
ドロップセット法とは?短時間で筋力向上を最大化する時間効率抜群のトレーニング法
筋力トレーニングにおいて、限界まで追い込んだ後に重量を下げて継続するドロップセット法は、トレーニング効果を劇的に向上させる革新的なトレーニング手法です。
短時間で最大限の筋肉刺激を与え、従来のトレーニング時間を大幅に短縮しながらも高い効果を得られる時間効率重視のメソッドを詳しく解説します。
この記事を読むとわかることは以下の通りです。
- ドロップセット法の基本原理と時間効率の仕組み
- 正しい実践方法とプログラム設計
- 種目別の具体的な取り入れ方
- 時間短縮のコツと効率化テクニック
- 安全性と注意すべきポイント
- よくある質問と回答
ドロップセット法とは
ドロップセット法(Drop Set Training)は、メインセットで限界まで追い込んだ後、すぐに重量を20-30%減らして限界まで継続するトレーニング手法です。
この手法により、通常のセットでは到達できない筋疲労レベルまで追い込むことができ、筋力向上と代謝ストレスの向上において優れた効果を発揮します。

ドロップセット法は、筋肉の異なる筋繊維タイプを効率的に刺激し、短時間で最大効果を得られる時間効率抜群のトレーニング方法です!
ドロップセット法の基本原理
ドロップセット法の効果は、筋肉の運動単位動員パターンと代謝ストレスの最大化を利用しています。
重量を段階的に下げることで、疲労した大きな筋繊維に加えて、より小さな筋繊維も動員し、筋肉全体への刺激を最大化します。
- メインセット:80-85% 1RMで限界まで実施
- 重量減少:20-30%の重量を即座に除去
- 継続セット:新しい重量で限界まで実施
- 反復回数:2-4回のドロップを連続実行
ドロップセット法の効果
ドロップセット法は、筋力向上と時間効率性において優れた効果を発揮するトレーニング手法です。
筋力・代謝ストレス効果
ドロップセット法は従来のトレーニング方法と比較して以下の効果を示します:
- 時間効率性:従来の半分以下の時間で高い筋肉刺激を実現
- 代謝ストレス:短時間で乳酸蓄積と成長ホルモン分泌を最大化
- 筋繊維動員:Type IとType IIの両方の筋繊維を効率的に刺激
- 筋持久力:高回数域での筋力維持能力向上
ドロップセット法の主な効果まとめ
実践者が実感できる効果:
- 時間短縮:30-40分のトレーニングを15-20分に短縮可能
- 代謝効果:短時間で高い代謝ストレスと脂肪燃焼効果
- 筋持久力:高回数域でのパフォーマンス向上
- 安全性:段階的な重量減少により怪我リスク軽減
ドロップセット法の正しい実践方法
効果的なドロップセット法の実践には、適切な重量設定と段階的な負荷減少が重要です。
基本的な実施手順
ステップ1:メインセットの実施
- 80-85% 1RMの重量を設定
- 正しいフォームで限界まで反復
- 筋力的限界に達するまで継続
ステップ2:即座の重量減少
- 休憩なしで重量を20-30%減少
- プレートの取り外しは迅速に実行
- 筋肉の緊張状態を維持
ステップ3:継続セットの実施
- 新しい重量で再び限界まで実施
- フォームの維持を最優先
- 2-4回のドロップを繰り返し
重量設定の戦略
ドロップセット法では、段階的な重量減少パターンが成功の鍵となります。
ドロップ段階 | 重量(% 1RM) | 目標回数 | 重量減少率 |
---|---|---|---|
メインセット | 80-85% | 6-8回 | - |
1stドロップ | 60-65% | 8-12回 | 20-25%減 |
2ndドロップ | 40-50% | 12-15回 | 20-25%減 |
3rdドロップ | 30-40% | 15-20回 | 15-20%減 |
種目別ドロップセット法の応用
ドロップセット法は様々な種目に応用可能ですが、特に時間効率が良く効果的な種目とその実践方法を紹介します。
ダンベル種目(推奨度:★★★★★)
ダンベルを使用した種目は、重量変更が瞬時に行えるためドロップセット法に最も適しており、時間効率が抜群です。
- ダンベルベンチプレス:胸筋の集中的な強化
- ダンベルカール:上腕二頭筋の完全な疲労
- ダンベルショルダープレス:三角筋の全方位刺激
マシン種目(推奨度:★★★★☆)
ピン式マシンでは、重量変更が瞬時に可能で安全性も高く、時間ロスなくドロップセットを継続できます。
- ラットプルダウン:ピンの移動で即座に重量変更
- チェストプレス:安全な胸筋トレーニング
- バイセップスカール:上腕三頭筋の集中強化
バーベル種目(推奨度:★★☆☆☆)
バーベル種目では、スポッターの協力と事前準備が必要です。
- 事前に軽いプレートを複数用意
- スポッターとの連携を確認
- 安全性を最優先に実施
- 複合種目では特に注意が必要
時間短縮のコツと効率化テクニック
ドロップセット法で最大限の時間効率を得るための具体的なテクニックを紹介します。
効率化のポイント
- 事前準備:使用する重量を事前にセッティング
- パートナー活用:重量変更をサポートしてもらう
- 種目選択:重量変更が簡単な種目を優先
- 休憩時間:セット間休憩を最小限に抑制
ドロップセット法の具体例
実際のトレーニング例を通じて、時間効率を重視したドロップセット法の実践方法を詳しく解説します。
上腕三頭筋プレスダウンの例
実際のトレーニング例:
- 100kg × 6回(メインセット・限界まで)
- 80kg × 8回(1stドロップ・即座に継続)
- 60kg × 10回(2ndドロップ・限界まで)
- 20kg × 15回(3rdドロップ・完全疲労まで)
※セット間の休憩は最小限に抑制(総時間:約3-4分で完了)
安全性と注意すべきポイント
ドロップセット法は高強度トレーニングのため、安全性の確保が最重要です。
実施中の注意点
- 正しいフォームの維持を最優先
- 無理な重量設定の回避
- 神経筋疲労の蓄積に注意
- 後続種目への影響を考慮
ドロップセット法は非常に強度が高いため、頻度などは個人の体力レベルに合わせて調整してください!

