAbernethy 1985で1.5倍、最新の解析で約2倍と研究によって幅あり)。同じ200mgを飲んでも、効きが1.5〜2倍長く続くイメージです。詳細な女性運動者の運用設計は カフェインと女性|生理・ピル・貧血のときの飲み方を運動視点で整理 で扱っています。
実害としては「夜に眠れない」「いつもと同じコーヒー1杯で動悸」が代表的です。対策はシンプルで、普段の半量から始めること、就寝6〜8時間前以降は一切摂らないことの2つだけです。
キノロン系抗菌薬(エノキサシン・シプロフロキサシン等)
細菌感染で処方されるキノロン系抗菌薬の一部、特にエノキサシンはカフェインを分解する酵素を強く阻害します。普段の数倍カフェインが体に残るため、抗菌薬の処方期間中はコーヒー・エナジードリンク・プレワークを原則一時停止するのが無難です。これも処方時に薬剤師から「カフェインを控えてください」と指導されるのが通例ですが、トレ前カフェインを習慣化している人は見落としがちです。
※服薬中の方は、自己判断でカフェインや栄養サプリと併用せず、必ず処方医・薬剤師にご相談ください。本記事は研究データの紹介であり、個別の併用可否を判定するものではありません。
動悸・不眠・血圧上昇など、薬を飲んでいない人でも体質によって出やすい副作用の閾値や感受性差については カフェインの副作用|動悸・血圧上昇・過剰摂取の安全ライン徹底解説 で症状別に詳しく扱っています。
プレワークアウト製品との重複問題|400mgを超えないための逆算
意外と見落とされるのが、プレワークアウト製品とコーヒーの「カフェイン総量」の重複です。Guestら(2021)の国際スポーツ栄養学会のポジションスタンドでは、運動前カフェインの推奨量は体重あたり3〜6mg/kg、9mg/kg超は追加効果がないどころか副作用が増えるとされています。体重70kgの人で言えば、運動前1回あたり210〜420mg、1日上限の目安が400〜500mgです。
三重がけで簡単に超える
プレワークアウト製品は1スクープあたり150〜400mg(一般的には200〜350mg、海外製で最大400mg)のカフェインを含むのが一般的です。これに以下を足すとどうなるか。
- 朝のコーヒー1杯:約100mg
- 昼のエナジードリンク1本:約80〜140mg
- プレワーク1スクープ:150〜400mg
- 合計:380〜590mg/日
すぐに上限を超えます。さらにここへ「眠気覚まし」のカフェイン錠剤(1錠100〜200mg)を足すと、簡単に1日600mg超えに到達します。
昔、海外製プレワーク300mg+朝コーヒー2杯+ダメ押しのカフェイン錠剤200mgで合計500mg超を一気に摂ったことがあります。トレ自体は重量がよく上がって最高でしたが、その夜は心臓が「ドックンドックン」と鳴りっぱなしで2時間眠れず。翌日も日中ずっと頭がフラフラする後遺症が出ました。「足し算」を甘く見てはいけないと痛感した一件です。
プレワーク使用日のルール
- プレワーク使用日はコーヒー1杯まで:朝1杯飲んだら、昼以降の追加カフェインはゼロ
- 製品ラベルのカフェイン含有量を確認:「カフェイン無水物」「ガラナ」「マテ茶」「緑茶エキス」などすべてカフェイン源
- ノンカフェイン版(パンプ系)への切り替え:1日複数回トレーニングする日や夜トレの日は有効
本記事はサプリ・薬との併用が主軸ですが、もう一つ運動者が無視できない「併せ物」がアルコールです。エナジードリンク+酒の同時摂取は飲酒量を増やし急性中毒リスクが上がる、飲酒翌日の高強度トレで最大筋力が34〜40%低下したまま動くとケガしやすい、など別軸の特殊リスクが立ち上がります。サプリ併用とは違うルールが必要なので、運動者向けの判断フローと飲酒翌日の運用5ステップは カフェインとアルコール|飲酒翌日のトレ・エナドリ+酒のリスクを整理 で別記事として整理しています。
運動前60分を軸にした1日の時間割テンプレート
サプリと薬の話を整理したうえで、最終的に「いつ何を飲むか」のテンプレートが必要です。研究データから組み立てた1日の標準形を貼っておきます。
夕方トレーニーの時間割(17時トレ・23時就寝)
- 7:00 朝食:コーヒー1杯(カフェイン約100mg)+プロテイン(朝食代わりOK)
- 12:00 昼食:通常食(カフェイン追加なし)+クレアチン5g(食後で胃腸の不快感を回避)
- 16:00 トレ60分前:プレワーク or カフェイン無水物200mg+EAA/BCAA10g
- 17:00〜18:00 トレーニング:水分補給はいつもの1.5倍
- 18:30 トレ後:プロテイン20〜40g+糖質(クレアチンを朝に取らない場合はここで5g)
- 17時以降は新規カフェインゼロ:半減期5時間×就寝6時間前ルール
朝トレーニーの時間割(6時トレ・23時就寝)
- 5:00 起床:水を500ml、空腹時の動悸を避ける
- 5:15 トレ60分前:カフェイン200mg+BCAA10g+クッキー1枚程度の糖質
- 6:00〜7:00 トレーニング
- 7:30 朝食:プロテイン+糖質+クレアチン5g(食後)
