グルタミンが多い食品ランキング|含有量一覧・コンビニで買える食べ物も紹介
「グルタミンって何に多く入ってるの?」「食べ物だけで足りる?」「加熱したら壊れるって本当?」
ジムでもSNSでも、グルタミンの食品に関していちばん多いのはこの3つの質問です。実際に検索してみると、「肉に多い」と書いてある記事もあれば「大豆が最強」と書いてある記事もあって、しかも具体的な含有量が載っていないものがほとんど。何をどれだけ食べればいいのか、余計に分からなくなった経験はありませんか。
じつは、この混乱の原因はとてもシンプルです。日本の食品成分表にはグルタミンの含有量が載っていないので、多くの記事が「なんとなく」で書いているだけだったりします。
筋トレ歴12年・パーソナルトレーナー歴8年の中で、「グルタミンって食べ物からどれくらい摂れますか?」と聞かれた回数は50を超えます。そのたびにアメリカの研究データベースを引っ張り出し、食品ごとの含有量を計算してクライアントに伝えてきました。以下、ヒトを対象にした7件の研究と、食品中のグルタミン含有量を世界で初めて体系的に測定した論文を根拠に、食品選びからサプリとの使い分けまで忖度なくお伝えします。
※本記事は学術研究の紹介を目的としたもので、医療行為や治療を推奨するものではありません。栄養や体調に関する不安がある場合は、必ず医師や管理栄養士にご相談ください。
※グルタミンの効果や飲み方の全体像は グルタミンとは?体内で最も多い「守りのアミノ酸」の全体像 でまとめています。
グルタミンが多い食品ランキング【カテゴリ別一覧表】
グルタミンが多い食品を知るには、まず大前提を押さえる必要があります。日本の食品成分表にはグルタミンの含有量が記載されていません。ネット上で見かける数値の多くは根拠が曖昧です。
この記事では、食品中のグルタミン含有量を世界で初めて体系的に測定したアメリカの研究(Lenders 2009)のデータを基本にしています。同研究によると、肉のタンパク質に含まれるグルタミンの割合は約4.8%。この比率を使えば、タンパク質量がわかっている食品のグルタミン含有量をおおよそ推定できます。
トレーナーとして食事指導をする中で、クライアントに「グルタミンが多い食品は?」と聞かれて調べたとき、日本の成分表にはグルタミン単独のデータがなくて驚きました。以来、海外の研究データを使って計算するようにしています。あくまで主観ですが、正確な数値があるだけで食事選びの迷いがかなり減ります。
肉類のグルタミン含有量
肉類はグルタミンがもっとも豊富な食品カテゴリです。タンパク質が多い部位ほどグルタミンも多くなります。
| 食品(100gあたり) | グルタミン含有量 | 備考 |
|---|---|---|
| 牛肉(赤身) | 1.23g | Lenders 2009 直接データ |
| 鶏むね肉(皮なし) | 約1.15g | ※推定(タンパク質24g × 4.8%) |
| 豚もも肉 | 約0.96g | ※推定(タンパク質20g × 4.8%) |
牛肉が100gあたり1.23gでトップ。鶏むね肉もタンパク質が豊富なので1gを超える計算です。トレーニーがよく食べる鶏むね肉200gなら、それだけで約2.3gのグルタミンが摂れます。
魚介類のグルタミン含有量
魚介類も肉類に匹敵するグルタミン源です。特に高タンパクな魚は含有量が多くなります。
| 食品(100gあたり) | グルタミン含有量 | 備考 |
|---|---|---|
| マグロ(赤身) | 約1.25g | ※推定(タンパク質26g × 4.8%) |
| サーモン | 約0.96g | ※推定(タンパク質20g × 4.8%) |
マグロの赤身はタンパク質が非常に豊富なため、牛肉と同等かそれ以上のグルタミンが含まれる計算です。刺身で食べれば加熱による影響もありません(加熱の影響については後述します)。
大豆製品・乳製品・卵のグルタミン含有量
肉や魚を食べない方でも、大豆製品・乳製品・卵からグルタミンを摂ることができます。
| 食品(100gあたり) | グルタミン含有量 | 備考 |
|---|---|---|
| 豆腐 | 0.60g | Lenders 2009 直接データ |
| 卵 | 0.56g | Lenders 2009 直接データ |
| コーン | 0.41g | Lenders 2009 直接データ |
| 白米 | 0.30g | Lenders 2009 直接データ |
| 脱脂乳 | 0.28g | Lenders 2009 直接データ |