他のトレーニング法との組み合わせ
ドロップセット法は単独で使用するだけでなく、他のトレーニング手法と組み合わせることでさらなる効果が期待できます。
レストポーズ法との併用
ドロップセット後に短時間休憩を挟んで追加セットを実施します。
スーパーセット法との組み合わせ
拮抗筋群のドロップセットを連続で実施し、時間効率を最大化します。
よくある質問と回答
Q1: ドロップセット法はどのくらいの頻度で行うべきですか?
A: 高強度のため、同一筋群に対しては週2-3回程度が適切です。毎回のトレーニングで使用するのではなく、プラトー打破や強度向上の目的で戦略的に使用しましょう。
Q2: 重量の減少幅はどの程度が適切ですか?
A: 一般的には20-30%の減少が推奨されます。ただし、種目や個人の筋力レベルに応じて15-35%の範囲で調整可能です。
Q3: 初心者でもドロップセット法を実施できますか?
A: 基本的なトレーニングフォームを習得し、6ヶ月程度の経験を積んでから実施することを推奨します。まずはマシン種目から始めましょう。
Q4: ドロップセット法で筋肉痛がひどくなりますが、正常ですか?
A: 通常より強い筋肉痛は正常な反応です。ただし、痛みが4日以上続く場合は強度を下げ、十分な回復時間を確保してください。
Q5: すべての種目でドロップセット法を使用すべきですか?
A: 1回のトレーニングで1-2種目程度に留めることを推奨します。すべての種目で実施すると過度な疲労により、後続種目のパフォーマンスが低下します。
Q6: ドロップセット法は脂肪燃焼にも効果がありますか?
A: 高い代謝ストレスにより、トレーニング後の脂肪燃焼効果(EPOC)が向上します。また、筋肉量増加により基礎代謝も向上するため、間接的な脂肪燃焼効果も期待できます。
まとめ
ドロップセット法は、忙しい現代人に最適な時間効率性の高いトレーニング手法です。適切な実施により、従来の半分以下の時間で高いトレーニング効果を得ることができます。
重要なポイントをまとめると:
- 80-85% 1RMから開始し、段階的に20-30%ずつ重量を減少
- 休憩なしで即座に重量変更を実行
- 安全性を最優先に、適切な種目選択を実施
- 週2-3回程度の頻度で戦略的に使用
- 十分な回復時間と栄養補給を確保
ドロップセット法を正しく理解し、安全に実践することで、限られた時間の中で最大限のトレーニング効果を得ることができるでしょう。
※このトレーニング法を始める前に、必ず医師やトレーナーに相談し、個人の体力レベルや健康状態を考慮して実施してください。
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この記事を書いた人

フィット
- 2014年7月 筋トレスタート(歴10年)
- 2018年5月 パーソナルトレーナースタート(歴7年)
- 2019年6月 社内で最速級の速さで店長へ就任
- 2020年4月フリーランスパーソナルトレーナーとして独立
- 2022年7月 株式会社FITONLINE設立
- パーソナルトレーナーとして最高月収150万円達成
- 飲んできたプロテインの種類30種類以上
- ANYTIME、JOYFIT、FASTGYM、ゴールドジム、FIT PLACE、東急スポーツオアシスなど計10以上の大手ジム利用経験あり
- 通算1,000名以上のお客様へカウンセリング・セッション
- お客様の最高減量幅34kg