- 15:00以降は新規カフェインゼロ:半減期計算で就寝に間に合わせる
よくある質問
Q. プロテインとコーヒーを混ぜると吸収が落ちますか?
ヒトを対象にした質の高い比較試験で、プロテインとコーヒーを一緒に摂ることで吸収が落ちたという報告は見つかっていません。試験管レベルでタンニンとタンパク質が結合するデータはありますが、生体内で意味のある吸収阻害を示した研究はないのが現状です。風味と温度の好みで決めて問題ありません。ただしホエイは熱でダマになりやすいので、コーヒーは少し冷ましてから混ぜるのがおすすめです。
Q. 朝コーヒーを飲んでからクレアチンを飲むのはOKですか?
OKです。Trexlerら(2016)の比較試験で、クレアチン+コーヒー(カフェイン303mg)併用群はクレアチン単独群と運動成績に差がなかったと報告されています。1996年の「打ち消し論」は古い小規模研究が独り歩きした結果で、現在の系統的レビューでは否定されつつあります。ただし、クレアチンは食後に飲むほうがお腹がゴロゴロする不快感を避けやすいので、朝コーヒー→朝食→クレアチン5gの順がおすすめです。
Q. 風邪薬を飲んだ日にトレ前カフェインを摂ってもいいですか?
原則控えてください。市販の総合感冒薬・鼻炎薬の多くに無水カフェイン50〜80mgが配合されており、プソイドエフェドリンなど心拍数を上げる成分が一緒に入っていることもあります。トレ前にプレワークを足すと簡単にカフェイン過剰になり、動悸・不眠の引き金になります。風邪を引いた日はトレーニングそのものを軽くするか休むのが本来の対応で、どうしても必要な場合は薬剤師にカフェイン非配合の薬を相談してください。
Q. BCAAドリンクにカフェインを混ぜてもいいですか?
むしろ相性の良い組み合わせです。Peltierら(2011)の比較試験では、糖質+BCAA+カフェインを摂取したグループが2時間走行で成績が約2%向上し、脳が感じる疲労と主観的なきつさが有意に下がっています。BCAAとカフェインは違うルートで疲労感を抑えるため、足し算で効きます。注意点は1つだけ、両者とも利尿作用があるので水分補給を多めにとってください。就寝6〜8時間前以降は摂らないことも忘れずに。
Q. プレワークを飲んでいる日にコーヒーを飲んだら多すぎですか?
製品のカフェイン含有量によります。プレワーク1スクープが200mg程度なら朝コーヒー1杯(約100mg)を足しても合計300mgで安全域内です。一方、海外製プレワークの300〜350mg含有品にコーヒー2杯を足すと500mg超になり、Guest 2021の上限の目安を超えます。「ラベルのカフェイン量+コーヒー1杯=約100mg」で先に逆算してから、その日に飲んでよいコーヒーの杯数を決めるのが正解です。
まとめ
- 運動前1回・量を守ればほぼOK:サプリ同士の打ち消しは、現在の研究ではほぼ否定されている
- クレアチンは食後・カフェインは運動前60分:時間差摂取が無難で、お腹がゴロゴロする不快感も回避できる
- プロテイン×コーヒーの吸収阻害:ヒトの比較試験で確認された報告はなく、風味の好みで決めてよい
- BCAA・EAA×カフェイン:脳が感じる疲労を二重に抑える相乗効果が確認されている
- 薬との併用は要注意:風邪薬・気管支拡張薬・低用量ピル・キノロン系抗菌薬は必ず医師・薬剤師に相談
- プレワークの三重がけに注意:プレワーク+コーヒー+カフェイン錠剤で簡単に500mg超え、ラベルの含有量から逆算する習慣を
- 1日の上限目安は400mg、運動前は3〜6mg/kg:9mg/kg超は追加効果なし、副作用だけが増える
- 全体像を俯瞰するには:効果・量・タイミング・副作用・体質差・併用ルールを横断的にまとめた カフェイン×筋トレ完全ガイド|効果・量・タイミング・副作用 で、本記事の位置づけも見えてくる
カフェイン併用の8割は「過剰に怖がる必要なし」、残り2割の薬と空腹時の重ねがけだけは「自己判断厳禁」。この線引きさえ守れば、運動前カフェインは他のサプリとどんどん組み合わせて構いません。
【次に読むべきおすすめ記事】
本文で参照した関連記事を、優先度の高い順に並べました。
- カフェインの効果・量・タイミング・副作用を運動者向けに総まとめ → カフェイン×筋トレ完全ガイド|効果・量・タイミング・副作用
- 動悸・血圧上昇・過剰摂取への時系列対処と感受性差 → カフェインの副作用|動悸・血圧上昇・過剰摂取の安全ライン徹底解説
- 低用量ピル・月経周期・鉄欠乏で変わる女性運動者向けの調整 → カフェインと女性|生理・ピル・貧血のときの飲み方を運動視点で整理
参考文献
FitOnlineでは数千件のフィットネス関連論文を解析し、その内容をひとつずつ人間が確認したうえでデータベース化しています。このデータベースからあなたの疑問や悩みに直接答える検索エンジン「FitOnline Lab」もご活用ください。
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この記事を書いた人
フィット
- 2014年7月 筋トレスタート(歴10年)
- 2018年5月 パーソナルトレーナースタート(歴7年)
- 2019年6月 社内で最速級の速さで店長へ就任
- 2020年4月 フリーランスパーソナルトレーナーとして独立
- 2022年7月 株式会社FITONLINE設立
- 2026年3月 FitOnline Labを開発。2,000以上のフィットネス関連論文を査読。
- 2026年6月 FitOnlineで試飲したプロテイン24ブランド・235フレーバー
- パーソナルトレーナーとして最高月収150万円達成
- 実際に飲んで試してきたプロテインの種類50種類以上、サプリメント30種以上
- ANYTIME、JOYFIT、FASTGYM、ゴールドジム、FIT PLACE、東急スポーツオアシスなど計10以上の大手ジム利用経験あり
- 通算1,000名以上のお客様へカウンセリング・セッション
- お客様の最高減量幅34kg
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