肉類と比べると含有量は控えめですが、豆腐や卵は日常的に摂りやすいのが強み。組み合わせ次第で十分な量を積み上げることができます。
コンビニで買えるグルタミン食品【忙しい日の味方】
「グルタミンが大事なのは分かったけど、毎日自炊なんて無理」。そう思った方に朗報です。コンビニで買える食品にも、グルタミンは含まれています。以下の推定値は、Lenders 2009の含有量データとタンパク質中のグルタミン比率(約4.8%)をもとに計算したものです。
手軽に買える高グルタミン食品5選
| コンビニ食品 | タンパク質量 | グルタミン推定量 |
|---|---|---|
| サラダチキン(110g) | 約24g | 約1.15g |
| プロテインドリンク(1本) | 約15g | 約0.72g |
| 豆腐バー(1本) | 約10g | 約0.48g |
| ゆで卵(1個・約50g) | 約6.5g | 約0.31g |
| 魚肉ソーセージ(1本) | 約7g | 約0.34g |
※これらはすべて推定値です。実際の含有量は原材料や製法により変動します。
コンビニ3品で約2gを摂る組み合わせ例
忙しい日のランチを想定してみましょう。
- サラダチキン(110g):グルタミン約1.15g
- ゆで卵(1個):グルタミン約0.31g
- プロテインドリンク(1本):グルタミン約0.72g
この3品だけでグルタミン合計 約2.2g。おにぎりやサラダも合わせれば、1食で2.5g前後は見込めます。ただし、これはあくまで1食分。1日3食すべてでタンパク質を意識すれば、食事だけで6〜7g程度は摂れる計算です。
グルタミンは熱に弱い?調理で失われる量と対策
「グルタミンは熱に弱いから生で食べなきゃダメ」。こんな情報をネットで見たことがある方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、半分正解で半分誤解です。
「熱に弱い」は半分正解で半分誤解
グルタミンには2つの存在形態があります。
- 遊離グルタミン:タンパク質に結合せず、水に溶けた状態で存在する。サプリメントのグルタミンパウダーはこの形態。確かに熱に弱く、高温で分解されやすい
- タンパク質結合型グルタミン:肉・魚・卵・大豆などのタンパク質の一部として存在する。タンパク質の構造に守られているため、通常の加熱調理では壊れにくい
つまり、サプリのグルタミンを熱い飲み物に溶かすのは避けたほうがいいですが、鶏むね肉を焼く・牛肉を炒める・卵を茹でるといった普通の調理で、食品中のグルタミンが大幅に失われることはありません。
クライアントに「生食しか食べられないんですか?」と真剣な顔で聞かれたことがあります。答えはノーです。普通に焼いた鶏むね肉でも、タンパク質を消化・吸収する過程でグルタミンはしっかり体に取り込まれます。
グルタミンを無駄にしない調理のコツ
- 肉・魚・卵は普通に加熱してOK:焼く・煮る・蒸すいずれでも問題なし
- サプリのグルタミンは常温〜ぬるま湯で溶かす:遊離グルタミンは高温で分解されやすいため、プロテインシェーカーで冷たい水と一緒に振るのがベスト
- 煮汁も活用する:鶏むね肉を茹でた場合、一部のアミノ酸が煮汁に溶け出す。スープとして飲めば無駄にならない
食事だけでグルタミンは足りるのか【1日の摂取モデル】
ここまで食品の含有量を見てきましたが、「結局、食べ物だけで足りるの?」という疑問が残っているはずです。答えは「普段の生活なら足りる。ハードなトレーニングをする人は不足しやすい」です。
普通の食事で摂れるのは平均6.8g
アメリカの食事調査データ(Lenders 2009)によると、一般的な食事から摂取できるグルタミンは1日あたり平均6.8g(個人差あり、約4.7〜9.0g)です。毎食タンパク質をしっかり摂っている人なら、この範囲の上のほうに入ります。
1日の食事モデルで具体的に見てみましょう。
自炊派の例
- 朝食:卵2個(約1.1g)+ 牛乳200ml(約0.6g)
- 昼食:鶏むね肉150g(約1.7g)+ 白米200g(約0.6g)
- 夕食:サーモン150g(約1.4g)+ 豆腐半丁150g(約0.9g)
- 合計:約6.3g
コンビニ派の例
- 朝食:プロテインドリンク(約0.7g)+ おにぎり1個(約0.2g)
- 昼食:サラダチキン(約1.15g)+ ゆで卵(約0.3g)+ おにぎり1個(約0.2g)
- 夕食:牛丼並盛(肉約80g+米200g:約1.6g)
- 間食:豆腐バー(約0.5g)
- 合計:約4.7g
自炊派なら6g前後、コンビニ中心だと5g前後が現実的なラインです。
高強度トレーニングをする人は食事だけだと不足しやすい
普段の生活では食事だけで足りますが、ハードなトレーニングをする人は事情が違います。高強度の運動後に血中のグルタミン濃度が約45〜55%も低下することが研究で確認されています(Keast 1995)。つまり、体内でのグルタミン消費が激しくなり、食事から摂れる6.8g/日では追いつかなくなる場面があるということです。
200名以上のランナーとボート選手を対象にした研究(Castell 1996)では、レース後にグルタミンを補給したグループの81%が7日間風邪をひかなかったのに対し、補給しなかったグループは49%にとどまりました。食事だけでは補いきれない分を、タイミングよく追加する意味がここにあります。
大会前の追い込み期に、食事だけでは免疫が落ちる実感がありました。減量で食事量自体が減るので、グルタミンの摂取量も当然少なくなる。食事量が減る時期こそサプリの出番だと、身をもって感じています。個人の体感にすぎませんが、上のKeast 1995のデータとも矛盾しない印象です。
サプリが必要になる3つの場面
食事だけでグルタミンが足りなくなりやすいのは、以下の3つの場面です。
- ハードなトレーニングの後:高強度運動で血中グルタミンが半減する(Keast 1995)。運動直後にサプリで5g補給するのが効率的
- 減量・ダイエット中:食事量が減ればグルタミンの摂取量も減る。カロリー制限中こそ意識して補いたい(減量中の肌荒れとグルタミンの関係は グルタミンは肌や髪に効く?肌荒れ・髪への効果をエビデンスで正直に整理 を参照)
- 風邪をひきやすい時期:季節の変わり目や追い込み期は免疫が下がりやすい。格闘技アスリート21名の比較試験(Lu 2024)でも、グルタミン補給で風邪の発症が減少
サプリメントの安全上限は1日14g(Shao 2008)が目安です。食事から6〜7gは摂れているので、サプリで追加するなら1回5g、1日1〜2回で十分。タイミングや量の詳細は グルタミンの飲み方・タイミング・摂取量|最新論文と実体験を元に解説 で体重別の早見表つきで解説しています。
一方で「サプリは不要」という研究もある
ここまでサプリの有用性を紹介しましたが、正直にネガティブなデータも紹介します。
47件の研究をまとめた大規模な分析(Ramezani Ahmadi 2019)では、健康なアスリートへのグルタミン補給は免疫やパフォーマンスに明確な効果がなかったと結論づけています。
11.6万人を追跡した大規模調査(Ma 2018)では、食事からのグルタミン摂取量が多い人ほど死亡リスクが低いという結果が出ていますが、これは「グルタミンが多い食事=タンパク質が豊富でバランスの良い食事」をしている可能性が高く、グルタミン単独の効果かどうかは分かりません。あくまで「長期間の追跡調査」であり、グルタミンが直接の原因かどうかまでは分かりません。
つまり、普段バランスよく食べている健康な人が、わざわざサプリを追加しても大きな差は出ない可能性がある。サプリの恩恵を受けやすいのは、ハードなトレーニング・減量・体調を崩しやすい時期に限られるということです。
グルタミンとグルタミン酸の違い【混同に注意】
グルタミンの食品について調べていると、「グルタミン酸」という似た名前のアミノ酸が出てきて混乱する方が多いです。名前は似ていますが、体の中での働きがまったく違います。
- グルタミン:免疫細胞や腸の粘膜細胞のエネルギー源。ハードな運動後に不足しやすい。サプリとして使われるのはこちら
- グルタミン酸:「うまみ成分」の正体。味の素の主成分。脳の神経伝達物質としても働く
化学的にはグルタミンからアミノ基が1つ外れるとグルタミン酸になります。しかし体内での役割は大きく異なるため、「グルタミン酸が多い食品=グルタミンが多い食品」ではありません。
食品の成分表で「グルタミン酸」のデータを見て「この食品はグルタミンが豊富だ」と解釈しているサイトがありますが、これは誤りです。サプリを選ぶ際も、「L-グルタミン」と明記されたものを選んでください。
よくある質問
Q. グルタミンが一番多い食品は何ですか?
100gあたりで比較すると、マグロ赤身(推定約1.25g)と牛肉赤身(1.23g)がトップクラスです。タンパク質が多い食品ほどグルタミンも多くなる傾向があるので、まずは毎食タンパク質をしっかり摂ることが基本です。
Q. ベジタリアンでもグルタミンは足りますか?
豆腐(100gあたり0.60g)、卵(0.56g)、乳製品などから摂れますが、肉や魚を食べる人に比べると摂取量は少なくなりがちです。大豆製品を意識的に多く摂るか、必要に応じてサプリメントを併用するのも選択肢です。
Q. プロテインを飲んでいればグルタミンは足りますか?
ホエイプロテインにもグルタミンは含まれていますが、遊離グルタミンとしての含有比率は約4.8%程度(Lenders 2009)。プロテイン1杯(タンパク質20g)で約1gです。※グルタミン酸との合算値では約18.9%・1杯あたり約4.7gになりますが(Gilmour 2024)、サプリの遊離グルタミンとは形が異なります。食事と合わせれば普段は足りますが、ハードなトレーニング後に追加で補給したい場合は、別途グルタミンパウダーを使うほうが効率的です。「プロテインだけで足りるか」の判断基準は グルタミンとプロテインの関係|プロテインに入ってるなら別で飲む必要ある? で目的別に整理しています。
Q. グルタミンのサプリと食品、どちらから摂るのが良いですか?
基本は食事からの摂取が最優先です。食品からは他のアミノ酸やビタミン・ミネラルも同時に摂れるため、栄養バランスの面で優れています。サプリはあくまで「食事で足りない分を補う保険」として考えてください。特にハードなトレーニング後や減量中は、食事だけでは不足しやすいのでサプリの出番です。
Q. グルタミンを多く摂りすぎても大丈夫ですか?
サプリとしての安全上限の目安は1日14g(Shao 2008)です。食事から摂れる量(平均6.8g)にサプリの5〜10gを加えても、14gの範囲内に収まるケースがほとんどです。ただし一度に大量に摂るとお腹が張ることがあるので、2〜3回に分けるのがおすすめです。副作用について詳しくは グルタミンの副作用・デメリット|健康な人の安全性を科学的に整理 をご覧ください。
Q. 加熱調理でグルタミンはどのくらい減りますか?
食品中のグルタミンはタンパク質の一部として存在しており、通常の加熱調理(焼く・煮る・蒸す)で大幅に失われることはありません。ただし、サプリの遊離グルタミンは高温に弱いので、冷たい水や常温の飲み物に溶かして摂りましょう。
まとめ
- グルタミンが最も多い食品は肉類と魚介類:牛肉1.23g/100g、マグロ赤身は推定1.25g/100g。タンパク質が多い食品ほどグルタミンも多い
- 日本の成分表にはグルタミンのデータがない:ネット上の数値は根拠が曖昧なものが多い。Lenders 2009の研究データが最も信頼できる
- コンビニ食品でも摂れる:サラダチキン1パックで推定約1.15g。ゆで卵やプロテインドリンクと組み合わせれば1食2g前後
- 普通の食事で平均6.8g/日は摂れる:バランスよく食べていれば日常生活では十分
- ハードなトレーニング後は不足しやすい:高強度運動で血中グルタミンが約半分に低下する(Keast 1995)
- 「熱に弱い」は半分誤解:食品中のタンパク質結合型は加熱OK。サプリの遊離グルタミンは高温を避ける
- グルタミンとグルタミン酸は別物:名前が似ているだけで体内での働きが異なる。食品成分表の「グルタミン酸」データと混同しない
グルタミンは特別な食品からしか摂れない栄養素ではありません。毎食タンパク質をしっかり摂ることが、もっとも確実なグルタミン補給です。その上で、ハードなトレーニング後や減量中など「食事だけでは追いつかない場面」にサプリを使う。これが、研究データに基づいた賢い食品選びとサプリの使い分けです。
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参考文献
-
Lenders CM, Liu S, Wilmore DW, Sampson L, Dougherty LW, Spiegelman D, Willett WC. Evaluation of a novel food composition database that includes glutamine and other amino acids derived from gene sequencing data.
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この記事を書いた人
フィット
- 2014年7月 筋トレスタート(歴10年)
- 2018年5月 パーソナルトレーナースタート(歴7年)
- 2019年6月 社内で最速級の速さで店長へ就任
- 2020年4月 フリーランスパーソナルトレーナーとして独立
- 2022年7月 株式会社FITONLINE設立
- 2026年3月 FitOnline Labを開発。2,000以上のフィットネス関連論文を査読。
- 2026年6月 FitOnlineで試飲したプロテイン24ブランド・235フレーバー
- パーソナルトレーナーとして最高月収150万円達成
- 実際に飲んで試してきたプロテインの種類50種類以上、サプリメント30種以上
- ANYTIME、JOYFIT、FASTGYM、ゴールドジム、FIT PLACE、東急スポーツオアシスなど計10以上の大手ジム利用経験あり
- 通算1,000名以上のお客様へカウンセリング・セッション
- お客様の最高減量幅34kg
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